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【材料】マイクロソフトが決算受け上昇 23年度の見通しを好感=米国株個別

 マイクロソフト<MSFT>が前日引け後に4-6月期決算(第4四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を下回った。ドル高とクラウドサービスやソフトウェアに対する企業需要の低迷が圧迫した。アジュールの伸びが40%に鈍化し、予想も下回っている。同社は生産性ソフトウェアを製造する「オフィス」などの部門で採用を減速していた。

 アナリストからは「世界的な景気後退の可能性を見越して顧客が購入を遅らせたため、今回はさらに減速した。これらの逆風は、最近の四半期の結果以上に同社の予測に影響を与える可能性があり、マイクロソフトが先月予測を下方修正してから、為替レートはさらに不利になっている」との声も出ていた。

 しかし、株価は発表直後に時間外で一時下落していたものの、売り一巡後は買い戻しが出ている。2023年度の売上高と営業利益について明るい見通しを示したことが好感されている。同社は23年度の売上高と営業利益は2桁増になると予想。ドル高でで売上高が通期で約4%、第1四半期は約5%押し下げられるとの見通しを示したものの、為替の影響を懸念する見方は後退している。同社は、「アジュール」でより大口契約を獲得しており、「オフィス」で一段と高額プランに顧客を移行させていると説明した。

 通期の見通しについて、アナリストからも前向きな評価が出ており、「衝撃的に強い内容だった」との声も出ている。

(4-6月・第4四半期)
・1株利益:2.23ドル(予想:2.29ドル)
・売上高:518.7億ドル(予想:524.5億ドル)
  プロダクティビティー&ビジネスプロセス:166.0億ドル(予想:166.8億ドル)
  インテリジェント・クラウド:209.1億ドル(予想:210.7億ドル)
  モア・パーソナル:143.6億ドル(予想:146.7億ドル)
  コマーシャル・クラウド:250億ドル(予想:250億ドル)
・営業利益:205.3億ドル(予想:210.6億ドル)
・設備投資:68.7億ドル(予想:63.7億ドル)

(NY時間09:44)
マイクロソフト<MSFT> 264.57(+12.67 +5.03%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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