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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 権利行使価格2万7500円~2万7750円のレンジを想定、こう着のなかで淡々とロールが進む


大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 27660 +20 (+0.07%)
TOPIX先物 1929.0 -1.0 (-0.05%)
シカゴ日経平均先物 27690 +50 (時間外)
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 5日の米国市場は、レイバーデー(労働の日)の祝日で休場。ロシアの国営天然ガス会社ガスプロムが「ノルドストリーム1」について、予定していた欧州向け供給再開を行わないとの発表を受けてエネルギー価格が急伸するなか、独DAXは2%を超える下落となった。また、S&Pグローバルが発表した8月の独サービス部門購買担当者景気指数(PMI)改定値が47.7と速報値(48.2)から下方改定され、2カ月連続で好不況の分かれ目となる50を下回ったことも重荷となった。一方でエネルギー価格の上昇から石油メジャーのシェルなどが買われ、英FTSE100は小幅続伸となった。グローベックスの米株先物は、NYダウ、S&P500、ナスダック100の主要な株価指数先物がいずれも0.3%程度の上昇だった。

 シカゴ日経平均先物(9月限)清算値(時間外)は、日中大阪比50円高の2万7690円で終えた。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比10円安の2万7630円で始まり、直後につけた2万7600円を安値にリバウンドを見せ、取引中盤には2万7710円まで買われた。ただし、薄商いのなか終盤にかけて2万7660円から2万7690円辺りでこう着し、2万7660円でナイトセッションの取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、前日の終値水準から始まることになろう。グローベックスの米株先物の上昇を手掛かりに、若干ながらショートカバーも意識されやすいと考えられる。一方で、祝日明けの米国市場ではエネルギー価格の急伸を背景に欧州景気に対する警戒感が高まる可能性もあるため、ポジション調整に伴う動きに限られ、基本的には週末の先物オプション特別清算指数算出(メジャーSQ)に絡んだ限月交代に伴うロールオーバーが中心になりそうだ。昨日の手口を見ても概ねロール中心であったため、大きなトレンドは出にくいだろう。

 また、日経225先物は2万7500円辺りで底堅さは見られるものの、チャート上では75日移動平均線とボリンジャーバンドの-2σが位置する2万7380円辺りを、いったんは試す動きを見せてこないとリバウンド機運は高まりづらい。上値は切り下がる5日線に抑えられている形状であることから、狭いレンジでの推移で淡々とロールオーバーが進められることになりそうだ。そのため、オプション権利行使価格の2万7500円と5日線レベルに位置する権利行使価格2万7750円との狭いレンジを想定する。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.32倍に低下した。5日線を挟んでの推移だったが、先週までの調整で14.24倍まで下げ、75日線を下回る場面を見せていたため、テクニカル的な面はあるとはいえ、NTロングの動きは若干ながら入りやすいだろう。

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