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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:WSCOPE、大阪チタ、東電HD

WSCOPE <日足> 「株探」多機能チャートより
■ダブル・スコープ <6619>  1,323円  +183 円 (+16.1%)  11:30現在  東証プライム 上昇率2位
 ダブル・スコープ<6619>が上昇加速。きょうで4連騰となるが上げ幅も一気に拡大し、5月20日につけた年初来高値1215円を大幅にクリアし新値街道に突入している。時価は2019年7月以来約3年ぶりの高値圏に浮上した。同社はリチウムイオン蓄電池のセパレーター専業で生産拠点を韓国に置いている。ここEV関連市場の拡大が続くなか、基幹部品であるリチウムイオン電池の需要も旺盛で同社の収益環境に吹く追い風は強い。きょうは「(前日に)パナソニック ホールディングス<6752>の子会社が、高水準の引き合いを背景にEV電池生産を28年度に3~4倍に増やすと発表しており、これがWSCOPEの株価刺激材料ともなったようだ」(中堅証券ストラテジスト)としている。また、同社株は直近、貸株調達による外資系証券経由の空売り残が増加していたことで、その買い戻しも誘発しているもようだ。

■大阪チタ <5726>  2,180円  +267 円 (+14.0%)  11:30現在  東証プライム 上昇率3位
 大阪チタニウムテクノロジーズ<5726>が急騰、前日比17.2%高の2242円まで買われたほか、東邦チタニウム<5727>も一時9.7%高と大きく水準を切り上げる展開にある。ロシアのウクライナ侵略に絡みチタン鉱石の需給が逼迫し、価格高騰を招いている。直近では、石原産業<4028>が5月30日に酸化チタンを7月から値上げすることを発表している。大阪チタや邦チタなどが製造するスポンジチタン価格も今後一段の上昇が予想され、収益上乗せの思惑が投資資金の攻勢を誘っている。

■内田洋行 <8057>  5,020円  +395 円 (+8.5%)  11:30現在  東証プライム 上昇率6位
 1日に決算を発表。「今期経常を8%上方修正」が好感された。
 内田洋行 <8057> [東証P] が6月1日大引け後(15:00)に決算を発表。22年7月期第3四半期累計(21年8月-22年4月)の連結経常利益は前年同期比38.2%減の77.4億円に落ち込んだ。しかしながら、併せて通期の同利益を従来予想の59億円→64億円(前期は110億円)に8.5%上方修正し、減益率が46.5%減→41.9%減に縮小する見通しとなった。
  ⇒⇒内田洋行の詳しい業績推移表を見る

■飯野海運 <9119>  775円  +60 円 (+8.4%)  11:30現在  東証プライム 上昇率7位
 飯野海運<9119>が全体軟調地合いに逆行高。タンカーやばら積み船、ケミカル船などを運航するが、利益の原動力は飯野ビルの賃貸など不動産事業だ。不動産投資信託など日本の不動産関連市場への海外マネー流入が顕著となっているが、ここ最近の円安を背景に今後は都心の一等地などへの投資意欲を一段と喚起する公算が大きい。そうしたなか、膨大な土地含み益を持つ同社株への注目が高まっている。22年3月期営業利益は前の期比10%増の75億2400万円と2ケタ成長を達成。23年3月期は70億円見通しと減益を予想するが、昨年6月に竣工した日比谷フォートタワーの存在が注目されており、今期はこのフォートタワーの通年寄与が見込まれることで、収益見通しが上振れる可能性もある。

■松屋 <8237>  893円  +68 円 (+8.2%)  11:30現在  東証プライム 上昇率8位
 1日に発表した「5月銀座本店売上高は95%増」が買い材料。
 5月銀座本店売上高は前年同月比95.0%増。

■ワークマン <7564>  4,880円  +280 円 (+6.1%)  11:30現在
 ワークマン<7564>が3日ぶりに反発している。1日の取引終了後に発表した5月度の月次売上高速報で、既存店売上高が前年同月比2.3%増と2カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。大型連休に合わせて、キャンプギアやアスレシューズなどアウトドア・スポーツ関連商品が好調に推移した。また、気温の上昇に伴い、半袖Tシャツや夏物レディース衣料が売り上げを伸ばした。なお、全店売上高は同9.5%増だった。

