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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 底入れ期待も、強弱感が対立しやすい2万6860円辺りでの底堅さを見極める必要


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 26810 +590 (+2.25%)
TOPIX先物 1883.5 +38.0 (+2.05%)
シカゴ日経平均先物 26790 +570
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 13日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が大幅に上昇。投資家の関心が集まっていた9月の米消費者物価指数(CPI)は、前月比で0.4%上昇(市場予想は0.2%上昇)、前年同月比では8.2%上昇(同8.1%上昇)だった。食品とエネルギーを除くコアCPIは前年同月比6.6%上昇(同6.5%上昇)といずれも市場予想を上回ったことから、米連邦準備理事会(FRB)による積極的な利上げが継続するとの観測につながり、長期金利は一時2008年10月以来の高水準をつけるなか、NYダウは550ドル近く下落する場面が見られた。

 ただし、売り一巡後は長期金利が低下に転じたほか、円相場も一気に円高方向に振れる場面もあり、これをきっかけに買い戻しの動きが強まった。また、英政府が減税政策の見直しを議論しているとの一部報道も材料視され、NYダウは節目の3万ドルを回復。S&P500業種別指数はすべてのセクターが上昇しており、銀行、エネルギー、各種金融、保険、テクノロジー・ハード・機器の強さが目立った。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、日中大阪比570円高の2万6790円で終えた。日経225先物(12月限)のナイトセッションは日中比40円高の2万6260円で始まり、米CPIの結果を受けた米国市場の下落を受けて一時2万5860円まで売られる場面が見られた。ただし、米国市場が買い戻しの動きを強めたことからリバウンドの動きが加速し、一気に2万6700円水準まで上昇。終盤にかけても強い値動きを継続し一時2万6830円まで買われ、2万6810円とナイトセッションの高値圏で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好で、ギャップスタートで始まることになろう。ナイトセッションでは安値から1000円を超えるリバウンドを見せてきたことから、オプションSQに絡んだ商いも加わり、ヘッジ対応の買いが強まりそうだ。また、2万6000円を割り込む場面もあったが、10月3日の安値(2万5610円)を割り込まなかったことも安心感につながろう。目先的な抵抗線だった5日移動平均線(2万6590円)を一気にクリアしてきたことで、25日線が位置する2万7000円水準がターゲットとして意識されることになる。

 一方で、週足ベースではボリンジャーバンドの-2σを割り込んだ後のリバウンドによって、-1σが位置する2万6860円辺りをクリアできるかが注目される。戻り一巡との見方により強弱感が対立しやすい水準でもあるため、まずは2万6860円辺りでの底堅さを見極める必要はありそうだ。

 VIX指数は31.94に低下した。ただし、直近の上昇に対する調整の範囲内であるほか、30.00を上回っている状況であるため、慎重姿勢は崩せないだろう。また、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.20倍に上昇した。CPIの結果を控えるなか、クローズに伴うNTショートの巻き戻しが入ったと見られる。本日は米国市場が大幅上昇した流れから指数インパクトの大きい値がさ株が指数をけん引する格好となるとみられる。昨夕決算を発表したファーストリテイリング <9983> [東証P]の2023年8月期の計画がコンセンサスを上回ったことも評価されそうであり、NTロングの動きが優勢になろう。

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