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【市況】株価指数先物【引け後コメント】 決算ピークでポジションを傾けづらいなか、NTロングによるスプレッド狙いの動きに


大阪9月限
日経225先物 27750 -60 (-0.21%)
TOPIX先物 1937.5 -9.0 (-0.46%)

 日経225先物(9月限)は前日比60円安の2万7750円で取引を終了。寄り付きは2万7970円とシカゴ先物(2万7850円)を上回って始まると、開始直後には2万8000円まで上昇。ただし、節目の2万8000円では目先的な達成感から利食いも意識されやすく、前場半ばにかけては2万7840円まで上げ幅を縮めた。ランチタイムで2万7970円まで切り返したが、円相場が1ドル=132円後半と円高基調となったほか、前場に業績予想の下方修正を発表したデンソー <6902> [東証P]の下落なども神経質にさせた。この流れから後場は軟化し一時2万7710円まで売られる場面も見られ、引けにかけてショートカバーが入ったものの、プラス圏は回復できなかった。

 日経225先物は節目の2万8000円近辺では強弱感が対立するものの、取引終了後に4-6月期決算を発表したアマゾン・ドット・コム<AMZN>が時間外取引で13%超の急伸となったほか、グローベックスのナスダック100先物が1%を超える上昇で推移するなか、押し目待ちのロングが入りやすい需給状況であった。ただし、GDPの結果を受けた米長期金利の低下を受けて円高の動きが強まり、日米金利差を狙ったポジションのリバランスもあったと見られる。

 もっとも、週末要因によるある程度の調整は想定されていたため、5日移動平均線を挟んでの保ち合いからは、底堅さが意識されていた。グローベックスのナスダック100先物は引き続き1%を超える上昇で推移している。今晩の米国では6月個人消費支出(PCEデフレーター)、7月シカゴ購買部協会景気指数などの発表が予定されている。この結果を受けて引き続きFRBが利上げペースを緩めるとの見方に向かうようだと、ハイテク株など足元で見直しの動きが強まっているセクターへの物色に向かわせよう。

 なお、NT倍率は先物中心限月で14.32倍に上昇した。一時14.35倍に上昇する場面も見られており、上値抵抗線として意識されていた52週線を突破した。日経225先物は2万8000円近辺でこう着するなか、決算発表がピークを迎えることから積極的にはポジションを傾けづらい需給状況になりそうだ。このため、ヘッジを考慮したNTロングによるスプレッド狙いの動きを強めてくることが見込まれよう。

 手口面では、日経225先物はABNアムロが1430枚、野村が410枚程度の売り越しに対して、ゴールドマンが720枚、ソジェンが480枚、クレディスイスが420枚程度の買い越しだった。TOPIX先物はJPモルガンが3200枚、BofAが1700枚、ゴールドマンが710枚、クレディスイスが470枚程度の売り越しに対して、ソジェンが1240枚、シティが1190枚、大和が1120枚程度の買い越しだった。

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