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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:ウエルシア、バイオ関連、エーザイ

ウエルシア <日足> 「株探」多機能チャートより
■ウエルシア <3141>  2,877円  +212 円 (+8.0%)  11:30現在  東証プライム 上昇率5位
 ウエルシアホールディングス<3141>は大幅反発している。5日の取引終了後に発表した第1四半期(3~5月)連結決算が、売上高2677億1600万円(前年同期比7.6%増)、営業利益77億1300万円(同5.9%増)、純利益63億2100万円(同19.1%増)と増収増益となったことが好感されている。新型コロナウイルス感染拡大に伴う行動制限の緩和で受診が平常化されたことや、調剤併設数の増加(前年同期比176店舗増の1864店舗)などにより処方箋受付枚数が増加し調剤事業が回復した。また、店舗人時数の適正化や自働発注の推進による店舗業務の効率化などに取り組んだことも寄与した。なお、23年2月期通期業績予想は、売上高1兆1100億円(前期比8.2%増)、営業利益470億円(同9.3%増)、純利益284億円(同7.4%増)の従来見通しを据え置いている。

■ハニーズHD <2792>  1,248円  +82 円 (+7.0%)  11:30現在  東証プライム 上昇率7位
 ハニーズホールディングス<2792>は全般軟調地合いに抗してカイ気配スタート、6月7日につけた年初来高値1218円を更新した。女性層をターゲットに低価格帯のアパレルを展開するが、足もとの業績は好調に推移している。同社が5日取引終了後に発表した22年5月期決算は営業利益が前の期比33%増の49億9300万円と急増した。まん延防止等重点措置の解除で客足が戻ったことが寄与した。また、23年5月期についても前期比10%増の55億円予想と2ケタ成長を予想している。好業績を背景に年間配当も前期実績比5円増配の40円を計画しており、これが好感される形で投資資金の流入を誘っている。

■そーせいグループ <4565>  1,233円  +68 円 (+5.8%)  11:30現在
 そーせいグループ<4565>、ヘリオス<4593>、プレシジョン・システム・サイエンス<7707>、メディシノバ・インク<4875>、キャンバス<4575>などバイオ関連株が一斉高に買われている。きょうは、主力銘柄に売りがかさむ一方、欧米株市場の動向や為替など外部環境の影響を受けにくい、旧マザーズのバイオ関連株に短期資金がシフトしている。市場では「SQ前で主力株の押し目が買いづらいこともあって消去法的な買いが向かっている可能性が高い。ただ、国内で再び新型コロナウイルスの感染拡大が顕著となっていることから、医薬品周辺株に投資家の関心が向いていることもバイオ関連が動意づく背景にあるようだ」(中堅証券ストラテジスト)としている。

■朝日インテック <7747>  2,327円  +123 円 (+5.6%)  11:30現在
 5日に発表した「オリンパスと内視鏡ダイレータで契約」が買い材料。
 オリンパス <7733> [東証P]と内視鏡ダイレータ「Tornus ES」の国内独占販売契約を締結。朝日インテクが開発・製造し、オリンパスが販売する。

■エーザイ <4523>  6,110円  +285 円 (+4.9%)  11:30現在
 エーザイ<4523>が全体下げ相場に抗して大きく株価水準を切り上げている。同社は6日、アルツハイマー治療薬候補として注目されている「レカネマブ」について、迅速承認制度に基づく申請が米食品医薬品局(FDA)に受理され、優先審査に指定されたことを発表、これを材料視する買いを呼び込む形となった。同社は今年秋に主要データを取得し、2022年度中に承認申請を行う予定としている。同社の株価は6月17日に5011円で年初来安値をつけた後、5日移動平均線をサポートラインに急速に戻り足を強めていたが、きょうは大陽線で6000円大台を一気に回復してきた。

■セリア <2782>  2,640円  +107 円 (+4.2%)  11:30現在
 セリア<2782>は大幅高で4日続伸。5日の取引終了後に発表した6月度の月次売上高で、既存店売上高が前年同月比2.7%減と8カ月連続で前年実績を下回ったが、5月の同4.5%減から減収率が縮小したことが好感されているようだ。客数が同1.7%減、客単価が同1.0%減だった。なお、全社売上高は同1.2%増だった。

■アークス <9948>  2,060円  +68 円 (+3.4%)  11:30現在
 アークス<9948>が反発している。5日の取引終了後、23年2月期の連結業績予想について、営業利益を151億5000万円から159億円へ上方修正したことが好感されている。会計基準の変更に伴い対前期の増減率はないものの、カードポイント収入の一部である共同販売促進費用の損益計算書計上区分を、営業外収益から売上原価の控除項目へ変更したことなどが要因としている。なお、売上高5630億円、純利益109億円は従来見通しを据え置いている。同時に発表した第1四半期(3~5月)決算は、売上高1382億9700万円、営業利益38億4500万円、純利益28億7200万円だった。「まん延防止等重点措置」が解除されたことによる人流回復などを受け、既存店売上高が前年同期比0.5%増となったことが寄与した。

■メルカリ <4385>  2,095円  +49 円 (+2.4%)  11:30現在
 プライム市場の主力銘柄に売りがかさみ、日経平均株価が2万6000円台前半で売り優勢に傾く一方、マザーズ指数が3日続伸と強さを発揮している。マザーズ指数は昨年12月以降急速に値を崩し、多くの個人投資家が含み損を抱える展開に陥り、「足もとの信用評価損益率も追い証多発を示唆するほどに悪化している」(国内ネット証券)状況にあるが、きょうは旧マザーズ市場の時価総額上位の主力銘柄が頑強な展開をみせていることで、プラス圏で推移している。時価総額上位銘柄では、今月28日までマザーズ指数に組み入れられるメルカリ<4385>が3日続伸しているほか、ビジョナル<4194>やフリー<4478>、そーせいグループ<4565>、Appier Group<4180>などが買い優勢の展開となっている。

