【市況】NY株式:NYダウ303ドル高、FOMCのインフレ対処に期待広がる
NASDAQ <日足> 「株探」多機能チャートより
米国株式市場は上昇。ダウ平均は303.70ドル高の30668.53ドル、ナスダックは270.81ポイント高の11099.16で取引を終了した。6月小売売上高やニューヨーク連銀製造業景気指数が予想外のマイナスに落ち込み金利が低下したため、ハイテク中心に買われ寄り付き後、上昇。米連邦準備制度理事会(FRB)が市場の思惑通り連邦公開市場委員会(FOMC)で1994年以降最大となる0.75%の追加利上げを決定し、インフレ抑制に努める強い姿勢を見せると一段と買いが広がった。FRBの金利見通しも市場予想との大きな乖離を縮小し、投資家はインフレ対応でFRBへの信頼を取り戻し終日堅調推移を維持。パウエル議長が0.75%の利上げが異例であることを強調し金利がさらに低下するとハイテクの買いも強まった。セクター別では、自動車・自動車部品、小売りが上昇した一方、エネルギーが下落。
バイオのモデルナ(MRNA)は、食品医薬品局(FDA)諮問委員会が同社製の新型コロナワクチンの6歳から17歳の子供対象の使用を支持したため、週内の緊急使用承認への期待に上昇。委員会は続いて6カ月から5歳の幼児対象の使用も支持した。また、動画配信のネットフリックス(NFLX)やクラウドベースのデータプラットフォームサービス、スノーフレイク(SNOW)はアナリストによる投資判断引き上げでそれぞれ上昇。レンタカー会社のハーツグローバル(HTZ)は役員会が自社株買い計画を承認したとの報道で、買われた。航空機メーカーのボーイング(BA)は中国南方航空が同社の737マックス機のテスト飛行を実施したとの報道を受けて、上昇。一方で、石油会社のエクソンモービル(XOM)はバイデン政権からの強制的な生産引き上げへの圧力が強まり、下落した。株式取引投資アプリのロビンフッド(HOOD)はアナリストの投資判断引き下げで、下落。
投資家の恐怖心理を示すVIX指数は30を割り込み27.76まで低下した。
Horiko Capital Management LLC
《FA》
提供:フィスコ