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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 米半導体株の弱い値動きから戻り売りのショートに向かわいやすい地合い


大阪9月限ナイトセッション
日経225先物 26320 +490 (+1.89%)
TOPIX先物 1875.5 +38.5 (+2.09%)
シカゴ日経平均先物 26310 +480
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 1日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。6月のISM製造業総合景況指数は53に低下し、市場コンセンサスを下回った。約2年ぶりの水準に低下したことで景気減速の懸念が高まり、朝方は売り優勢となった。ただし、同時に米連邦準備理事会(FRB)による積極的な金融引き締めに対する警戒感が和らいだため、米長期金利が低下し、大型テック株を中心に買い直されプラスに転じた。下期入りに伴う資金流入への思惑のほか、4日は独立記念日の祝日で休場となるため、3連休を前にした買い戻しの動きも入った。S&P500業種別指数は半導体・同製造装置のみが下落する一方で、公益事業、消費者サービス、小売、不動産、電気通信サービスの上昇が目立った。

 シカゴ日経平均先物(9月限)清算値は日中大阪比480円高の2万6310円で終えた。日経225先物(9月限)のナイトセッションは日中比50円高の2万5880円で始まり、直後につけた2万5870円を安値にリバウンドを見せた。買い一巡後は2万5900円~2万6150円辺りのレンジで推移。売り先行で始まった米国市場が上昇に転じると、終盤にかけてリバウンド基調を強め、2万6320円とナイトセッションの高値で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好で、前週末の下落に対するリバランスの動きが先行することになりそうだ。ナイトセッションで週末の下落部分を完全に埋めていることもあり、ショートカバーが強まる可能性もあるだろう。週明けの米国市場が休場になるため海外勢のフローは限られ、薄商いのなかを短期的な資金を中心に値幅が出やすい地合いであることから、5日線が位置する2万6440円辺りを試してくる動きも意識されやすい。5日線を明確に上回ってくるようだと、25日、75日線が位置する2万6860円辺りが次のターゲットになりそうだ。

 ただし、主要な株価指数が上昇した米国市場だが、半導体株の弱い値動きが目立った。SOX指数は3.8%の下落となり、指数構成銘柄はすべて売られ、アムコー・テクノロジー<AMKR>、シリコン・ラボラトリーズ<SLAB>の下落率は8%を超えていた。指数インパクトの大きい東京エレクトロン <8035> [東証P]、アドバンテスト <6857> [東証P]など半導体株の動向を睨みながらの展開になりやすく、買い一巡後は日経225先物にショートを仕掛けてくる動も想定しておきたい。

 一方で、VIX指数は26.70に低下し、再び支持線として意識されている75日線まで下げてきた。連休明けの米国市場で同線を下回ってくるようだとリスク選好に向かわせやすいため、強弱感は対立しやすいだろう。米国では景気後退入りがコンセンサスになるなか、日経225先物は戻り売りのショートスタンスとし、大きく下押す局面では自律反発を想定したロングでのスペキュレーション中心の売買となろう。

 また、先週のNT倍率は先物中心限月で14.06倍に低下し、足元で支持線として意識されていた14.10倍を明確に下回ってきた。シカゴ先物にサヤ寄せする格好から、本日はNT倍率の上昇が見込まれるものの、14.10倍辺りからの戻りが弱ければ、その後の低下を狙ったNTショートのポジションを取りに行く動きに向かいそうだ。

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