市場ニュース

戻る
 

【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 次のターゲットは6月戻り高値2万8350円に、押し目待ちのロングが入りやすいか


大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 28000 +240 (+0.86%)
TOPIX先物 1961.5 +14.0 (+0.71%)
シカゴ日経平均先物 28020 +260
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 27日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。米連邦準備理事会(FRB)は米連邦公開市場委員会(FOMC)で、市場の予想通り0.75%の利上げを決めた。今後もインフレ抑制を優先するため利上げを継続する見通しを示したが、パウエルFRB議長は記者会見で利上げの影響を評価しながら、利上げペースを緩める可能性に言及しており、先行きの利上げ幅縮小を見込んだ買いが優勢となった。また、前日の取引終了後に決算を発表したアルファベット<GOOGL>やマイクロソフト<MSFT>の決算を受け、ハイテク株への過度な警戒感が和らぐ格好となり、関連株への買いが広がった。これによりナスダックは4営業日ぶりに反発し、上昇率は4%を超えた。S&P500業種別指数はすべてのセクターが上昇し、自動車・同部品、メディア、半導体・同製造装置は5%を超える上昇だった。

 シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は、日中大阪比260円高の2万8020円で終えた。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比10円高の2万7770円で始まり、その後2万7740円と一時下落に転じる場面もあったが、すぐさま切り返し2万7800円~2万7880円辺りで保ち合いを継続。米国市場がパウエルFRB議長の会見を受けて一段高となるなか、これに連動する形でレンジを上放れると、終盤にかけて上げ幅を広げ一時2万8050円まで買われる場面も見られた。買い一巡後も2万8000円を挟んで推移し、期近ベースで6月8日以来となる2万8000円を回復して取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い優勢で始まることになりそうだ。節目の2万8000円を回復してきたことで達成感は意識されやすいが、朝方はヘッジ対応の買いが先行する格好になりそうだ。また、FOMC通過により市場の関心は決算に集中することになる。決算を手掛かりとした日替わり的な物色に向かいやすく、まずは2万8000円水準での底固めに向かわせそうだ。もっとも、次のターゲットは6月戻り高値2万8350円となるため、押し目待ちのロングは入りやすいだろう。

 VIX指数は23.24に低下した。直近のボトム水準での推移であり、テクニカル面では切り下がる25日移動平均線が上値抵抗線として意識されるなかで、下降トレンドの継続が見込まれる。一方で、52週線が22.99辺りに位置しており、これが支持線として機能しているため、今後、同線を明確に下回ってくれば、リスクオンの動きを強めてくる可能性がありそうだ。

 なお、昨日のNT倍率は先物中心限月で14.25倍に上昇した。13週、26週線が位置する14.19倍辺りが支持線として機能している半面、14.28倍辺りに位置している52週線を抵抗線とした形状を見せている。FOMCが通過し、ハイテク企業の決算を受けてナスダックは4%を超える上昇を見せるなか、NTロングの動きを強めてくる可能性はあるだろう。

 日経225先物はオプション権利行使価格の2万8000円を中心とした上下の権利行使価格2万7750円~2万8250円のレンジを想定する。

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均