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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 利食い優勢もオプション権利行使価格2万8875円~2万9125円のレンジを想定


大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 29010 -180 (-0.61%)
TOPIX先物 1998.5 -7.0 (-0.34%)
シカゴ日経平均先物 29000 -190
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 17日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。英国の7月消費者物価指数(CPI)が前年同月比10.1%と予想以上に伸びが加速したほか、7月開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の公表を控え、景気敏感株を中心に利益確定の売りが優勢となった。また、アナログ・デバイセズ<ADI>の最高経営責任者(CEO)が受注が弱含む可能性を示唆したことから警戒感が高まり、半導体株全体に売りが広がった。FOMC議事要旨の公表後は下落幅を縮めたが、長期金利の上昇が重荷となった。S&P500業種別指数はエネルギー、テクノロジー・ハード・機器、保険が上昇する一方で、半導体・同製造装置、メディア、素材が下落。

 シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、日中大阪比190円安の2万9000円で終えた。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比10円安の2万9180円で始まり、開始直後につけた2万9190円を高値に軟化し、一時2万8890円まで下げ幅を広げた。FOMC議事要旨の公表後に2万9120円まで持ち直す場面も見られたものの買いは続かず、終盤にかけて再び弱含み、2万9010円で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り優勢で始まることになろう。ただし、米国の主要な株価指数は足元で強いリバウンドを形成し、S&P500が52週移動平均線に接近していたこともあり、いったんは利益確定の動きが入りやすい水準であり、ピーク感はないだろう。日経225先物も1月高値を突破し節目の2万9000円を回復してきたことで過熱感も警戒されていただけに、想定内の一服といった見方につながりそうだ。

 そのため、利食い優勢ながらも下値の堅さは意識されやすく、オプション権利行使価格の2万9000円を挟んだ上下の権利行使価格である2万8875円~2万9125円のレンジを想定しておきたい。5日線が2万8890円辺りに位置しているため、レンジ下限に接近する局面では、押し目狙いのロングスタンスでの対応になりそうだ。需給状況が改善傾向にあるなか、ダブルインバースの建玉が高水準であることを背景に、ショートカバーが入りやすいだろう。

 また、VIX指数は19.90と前日の19.69から上昇したものの、直近のボトム圏での推移を継続しているため、リスク選好の動きは継続。

 なお、昨日のNT倍率は先物中心限月では14.55倍で終えている。昨年9月~11月の抵抗帯だった14.60倍に接近しているほか、米ハイテク株の下落の影響によってNT倍率は低下する可能性が高いと見られる。ただし、上向きのトレンドは継続していることもあり、5日線が位置する14.50倍辺りまで低下する局面では、NTロングのポジションを組成するタイミングになりそうだ。

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