【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):HUグループ、窪田製薬HD、PSS
HUグループ <日足> 「株探」多機能チャートより
H.U.グループホールディングス<4544>は9日続伸。23日の取引終了後、子会社富士レビオ・ホールディングスが、ベルギーのバイオテクノロジー企業であるADxニューロサイエンシズ社の全株式を取得する契約を締結したと発表しており、これが好材料視された。ADx社は11年の設立以来、アルツハイマー病を始めとする神経疾患関連領域に特化してバイオマーカーの開発を実施してきた世界的に有名なバイオテクノロジー企業。取得金額は4000万ユーロで、22年7月に買収が完了する見込み。富士レビオは今回の買収により、試薬ラインアップの拡大やグローバル戦略の強化を図るという。なお、同件による23年3月期業績予想の変更はない。
■五洋建設 <1893> 682円 +8 円 (+1.2%) 本日終値
五洋建設<1893>がしっかり。23日の取引終了後、シンガポール保健省(MOH)からエレクティブケアセンター新築工事を受注したと発表しており、これが好材料視された。今回受注したのは、シンガポール総合病院の施設で、主に緊急性を要さない手術や治療が行われるエレクティブケアセンターなど。受注金額は約806億円。なお、同工事はセンカン総合病院(18年8月開業)、アウトラム・コミュニティー・ホスピタル(19年12月開業)に続く、MOH発注の大型病院建築工事となる。
■三菱UFJ <8306> 736.4円 -14.1 円 (-1.9%) 本日終値
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクや第一生命ホールディングス<8750>など大手生保株が売りに押された。前日の米国株市場ではリセッション懸念を背景に米10年債利回りが3%近辺まで急低下しており、米国事業を展開する大手金融機関にとってはマイナス材料として意識されている。ただ、一方で世界的な金融引き締めが相次ぐなか、日本も金利上昇が不可避との見方が高まっており、日銀の政策変更に向けた思惑も根強い。そうした思惑を反映し、前週は海外投資家による中長期国債売り越し額が過去最大に膨らんだことが報じられており、下値では押し目を拾う動きが顕在化する可能性もある。
■トヨタ自動車 <7203> 2,111.5円 -15 円 (-0.7%) 本日終値
トヨタ自動車<7203>、ホンダ<7267>、SUBARU<7270>、日産自動車<7201>など自動車株が総じて軟調。きょうは、ハイテク値がさ株が買い戻される一方、これまで相対的に強い動きを示していたバリュー株に売りが目立つ展開となっている。低PBR株の宝庫でバリュー株に位置付けられる自動車株は、目先売りに押される展開となった。外国為替市場で1ドル=135円台を下回るなど、ドル安・円高方向に振れていることで、輸出採算向上期待がやや後退していることも買い手控えムードにつながっているもようだ。
■ファーストリテイリング <9983> 70,440円 -360 円 (-0.5%) 本日終値
ファーストリテイリング<9983>は全体相場の上昇に逆行し3日ぶり反落。ここハイテク値がさ株が冴えない動きを見せていた一方、同社株は年初来高値圏で強調展開を続けていた。市場では「前日の米国株が踏みとどまったことで、きょうは週末ということもあり、ヘッジファンドのロング・ショートの巻き戻しが入っている」(中堅証券ストラテジスト)という指摘が出ていた。同社株は日経平均寄与度の高い値がさ株として先物主導の裁定売買も反映されやすく、取り立てて悪材料がでているわけではないものの、インデックス的な売りが影響しているようだ。
■窪田製薬HD <4596> 231円 +50 円 (+27.6%) ストップ高 本日終値
窪田製薬ホールディングス<4596>は急反発。同社は、この日の寄り付き前にスターガルト病治療薬候補「エミクススタト塩酸塩」の第3相臨床試験の最終被験者最終来院(LPLV)を終えたと発表した。スターガルト病は網膜の遺伝性疾患で若年性の黄斑変性とも呼ばれている。希少疾患だが、当初の予定を上回る患者登録を達成した。数年にわたり実施してきた試験結果は、この数カ月で出てくる見通しであり、市場では今後の展開が注目されている。
■PSS <7707> 463円 +80 円 (+20.9%) ストップ高 本日終値
プレシジョン・システム・サイエンス<7707>が後場急騰。きょう午後1時ごろ、サル痘ウイルスDNAリアルタイムPCR検査キットを7月から販売開始すると発表しており、これを材料視した買いが急速に流入した。同検査キットはスペインのCerTest Biotec(セルテスト社)が製造するもので、ヒト由来試料中のサル痘ウイルスDNAをリアルタイムPCR法により検出する研究用試薬。PSSが販売する全自動PCR検査装置「ジーンリード エイト」へ適用する予定としている。
■ココペリ <4167> 771円 +100 円 (+14.9%) ストップ高 本日終値
ココペリ<4167>は急伸。23日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好感された。上限を15万株(発行済み株数の1.90%)、または1億円としており、取得期間は6月24日から7月29日まで。機動的な資本政策の遂行及び資本効率の向上を通じて株主利益の向上を図るために実施するとしている。
■BeeX <4270> 1,697円 +166 円 (+10.8%) 本日終値
BeeX<4270>が急反発。23日の取引終了後、Google Cloudの利用推進を図るため、ライセンス販売と自動監視サービスの新サービスの提供を開始したと発表しており、これが好材料視された。Google Cloudのライセンス販売を6%オフで提供するほか、Google Cloudの24時間365日の自動監視サービスをBeeXの監視システムを利用して提供するとしている。
■スタティアH <3393> 801円 +67 円 (+9.1%) 本日終値
スターティアホールディングス<3393>が3日ぶりに急反発。同社は23日、子会社のクラウドサーカスが法人向けにNFTを活用した企画をワンストップで支援するサービスの提供を開始したと発表しており、これが材料視されたようだ。クラウドサーカスは、昨年12月にNFT発行サービス「HEXA(ヘキサ)」を運営するメディアエクイティ(東京都品川区)と資本・業務提携し、NFT市場に参入。このほど開始したサービスでは、NFTの発行・管理、NFTコンテンツ制作、特設販売ページの制作、ツイッターキャンペーンの実施などを支援する。
●ストップ高銘柄
エムティジェネックス <9820> 2,767円 +500 円 (+22.1%) ストップ高 本日終値
銀座山形屋 <8215> 882円 +150 円 (+20.5%) ストップ高 本日終値
など、6銘柄
●ストップ安銘柄
Gunosy <6047> 795円 -150 円 (-15.9%) ストップ安 本日終値
以上、1銘柄
株探ニュース