■レーザーテック <6920>  16,570円  +355 円 (+2.2%)  11:30現在
 レーザーテック<6920>、東京エレクトロン<8035>など半導体製造装置関連株が前日終値近辺で売りをこなし、底堅さを発揮している。前日の米国株市場では、取引後半にハイテク株が買い戻され、ナスダック総合株価指数は大幅プラス圏に転じ、エヌビディア<NVDA>が3%高に買われるなど半導体株も強さを発揮しフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は6日ぶりに反発した。これを好感する形となっている。ただ、半導体市況の先行きに対する不透明感が意識されるなか戻り足も鈍い状況にあり、東京市場でもリバウンド狙いの買いは足もと限定的となっている。足もと外国為替市場で円高方向に振れていることも手控えムードを助長している。

■キッコーマン <2801>  7,530円  +130 円 (+1.8%)  11:30現在
 キッコーマン<2801>、J-オイルミルズ<2613>、味の素<2802>、伊藤園<2593>など食品株が総じて頑強な値動きを示している。全体相場が軟調に推移するなか、ディフェンシブストックとして資金シフトの動きを誘導している。また、原料コスト上昇が進むなか、食品は値上げの動きが広範囲にわたり顕在化している状況にあり、収益面で他業態に比べ相対的な優位性も指摘されている。既にスーパーなどの店頭価格が食用油や調味料をはじめ多くの商品で上昇傾向が確認されているほか、夏場以降はこれが更に加速することが濃厚視されている。

■INPEX <1605>  1,335円  -147 円 (-9.9%)  11:30現在  東証プライム 下落率3位
 石油関連株が軒並み安。INPEX<1605>が前日に比べ9%強の急落となったほか、石油資源開発<1662>やENEOSホールディングス<5020>、出光興産<5019>などが揃って大幅安に売り込まれている。5日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の8月限が前日比8.93ドル安の1バレル=99.50ドルと急落した。一時、97.43ドルまで売られた。世界的な景気減速懸念が強まるなか原油需要が減ることを警戒する売りが膨らんだ。この原油急落を受け、石油関連株には業績悪化懸念が台頭している。

■イオンFS <8570>  1,240円  -66 円 (-5.1%)  11:30現在
 5日に決算を発表。「3-5月期(1Q)経常は24%減益で着地」が嫌気された。
 イオンフィナンシャルサービス <8570> [東証P] が7月5日大引け後(15:00)に決算を発表。23年2月期第1四半期(3-5月)の連結経常利益は前年同期比24.2%減の163億円に減り、通期計画の575億円に対する進捗率は前年同期の36.0%を下回る28.5%にとどまった。
  ⇒⇒イオンFSの詳しい業績推移表を見る

■USMH <3222>  1,037円  -33 円 (-3.1%)  11:30現在
 ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス<3222>は続落している。同社は5日取引終了後に、23年2月期第1四半期(3~5月)の連結決算を発表。経常利益は前年同期比68.7%減の8億8100万円となり、通期計画151億6000万円に対する進捗率は5.8%にとどまった。営業収益は1735億7000万円(会計基準変更のため前年同期との比較なし)で着地した。価格競争の激化やECの伸長などの影響で既存店の客数や客単価が前年同期を下回ったほか、利益面では光熱費の上昇などが重荷となった。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。

■ラクト・ジャパン <3139>  2,330円  +252 円 (+12.1%)  11:30現在  東証プライム 上昇率トップ
 ラクト・ジャパン<3139>は急騰。5日の取引終了後、22年11月期の連結業績予想について、売上高を1260億円から1400億円(前期比26.3%増)へ、経常利益を29億円から31億円(同15.6%増)へ上方修正したことが好感されている。上期において乳原料・チーズ部門の販売数量が増加したほか、乳製品の国際市況高騰を背景とした販売単価の上昇や、円安の進行により円貨換算の売上高が想定以上に伸びたことが要因。また、下期以降もこの状況が継続し、更に食品全般において業務用を中心に需要の回復も見込まれるとしている。

■川本産業 <3604>  1,185円  +119 円 (+11.2%)  11:30現在
 川本産業<3604>が軟調地合いの間隙を縫って大幅高、一時20%高近い急騰で1200円台後半まで上値を伸ばした。ここにきて、国内で新型コロナウイルスの感染者数が再び急増傾向にある。東京都が前日に発表した新たな感染者数は5302人と5000人を上回り、これは今年4月28日以来の多さとなった。また、全国の感染者数は合計3万6000人強に達し、前週火曜日との比較でほぼ倍増となった。同社は医療用衛生材料の大手で脱脂綿では国内トップシェアを誇っており、新型コロナの感染拡大の初動となった2020年の1月から2月にかけて、マスク関連の象徴株として大相場を演じた経緯がある。その時の急騰習性に着目した投資資金が再び集結する形となっている。

●ストップ高銘柄
 NFKホールディングス <6494>  128円  +30 円 (+30.6%) ストップ高   11:30現在
 桂川電機 <6416>  1,305円  +300 円 (+29.9%) ストップ高買い気配   11:30現在
 以上、2銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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