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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):テスHD、INPEX、レーザーテク

テスHD <日足> 「株探」多機能チャートより
■テスホールディングス <5074>  1,207円  -135 円 (-10.1%)  本日終値  東証プライム 下落率2位
 テスホールディングス<5074>は急反落。15日の取引終了後に23年6月期業績予想を発表。売上高を前期比9.0%減の318億円、営業利益を同4.8%減の49億円と減収減益の見通しを示しており、これが嫌気されたようだ。年間配当予想は、前期から据え置き21円とした。同時に発表した22年6月期決算は、売上高が前の期比2.0%増の349億4500万円、営業利益が同17.0%増の51億4600万円だった。各種環境・省エネ対策システムの設計や施工管理、販売を手掛けるエネルギーシステム事業が好調で、全体業績を牽引した。

■INPEX <1605>  1,466円  -25 円 (-1.7%)  本日終値
 INPEX<1605>や石油資源開発<1662>が安い。15日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の9月限が前週末比2.68ドル安の1バレル=89.41ドルに下落した。一時、86.82ドルと2月上旬以来、約6カ月ぶりの安値をつけた。15日に発表された米8月ニューヨーク連銀製造業景気指数が市場予想を下回ったほか、中国の景気悪化懸念も原油価格の下落要因となった。また、イラン核合意再建に向けての前進が期待され、イラン産原油の供給拡大に対する思惑も浮上した。

■レーザーテック <6920>  21,130円  -285 円 (-1.3%)  本日終値
 レーザーテック<6920>は前日終値近辺で強弱観が対立。同社株はここ空売りの買い戻しの動きが顕著となり、株価は急速に上値を追う展開にあった。前日の米国株市場ではNYダウなど主要株価指数が揃って続伸したが、エヌビディア<NVDA>が業績下方修正発表前の株価水準を回復するなど、半導体関連への根強い買いが続いた。東京市場でもこの流れを引き継ぎ、同社株や東京エレクトロン<8035>など半導体主力株を中心に投資資金が流入しやすい状況にある。ただ、レーザーテックは前日に2万1800円台まで上値を伸ばし、3月下旬の戻り高値水準をクリアしたが、目先は買い疲れ感から上値も重くなっている。ショートカバーが一巡した後の値動きが注目されている。

■三和ホールディングス <5929>  1,397円  -18 円 (-1.3%)  本日終値
 三和ホールディングス<5929>が続落。SMBC日興証券は15日、同社株の目標株価を1650円から1600円に引き下げた。投資評価の「1」は継続した。米州事業が好調で7月下旬に23年3月期業績は増額修正が発表されている。ただ、同証券では今3月期の米州事業は受注残の消化で平年以上の業績となり金利高を背景にした住宅市場の悪化リスクを考慮すると24年3月期は米州事業を中心に減益となると予想。具体的には23年3月期の連結営業利益は465億円(会社計画450億円)を見込んでいるが、24年3月期は430億円を予想している。中期的には、M&Aを含む成長投資や自社株買いなどを含む株主還元をバランスよく実施し持続的な株主価値向上を目指す方針に変更はない点などを評価している。

■アイスタイル <3660>  373円  +80 円 (+27.3%) ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率トップ
 アイスタイル<3660>はストップ高。女性層を対象とした美容情報サイトを運営するが、業績は赤字が続いており、15日取引終了後に発表した22年6月期決算も営業損益が4億5300万円の赤字だった。ただトップラインは2ケタ成長局面にあり、23年6月期は増収効果から営業損益も5億円の黒字化を見込んでいる。一方、提携戦略に長じている点はポイントとなる。15日は決算発表とあわせてアマゾン・ドット・コム<AMZN>、三井物産<8031>とそれぞれ資本・業務提携することを発表、これがポジティブサプライズとなり買いを呼び込んでいる。

■SIホールディングス <7070>  376円  +80 円 (+27.0%) ストップ高   本日終値
 SIホールディングス<7070>が80円高はストップ高となる376円に買われた。15日の取引終了後、同社の株主を支配株主である山根洋一氏のみとし、同社株を非公開化することを目的に株式併合を実施すると発表した。これに伴い、株主が保有する株式を1株404円で買い取るとしており、この価格にサヤ寄せする格好となったようだ。中長期的な視点から抜本的かつ機動的な経営戦略を迅速、果敢に実践する狙い。これを受け、東京証券取引所は15日付で同社株を監理銘柄(確認中)に指定した。10月19日開催予定の臨時株主総会を経て上場廃止となる。

■CAPITA <7462>  413円  +80 円 (+24.0%) ストップ高   本日終値
 CAPITA<7462>がストップ高。15日の取引終了後に発表した第1四半期(4~6月)単独決算が、売上高9億6200万円(前年同期比20.3%増)、営業利益5200万円(同5.3倍)、純利益3700万円(同5.7倍)と大幅増益となり、営業利益が上期計画を上回ったことが好感された。販売用不動産事業で販売益を計上するなどした不動産事業が業績を牽引。石油商事事業部で販管費の見直しを行ったことも寄与した。なお、23年3月期通期業績予想は、売上高39億6200万円(前期比18.5%増)、営業利益9600万円(同14.2%増)、純利益7000万円(同18.6%増)の従来見通しを据え置いている。

■日本出版貿易 <8072>  2,286円  +400 円 (+21.2%) ストップ高   本日終値
 15日に決算を発表。「4-6月期(1Q)経常は40%増益・上期計画を超過」が好感された。
 日本出版貿易 <8072> [東証S] が8月15日大引け後(15:00)に決算を発表。23年3月期第1四半期(4-6月)の連結経常利益は前年同期比40.2%増の1億4300万円に拡大し、4-9月期(上期)計画の9000万円に対する進捗率が158.9%とすでに上回り、さらに前年同期の59.6%も超えた。
  ⇒⇒日本出版貿易の詳しい業績推移表を見る

■ラクオリア創薬 <4579>  979円  +150 円 (+18.1%) ストップ高   本日終値
 ラクオリア創薬<4579>に大口の投資資金が流れ込み、前日比150円高はストップ高となる979円まで上昇する人気となった。同社は米ファイザー<PFE>の日本法人を前身とする創薬ベンチャーで、新規開発化合物の知的財産導出で収益を得るビジネスモデルとし、疼痛疾患分野で優位性を持つ。15日取引終了後に発表した22年12月期上期(22年1~6月)決算は営業利益が前年同期比75%増の5億5100万円と急拡大、これが株価を強く刺激している。更に同日、創薬ベンチャーで細胞内抗体の作製技術を活用して難治性疾患に対応した医薬品創出を目指すSTAND Therapeutics(東京都港区)と資本・業務提携することを発表、この提携によって新たな難病・希少疾患治療薬の創製を目指す方針で、これを手掛かり材料に買い人気が集中した。

■ポート <7047>  988円  +150 円 (+17.9%) ストップ高   本日終値
 ポート<7047>はストップ高。15日の取引終了後に23年3月期第1四半期(4~6月)の決算を発表。営業利益が前年同期実績(2600万円)から大幅増となる3億4900万円で着地しており、これを評価した買いが流入したようだ。売上収益も前年同期比84.5%増の26億2500万円と増加した。インターネットメディア運営において、就職領域が大きく伸長し全体業績を牽引した。また、リフォーム領域やカードローン領域、エネルギー領域も寄与した。

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