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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 ショートカバーは継続、ロング勢はエントリータイミング引き上げの可能性


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 27630 +80 (+0.29%)
TOPIX先物 1941.5 +5.0 (+0.25%)
シカゴ日経平均先物 27620 +70
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 7日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。米中間選挙の投開票を翌日に控え、共和党が上下院の一方で過半数を得る「ねじれ」となる可能性が高まっており、企業や富裕層への増税などの法案成立が難しくなるといった、株式市場へのプラス作用を先取りする動きとなった。また、季節性による上昇への思惑や、モルガンスタンレーが強気を維持すべきとの見解を示したことなども材料視され、ハイテク株を中心に買われた。S&P500業種別指数はソフトウエア・サービス、メディア、半導体・同製造装置が上昇した一方で、自動車・同部品、公益事業、耐久消費財・アパレルが下落。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、日中大阪比70円高の2万7620円で終えた。日経225先物(12月限)のナイトセッションは日中比20円安の2万7530円で始まり、2万7490円まで売られた後はプラスに転じ、米国市場の開始後は2万7550円~2万7650円辺りでこう着。終盤にかけてレンジを上放れ一時2万7720円まで買われ、2万7630円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好で、やや買い先行で始まることになりそうだ。ナイトセッションでは75日移動平均線がサポートとして機能しており、5日線を挟んだこう着のなか、同線を上回って取引を終えた。日中はグローベックスの米株先物や中国・香港市場の動向を意識しながらの相場展開となるが、底堅さは見られそうである。また、一目均衡表では雲を上放れる形状を見せているほか、遅行スパンが実線を上放れる形での上方シグナルを継続しており、リバランスに伴うショートカバーの動きが入りやすいだろう。

 米中間選挙の結果次第では波乱の展開も想定されるうえ、10日には米消費者物価指数(CPI)の発表を控えているため、買い一巡後はこう着感が強まりやすい。ただし、VIX指数は低下傾向を継続し、リスク選好に向かわせることが見込まれ、押し目待ち狙いのロング勢もエントリー水準を切り上げてくる可能性がある。また、米国では先回り的とはいえ、ハイテク株主導のリバウンドとなったことで、東京市場でもNTロングによるスプレッド狙いの動きが意識されよう。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.22倍だった。足元のトレンドは下向きで推移しているが、25日線が位置する14.24倍を捉えてくるようだと、NTロングの動きは入りやすいと見られる。決算を控えつつも、前日に3.7%超の上昇となった東京エレクトロン <8035> [東証P]が本日もリバウンドの動きを見せてくるようだと、日経平均型優位の展開からNT倍率の上昇を意識させよう。

 日経225先物は買い一巡後はこう着が強まるとみられ、75日線を支持線としたオプション権利行使価格の2万7500円~2万7750円の狭いレンジを想定。2万7750円を捉えてくるようだと、ボリンジャーバンドの+2σが位置する2万7900円辺りが次のターゲットになりそうだ。

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