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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):レノバ、ブシロード、第一生命HD

レノバ <日足> 「株探」多機能チャートより
■イワキ <6237>  1,441円  +126 円 (+9.6%)  本日終値  東証プライム 上昇率5位
 イワキポンプ<6237>が3連騰。年初来高値圏を快走しているが、1400円台に乗せたのは2018年11月以来約3年10カ月ぶりとなる。ケミカルポンプの専業メーカーで多品種少量生産に特徴があり、半導体や水処理、医療用向けなど多岐にわたる業界で需要を深耕している。岸田政権では総合経済対策を10月に策定する見込みだが、脱炭素に向けたグリーントランスフォーメーション(GX)への取り組みを視野に置く内容となることが予想されている。同社は燃料電池向けなど新エネ分野のニーズに対応できる製品の研究開発に注力しており、今後の活躍余地が期待されている。業績も好調で23年3月期営業利益は前期比29%増の27億4800万円を見込む。

■レノバ <9519>  3,700円  +280 円 (+8.2%)  本日終値  東証プライム 上昇率7位
 レノバ<9519>が連日の大幅高で新値街道をまい進している。昨年12月下旬に秋田県由利本荘市沖の洋上風力事業者に選定されなかったことで狼狽売りを浴び株価を急落させたが、2月24日に1271円の年初来安値を形成後は徐々に下値を切り上げる展開となり、特に5月以降は戻り足に弾みがついている。8月8日に発表した22年4~6月期決算は営業利益が前年同期比2.5倍の61億900万円と急拡大、通期計画87億円(前期比10倍)に対する進捗率も70%を超えたことで見直しムードが高まった。岸田首相は総合経済対策を10月に策定することを表明、脱炭素に向けたグリーントランスフォーメーション(GX)を成長戦略の骨子に掲げた22年度第2次補正予算案の編成が期待されるなか、同社株など再生エネルギー関連株への追い風が改めて意識されている。また、岸田政権では洋上風力発電の優先開発権を巡る公募ルールの見直しを進めており、ルール見直しに伴う参入機会の広がりが、同社にとってプラスに働くとの思惑も株価を刺激しているもようだ。

■ISID <4812>  4,670円  +240 円 (+5.4%)  本日終値
 ISID<4812>が大幅続伸し年初来高値を更新。大和証券が8日付で、投資判断を「2」から「1」とし、目標株価を4200円から5800円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同社の上期(1~6月)営業利益は96億3400万円(前年同期比47.6%増)となり、第2四半期(4~6月)のみでは54.7%増益と第1四半期(1~3月)の42.4%増益から更に加速した。同証券では好調の背景には、供給力に対する顧客需要超過から高採算案件の選別受注が可能であることや、「ビジネスソリューション」セグメントに見る自社パッケージソフトの成功(=ビジネスモデル転換)があると評価。前者は我が国の人口減(SE逼迫)と遅滞したデジタル化の進展が牽引し、後者は同社自身の構造要因ゆえ、今後5~10年スパンの成長・利益率向上が見通せると指摘している。

■ユーグレナ <2931>  952円  +25 円 (+2.7%)  本日終値
 ユーグレナ<2931>が続伸。同社はきょう、理化学研究所との研究グループが、ゲノム編集で遊泳不全ミドリムシの作出に成功したと発表しており、これが材料視されたようだ。遊泳不全ミドリムシ株は、べん毛を持たず遊泳能力を欠くことから、培養液を静置するだけでほぼ全量のミドリムシが沈殿するため、ミドリムシの回収がしやすいのが特長。今回の研究成果は、食品やバイオ燃料などの原料として産業利用されているミドリムシの生産効率向上につながることが期待できるという。

■ブシロード <7803>  1,683円  +33 円 (+2.0%)  本日終値
 ブシロード<7803>が続伸。8日の取引終了後、子会社の新日本プロレスリングが今年で設立50周年を迎えることを記念して、記念特別株主優待を実施すると発表した。22年6月末時点で100株以上を保有する株主(応募者)のなかから抽選で50人に23年1月4日に開催される「WRESTLE KINGDOM 17 in東京ドーム」の招待チケットを贈呈するという。更なる株主還元への期待も買いにつながっているようだ。

■第一生命HD <8750>  2,406円  +29 円 (+1.2%)  本日終値
 第一生命ホールディングス<8750>、T&Dホールディングス<8795>など大手生保株が買われる展開。前日に米国ではパウエルFRB議長がパネル討論に参加し、改めてインフレ抑制のために金融引き締め政策を継続的に行うことに言及しており、米10年債利回りが終値ベースで3.32%台まで上昇した。これを背景に米国株市場ではバンカメ<BAC>が3%超の上昇をみせたほか、JPモルガン<JPM>やシティグループ<C>、ゴールドマン・サックス<GS>など大手金融株が軒並み高に買われた。東京市場でも米国事業を展開する大手銀行や生保などは追い風が意識されやすい。特に生保は長期運用が基本となっており、足もとで米10年債だけでなく30年債利回りの上昇が顕著となっていることも、株高を後押しする材料となった。

■三栄建築設計 <3228>  1,641円  +18 円 (+1.1%)  本日終値
 三栄建築設計<3228>が続伸。8日の取引終了後、東京・銀座で賃貸管理業を営む太陽ビルデイング(東京都中央区)の全株式を取得し、太陽ビルデイング及びその100%子会社である宇伸恒産(同)を連結子会社化したと発表しており、これが好感された。太陽ビルデイングの保有するビルは、三栄建築の保有するビルの隣地にあり、将来これらを一体の不動産として再開発することを見据えて子会社化したという。取得価額は非開示。なお、同件による23年8月期業績への影響は現在精査中としている。

■石油資源開発 <1662>  3,780円  +35 円 (+0.9%)  本日終値
 石油資源開発<1662>やENEOSホールディングス<5020>が堅調。8日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の10月限が前日比1.60ドル高の1バレル=83.54ドルに上昇。米欧主要国が政策金利の引き上げを進めるなか、景気減速による原油需要の落ち込みが警戒されてきたが、足もとの原油価格の下落は急ピッチであり、この日は値頃感からの買いが流入した。これを受け、石油資源などの株価も底堅い値動きとなっている。

■マークラインズ <3901>  2,403円  +15 円 (+0.6%)  本日終値
 マークラインズ<3901>が5日続伸。8日の取引終了後に発表した8月度の「情報プラットフォーム」契約企業数が前月比32社増の4487社となり、順調に増加していることが好感された。

■花王 <4452>  5,998円  +26 円 (+0.4%)  本日終値
 花王<4452>がしっかり。8日の取引終了後、9月28日付で910万株(発行済み株数の1.92%)の自社株を消却すると発表したことが好材料視された。消却後の発行済み株数は4億6590万株となる予定だ。

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