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【市況】株価指数先物【引け後コメント】 積極的にボジションを傾けてくる動きは限られるが、リバランスに伴うショートカバーは継続


大阪12月限
日経225先物 27550 +360 (+1.32%)
TOPIX先物 1936.5 +25.0 (+1.30%)

 日経225先物(12月限)は前日比360円高の2万7550円で取引を終了。寄り付きは2万7430円と、買い先行ながらシカゴ日経平均先物(2万7505円)には届かなかった。中国の保健当局が「ゼロコロナ」政策を堅持する方針を改めて表明したと伝わるなか、グローベックスのNYダウ先物が一時200ドルほど下落して推移していたことが重荷となった。ただし、2万7350円まで上げ幅を縮めたものの、香港ハンセン指数が売り先行で始まった後にプラスに転じたことで、日経225先物は前場半ば辺りからショートカバーの動きを強め、一時2万7570円まで買われる場面があった。後場は2万7510円~2万7570円でレンジ推移。2万7500円を上回っての推移であったが、前場半ばにつけた日中高値を超えられず、ショートカバーを誘う形でのロングの動きも限られていた。

 日経225先物は前場半ば以降、こう着感の強い展開となったが、75日移動平均線のほか、一目均衡表の雲上限および転換線を上回って推移していた。ただし、8日に投開票される米中間選挙の結果を受けた米国市場の反応を見極めたいほか、10日に米消費者物価指数(CPI)の発表を控えているため、積極的にボジションを傾けてくる動きは限られよう。日中については、グローベックスの米株先物のほか、ゼロコロナ政策の不透明感から上海や香港市場の動向も引き続き注意する必要がありそうだ。

 とはいえ、12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)会合で利上げペースを見直す可能性が高いと見られるなか、リバランスに伴うショートカバーは入りやすいと考えられる。本日は東京エレクトロン <8035> [東証P]が1社で日経平均株価を約49円押し上げていた。米半導体の強い動きが支援材料になったようだが、10日に決算発表を控えるなか、ロングというよりは、決算を前にしたショートカバーの動きが中心と見られる。

 VIX指数が低下傾向を見せるなかでリスク選好に向かわせやすく、出遅れ感の強いハイテク株などではショートカバーは引き続き意識されると見ておきたい。NT倍率は先物中心限月で14.22倍だった。一時14.24倍をつける場面もあったが、25日線を明確に上放れる動きにはならなかった。また、200日線が14.22倍に位置していることもあり、抵抗線として意識されてくるようだと、スプレッド狙いの動きも取りづらくさせそうだ。

 手口面では、日経225先物はABNアムロが1030枚、ドイツが700枚、バークレイズが390枚、BofAが390枚程度の売り越しに対して、JPモルガンが890枚、三菱UFJが880枚、大和が430枚、野村が380枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はソジェンが960枚、シティが370枚、ドイツが830枚程度の売り越しに対して、モルガンSが2350枚、SBIが620枚程度の買い越しだった。

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