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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 25日、75日線の抵抗突破からリバウンドは本格化


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 27190 +280 (+1.04%)
TOPIX先物 1923.5 +20.0 (+1.05%)
シカゴ日経平均先物 27170 +260
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 4日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が大幅に上昇。財務の健全性が懸念されて売られていたクレディ・スイス・グループ<CS>が12%を超える上昇となり、デフォルトリスクへの警戒が和らいだ。また、オーストラリア準備銀行(中銀)が0.25%の利上げを決定。上げ幅が前回までの4会合に続く0.50%の市場予想を下回り、景気減速に配慮して利上げペースを落としたとの見方につながった。さらに、8月のJOLT求人件数が予想以上に減少し、米連邦準備理事会(FRB)のタカ派姿勢が和らぐとの見方につながり、これらを受けた長期金利の上昇一服を手掛かりに幅広い銘柄が買われた。S&P500業種別指数はすべてのセクターが上昇し、銀行、エネルギー、半導体・同製造装置、消費者サービス、耐久消費財・アパレルの強い動きが目立った。

 シカゴ日経平均先物(12月限)清算値は、日中大阪比260円高の2万7170円で終えた。日経225先物(12月限)のナイトセッションは日中比40円高の2万6950円で始まり、直後につけた2万6920円を安値に切り返し、早々に節目の2万7000円を回復。しばらくは2万6950円~2万7040円辺りでこう着するなか、米国市場の取引開始後にレンジを上放れると、終盤にかけて上げ幅を広げる動きにより2万7190円まで買われ、ナイトセッションの高値で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まろう。ナイトセッションで節目の2万7000円を回復しており、利益確定に伴うリバランスが入りやすく、まずは心理的な抵抗線として意識される25日、75日移動平均線を明確に上放れてくるかを見極めたいところであろう。

 2万7200円近辺に位置する抵抗線を上放れてくるようだと、ショートカバーは一段と強まりやすく、テクニカル面ではボリンジャーバンドの+1σが位置する2万7900円辺りが次のターゲットとなり、その後は9月14日につけた戻り高値2万8470円、ボリンジャーバンドの+2σが位置する2万8600円辺りへとターゲットは切り上がる形でリバウンドは本格化する。

 一方で、25日、75日線に上値を抑えられるようだと、ボリンジャーバンドの-1σが位置する2万6500円辺りまでの調整を想定しておく必要があるだろう。

 5日の米国市場では9月のADP雇用統計、9月のISM非製造業景況指数、7日には9月の雇用統計の発表を控えているが、足元の経済指標では予想に反して減速の動きが見られてきている。FRBの利上げペースが和らぐとの見方に向わせやすく、コンセンサスとしてはショートカバーが強まり、押し目待ち狙いのロングの動きも入りやすい需給状況と見ておきたい。

 VIX指数は29.07と7営業日ぶりに終値で30.00を下回った。27.50辺りに位置する25日線を支持線とした上向きのトレンドが継続しているものの、ショートサイドにとってはカバーを進めておきたいところであろう。なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.13倍に低下した。米ハイテク株の強い値動きから朝方は上昇を見せてきそうだが、日経225先物は25日、75日線での攻防が見込まれる一方で、TOPIX先物はナイトセッションで25日線を明確に上放れてきたため、NTショートでのスプレッド狙いの動きに向いやすい。

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