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【市況】株価指数先物【引け後コメント】 買い先行で始まるも、買い一巡後はややTOPIX型優位の動きに


大阪9月限
日経225先物 28930 -10 (-0.03%)
TOPIX先物 1995.5 +6.0 (+0.30%)

 日経225先物(9月限)は前日比10円安の2万8930円で取引を終了。寄り付きは2万9050円と、シカゴ日経平均先物(2万9105円)にサヤ寄せする格好から買い先行で始まり、現物の寄り付き直後には2万9140円まで買われた。ただし、買い一巡後は週末要因もあって次第に利益確定が優勢となり、前場半ばには2万8900円と下落に転じる場面も見られた。その後は、小幅ながらプラス圏で推移していたが、2万8980円辺りに上値を抑えられるなか、後場半ば以降はマイナス圏での推移となった。取引終盤にはポジション調整に伴う売りにより、一時2万8890円まで売られる場面があった。

 日経225先物はウルフスピード<WOLF>が30%を超える上昇となるなど、米ハイテク株の強い動きを支援材料に、東京エレクトロン <8035> [東証P]などが指数をけん引する格好で始まった。一方で、足元で強い値動きを継続していたファーストリテイリング <9983> [東証P]が利食い優勢の動きだったほか、第一三共 <4568> [東証P]、ソフトバンクグループ <9984> [東証P]の下落が指数の重荷となった。これにより、ややTOPIX型優位の動きとなり、NT倍率は先物中心限月で14.49倍に低下した。直近の高値水準での保ち合いであり、NTロングの利益確定に伴うリバランスの動きが優勢だったようだ。

 グローベックスの米株先物で小幅ながら主要な指数先物がマイナス圏で推移していたことも、リバランスに向かわせたと見られる。来週はエヌビディア<NVDA>の決算を控えており、その決算がネガティブ視されるようだと、目先的にはNT倍率の調整も意識されてくる可能性があろう。

 なお、需給状況は改善傾向にあり、日経225先物が目先的に調整を強めたとしても、オプション権利行使価格の2万8875円辺りまでは調整の範囲内である。押し目狙いのロングスタンスを維持しつつ、来週のエヌビディアの決算やジャクソンホール会議、PCEデフレーターなどをこなしていくことになろう。

 手口面では、日経225先物は野村が620枚、UBSが620枚程度の売り越しに対して、ABNアムロが740枚、ソジェンが490枚程度の売り越しだった。TOPIX先物はBNPパリバが1860枚、ドイツが650枚程度の売り越しに対して、BofAが1490枚、ソジェンが970枚程度の買い越しだった。本日も若干ながら、日経225先物、TOPIX先物いずれにも裁定解消(現物売り・先物買い)に伴う商いが見られる。

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