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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):WSCOPE、ディスコ、レーザーテク

ネクストーン <日足> 「株探」多機能チャートより
■NexTone <7094>  4,330円  +495 円 (+12.9%)  本日終値
 NexTone<7094>が大幅高。同社は20日取引終了後、23年3月期第2四半期末(9月30日)時点の著作権管理楽曲数(速報値)が33万2638曲になったと発表。第1四半期末時点の30万363曲から3万2275曲増加したことが好感されたようだ。テレビやラジオでの放送が見込めるBGM作品の新規管理が拡大し、新譜の楽曲数は5万4728曲となった。また、音楽配信プラットフォームに向けた音楽・映像コンテンツのディストリビューション業務の取り扱い原盤数も順調に増加しており、第2四半期末時点では97万840原盤(第1四半期末時点は93万4416原盤)となっている。

■ダブル・スコープ <6619>  1,809円  +198 円 (+12.3%)  本日終値  東証プライム 上昇率トップ
 ダブル・スコープ<6619>が続急騰、一時14.7%高の1847円まで値を飛ばす場面があった。同社は今年5月中旬を境に急速に人気化し、9月15日には3175円の高値をつけたが、その後は急反落。同社の韓国子会社の韓国新興市場への新規上場に際し、時価総額が従来予想を下回ったことを嫌気され、それをきっかけに株価はあっという間に半値以下に売り叩かれた経緯がある。当時は信用買い残が膨れ上がっていたことで投げを誘発した。ただその後は買い残の整理も進み、9月末に1100円台まで水準を切り下げた後は徐々に戻り足に転じていた。きょうの株価急騰について市場では「同社の韓国子会社の株価が大幅高していることで、これが同社株の含み益拡大につながるとの思惑が買い材料となっているようだ。一方、株式需給面では直近の変更報告で、複数の外資系証券が同社株の保有株比率を高めていることが判明したが、これは客注(顧客からの注文)による。おそらく急落局面で仕掛けた空売りの買い戻しなどに絡むものではないかと推察される」(中堅証券ストラテジスト)としている。

■ディスコ <6146>  33,450円  +2,450 円 (+7.9%)  本日終値  東証プライム 上昇率3位
 ディスコ<6146>は反発。20日の取引終了後に発表した第2四半期累計(4~9月)連結決算が、売上高1392億8100万円(前年同期比20.0%増)、営業利益548億7000万円(同37.3%増)、純利益406億7300万円(同42.3%増)と従来予想の営業利益507億円を上回って着地したことが好感された。顧客の投資意欲には濃淡があるものの、パワー半導体向けを中心に高水準の装置出荷が続いていることに加えて、中国ロックダウンなどの影響で一部に遅れが生じていた装置検収が順次進捗したことで、売上高は半期ベースで過去最高となった。また、人件費を中心に販管費は増加したものの、増収効果や為替の影響、改善活動の継続などで収益性が改善した。同時に、未開示としていた第3四半期累計(4~12月)連結業績予想を発表しており、売上高2066億円(前年同期比14.6%増)、営業利益798億円(同26.2%増)、純利益584億円(同28.3%増)を見込むとした。なお、想定為替レートは1ドル=135円、1ユーロ=130円としている。

■レオパレス21 <8848>  290円  +16 円 (+5.8%)  本日終値  東証プライム 上昇率6位
 レオパレス21<8848>は急反発。同社の入居率などを巡る一部週刊誌報道により、前日はストップ安まで売られたが、取引終了後に同社は「事実無根の内容であり、そうした事実はない」とするコメントを発表した。報道した出版社に対しては法的措置も視野に入れ、断固として対応する方針としている。会社側のコメントを受けた買いが集まった。

■ソシオネクスト <6526>  4,965円  +220 円 (+4.6%)  本日終値
 ソシオネクスト<6526>が続伸。株価は一時、初の5000円台に乗せた。同社は富士通<6702>とパナソニック ホールディングス<6752>の部門が統合した半導体企業で、12日に東証再編後、初めてプライム市場へ直接上場を果たした。公開価格3650円を5%上回る3835円で初値をつけ、その後も順調に上昇。この日で上場8日目だが、初値からの上昇率はすでに3割に達している。20日の米フィラデルフィア半導体株指数(SOX)が上昇したことなども追い風となった。同社は特定の顧客や製品にあわせたSoC(システム・オン・チップ)の設計・開発を行っており、電気自動車(EV)や自動運転向けなどへの成長期待が高い。直近IPO銘柄で需給面でのシコリがなく、値動きの良さに注目した買いも流入している様子だ。

