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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 米CPI発表待ちのなか、ボリンジャーバンドの-1σ水準でのこう着に


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 26370 -20 (-0.07%)
TOPIX先物 1865.0 -0.5 (-0.02%)
シカゴ日経平均先物 26360 -30
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 12日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。9月の米卸売物価指数(PPI)が前月比0.4%上昇と市場予想(0.2%上昇)を上回る伸びとなり、米連邦準備理事会(FRB)による大幅利上げ継続を警戒した売りが優勢となった。また、FRBが公表した9月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨は、インフレ率を目標値まで押し下げるために利上げ継続を示唆する内容だったことも重荷となった。その後、米長期金利が低下に転じたことから買い戻しが強まり、NYダウは一時200ドルを超える上昇を見せたものの、13日発表の9月の米消費者物価指数(CPI)を控えて買いは続かず、小幅ながら下落した。S&P500業種別指数は消費者サービス、食品・飲料・タバコ、エネルギーが上昇する一方で、公益事業、電気通信サービス、不動産が下落。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、日中大阪比30円安の2万6360円で終えた。日経225先物物(12月限)のナイトセッションは日中比40円安の2万6350円で始まり、その後は緩やかなリバウンドを見せており、2万6480円まで買われる場面が見られた。ただし、米国市場の取引開始後には日中の安値水準である2万6300円まで売られ、売り一巡後は2万6340円~2万6460円辺りのレンジで推移し、2万6370円で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まるとみられるが、米CPIの発表を控えるなか、様子見姿勢の強い相場展開が見込まれる。今回のCPIは11月のFOMCへの重要な材料になるほか、これまでCPI発表を受けて米国主導の大幅な下落を見せてきたこともあり、積極的にポジションを取りに行く動きは限られるとともに、リバランスが中心になりそうだ。

 CPIの予想としては、前年同月比での伸びが7.9%を下回るとS&P500は2~3%上昇する一方で、8.1~8.3%の上昇ならば、1.5~2%下落、8.3%を上回ると5%下落する可能性があるとの見方がされているようだ。VIX指数は33.57とほぼ横ばいで推移しているが、9月下旬の戻り高値(34.88)水準に迫っていることから、新規のロングは入りづらい。また、半導体製造装置のアプライド・マテリアルズ<AMAT>は、取引終了後に10-12月期の業績見通しを下方修正した。時間外取引では1%程度下落していることもあり、指数インパクトの大きい値がさハイテク株の重荷になろう。

 日経225先物はボリンジャーバンドの-1σの2万6340円辺りでのこう着になりそうだが、バンドは切り下がりを見せているため、CPIの結果次第では-2σが位置する2万5650円辺りまでの調整は警戒されやすいところである。

 なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で一時14.08倍まで低下した後に14.14倍に上昇して終えた。イングランド銀行(英中央銀行)による国債購入策の期限延長の可能性との報道に反応した格好だった。その後、期限延長を改めて否定したと伝えられているため、NT倍率は低下傾向を見せてきそうだ。

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