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【市況】株価指数先物【引け後コメント】 米企業業績への警戒が和らぐなか、75日線からの上放れを試す可能性も


大阪12月限
日経225先物 27190 +460 (+1.72%)
TOPIX先物 1903.5 +28.5 (+1.52%)

 日経225先物(12月限)は前日比460円高の2万7190円で取引を終了。寄り付きは2万7210円と、シカゴ日経平均先物(2万7075円)を上回ってギャップスタートで始まり、現物の寄り付き時には一時2万7270円まで買われた。英国の大規模減税策撤回によってリスク選好となった米国市場の上昇に加えて、朝方のグローベックスの米株先物がプラス圏で推移していたことから、ショートカバーを交えて上昇したようだ。ただし、75日移動平均線が心理的な抵抗線として機能し、前場半ばにかけては2万6910円まで上げ幅を縮める場面も見られた。

 その後は25日線水準で推移するなか、後場半ばに「英中銀は英国債市場が落ち着くまで量的引き締めを遅らせる」との報道が伝わると、グローベックスのNYダウ先物が一時500ドルを超える上昇を見せたほか、S&P500、ナスダック100先物の上昇率がともに2%を超えるなかで、日経225先物も買い直され、2万7210円と寄り付き水準まで切り返した。終盤にかけても2万7200円を挟んで高値水準で推移した。

 日経225先物は5日線を支持線としたリバウンドにより25日線を突破し、75日線に上値を抑えられたものの、25日線を上回って取引を終えた。なお、英中銀の量的引き締めの延期報道は、英紙フィナンシャル・タイムズが情報源を明らかにせずに報じたようである。延期を求める投資家からの圧力を受けて再延期を決める見込みと伝えており、ナイトセッションではこの報道を受けた英国市場の動向にも関心が集まりそうだ。

 なお、18日の米決算ではゴールドマン・サックス・グループ<GS>、ジョンソン・エンド・ジョンソン<JNJ>、ネットフリックス<NFLX>などが予定されている。足元ではババンク・オブ・アメリカ<BAC>やJPモルガン・チェース<JPM>といった金融大手の決算を受けて米企業業績への警戒感が和らいでいることもあり、買い安心感につながるかが注目されよう。欧米市場の強い値動き次第では、ナイトセッションで75日線をクリアしてくる可能性はありそうだ。

 NT倍率は先物中心限月で14.28倍に上昇した。一時14.24倍に低下する場面も見られたが、同水準に位置する5日、25日線が支持線として機能する格好となり、その後の切り返しで14.26倍に位置する75日線を上回ってきた。グローベックスの米株先物が強い動きで推移するなか、インデックス主導の上昇によってNTロングによるスプレッド狙いの動きが意識されやすいだろう。

 手口面では、ABNアムロが1760枚、BofAが1300枚程度の売り越しに対して、野村が1350枚、みずほが1170枚程度の買い越しだった。TOPIX先物は野村が3190枚程度の売り越しに対して、バークレイズが1310枚、モルガンSが1230枚程度の買い越しだった。

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