■レーザーテック <6920>  19,430円  +850 円 (+4.6%)  本日終値
 レーザーテック<6920>が4連騰、75日移動平均線を明確に上抜き1万9000円台半ばまで上昇、8月26日以来の2万円大台回復も視界に入ってきた。今週19日に発表されたオランダの半導体製造装置大手のASMLホールディング<ASML>の7~9月期決算で売上高が2ケタの増収を示したことが追い風となっている。ASMLはEUV露光技術を使ったリソグラフィーを製造販売しており、EUV対応の半導体マスクブランクス検査装置でシェアを独占するレーザーテックにも連想買いが波及した。また、きょうはエッチング装置などをはじめ半導体製造装置の国内トップメーカーである東京エレクトロン<8035>も大きく切り返しに転じている。市場では「足もとで半導体の在庫ピーク説が浮上している。そうしたなか、関連株を空売りしていたヘッジファンド世界最大手のブリッジウォーターが、前倒し的に買い戻しに動き出しているのではないか」(ネット証券アナリスト)という声も聞かれた。

■くら寿司 <2695>  3,415円  +135 円 (+4.1%)  本日終値
 くら寿司<2695>が6日続伸。きょうは前日比190円高の3470円まで買われる場面があり、8月15日につけた戻り高値3390円を奪回し上値指向の強さを印象づけている。円安による輸入物価の上昇もあり、今朝発表された9月の全国CPIはコア指数で3.0%と伸びが加速した。欧米ほどではないものの日本国内でも消費者にインフレが意識されやすくなっているが、外食産業の中でも回転ずしは相対的に割安感が強く、顧客ニーズを捉えやすいという見方が物色人気につながっている。また、インバウンド消費が盛り上がるなか、「回転ずしはコト消費の観点からも外国人観光客に人気が高いようだ」(中堅証券ストラテジスト)と指摘する声もある。なお、きょうは「スシロー」を展開するFOOD & LIFE COMPANIES<3563>なども上昇している。

■コシダカHD <2157>  1,085円  +28 円 (+2.7%)  本日終値
 コシダカホールディングス<2157>が5日ぶり反発、一時プライム市場の値上がり率トップとなった。今月13日に好決算発表を受けマドを開けて買われた後も上値追いを一段と加速し17日に1222円の年初来高値を形成したが、その後は利益確定売りで調整を入れていた。しかし、前日終値がマドを開けて買われた13日の始値とほぼ合致する水準まで下押したことで、目先は下値限界とみた買い戻しが優勢となっている。日本国内は政府の水際対策の大幅緩和に伴いインバウンド消費が再び期待される状況にあるが、カラオケは日本固有の娯楽コンテンツとして外国人観光客にもコト消費の人気上位にあり、「カラオケまねきねこ」を直営で展開する同社に追い風が意識されている。

■TOREX <6616>  2,648円  +68 円 (+2.6%)  本日終値
 トレックス・セミコンダクター<6616>は全体軟調地合いに逆行し買い優勢の展開となっている。きょうはヘッジファンドの買い戻し観測などから半導体主力株の戻りが顕著となっているが、電気自動車(EV)向けなどで旺盛な需要があるパワー半導体関連の一角にも買いが向かっている。同社は電源ICのファブレスメーカーで車載向けなどを中心に需要を開拓しているが、パワー半導体の受託製造も手掛ける。足もとの業績も好調で23年3月期第1四半期の営業利益は前年同期比2.7倍の17億4300万円と急拡大、対通期進捗率も35%と高く業績上方修正余地が指摘されている。

■チェンジ <3962>  1,958円  +48 円 (+2.5%)  本日終値
 チェンジ<3962>は3日ぶりに反発。20日の取引終了後、千葉銀行<8331>と8月に締結したDX(デジタルトランスフォーメーション)推進に関わる業務提携契約に基づく取り組みとして、自治体向けにデジタルと地方創生をテーマとしたイベントをメタバース空間で開催すると発表しており、これが好感された。同イベントでは、ガイアリンク(長野県茅野市)が運営する米国発メタバースプラットフォームの日本版ワールド「GAIA TOWN」を利用し、デジタルやWeb3に関する事業に特化した企業による講演とパネルディスカッションを実施する予定。また、今後はメタバース空間を活用したイベントとして、就活生向けの座談会や新米ママパパ向けの栄養学、お金について学べるイベントなどを実施するとしている。

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