■東電HD <9501>  517円  +27 円 (+5.5%)  11:30現在
 東京電力ホールディングス<9501>が足もと急速に人気化し500円台を回復したほか、中国電力<9504>が急動意で900円台まで一気に株価水準を切り上げた。島根県松江市にある島根原発2号機について、島根県の丸山知事がきょう午前に開かれた県議会で、再稼働の容認を表明したことが複数のメディアを通じて伝わった。中国電力は今後、安全対策工事や運転管理の認可などの手順を踏んで、早い時期の2号機再稼働を目指す見通しで、これを材料視する買いを呼び込んでいる。この報道を受けて電力株は一斉高に買われている。

■レーサム <8890>  1,128円  +54 円 (+5.0%)  11:30現在
 レーサム<8890>が寄り付き大口の買いを集め、カイ気配スタートで大幅高となっている。同社は富裕層などを対象に収益不動産を組成し販売する不動産流動化ビジネスを展開している。為替の円安進行などを背景に、海外マネーが不動産投資信託などをはじめ日本の不動産市場に流入するなか、同社のビジネスチャンスも広がっており、株価も年初から一貫して上昇基調を強めている。そうしたなか、同社は1日取引終了後に、株式公開買い付け(TOB)により、発行済み株式数21.57%相当の800万株、金額で78億2400万円を上限とする自社株買いを発表した(買い付け期間は今月2日から29日まで。買い付け価格は978円)。これを材料視する形で投資資金が攻勢をかけている。

■ウエストHD <1407>  4,480円  +95 円 (+2.2%)  11:30現在
 ウエストホールディングス<1407>が反発している。1日の取引終了後、あいおいニッセイ同和損保(東京都渋谷区)と資本・業務提携契約を締結したと発表しており、これが好材料視されている。今回の提携は、地域社会のカーボンニュートラル実現に貢献することが目的で、今後両社は共同で、自治体向け「脱炭素支援メニュー」の開発や地域中小・中堅企業向け「脱炭素導入支援パッケージ」の開発、大規模事業者向け「脱炭素ソリューション」の開発などを行うという。また、資本面ではウエストHDの発行済み株の一部をあいおいニッセイ同和損保が取得する。

■芙蓉総合リース <8424>  7,700円  +160 円 (+2.1%)  11:30現在
 芙蓉総合リース<8424>が続伸している。1日の取引終了後、米国航空機リース子会社の営業を開始したと発表しており、これが好材料視されている。米国航空業界は国内線を中心に旅客需要が回復しており、航空会社の航空機調達手段として、今後リース需要の拡大が見込まれることから、米国現地に有人営業拠点を設置し米国内のネットワークを拡充するという。

■タマホーム <1419>  2,461円  +42 円 (+1.7%)  11:30現在
 タマホーム<1419>が続伸している。1日の取引終了後、22年5月期の年間引き渡し棟数が1万502棟と1万棟を突破したと発表したことが好感されている。年間引き渡し棟数1万棟超えは09年5月期以来13年ぶりとなる。

■伊藤園 <2593>  5,230円  -370 円 (-6.6%)  11:30現在  東証プライム 下落率3位
 伊藤園<2593>は反落。1日の取引終了後に23年4月期業績予想を発表し、営業利益を前期比6.4%増の200億円とした。前期に続き増益となる見通しを示したものの、市場予想では226億円程度が見込まれていただけに目先失望売りが出ているようだ。売上高は同4.3%増の4180億円予想。純利益については、投資有価証券売却益や新型コロナウイルス感染拡大に伴う助成金収入があった前期の反動で同7.2%減の120億円となる見通し。年間配当予想は前期から据え置きの40円とした。同時に発表した22年4月期決算は、売上高が4007億6900万円(会計基準変更に伴い増減率の記載なし)、営業利益が前の期比12.7%増の187億9400万円だった。主力の飲料・茶葉製品が堅調に推移したほか、コーヒーショップ「タリーズコーヒー」を手掛ける飲食関連事業が人流回復に伴い収益改善を果たしたことが寄与した。

■レーザーテック <6920>  18,285円  -250 円 (-1.4%)  11:30現在
 レーザーテック<6920>が売り優勢で始まり続落。前週末を境にショートカバーの動きが活発化し水準を切り上げていたが、前日の朝方で買い戻しが一巡し、目先筋の利益確定売りが顕在化している。前日の米国株市場では米長期金利の上昇を嫌気して半導体セクターに売りがかさむ展開となり、ここ戻り歩調をみせていた半導体製造装置最大手のアプライド・マテリアルズ<AMAT>も2.4%安で陰線を引いた。これを受けて、東京市場でもレーザーテックをはじめ半導体製造装置の主力銘柄に売り圧力が強い。同社株は、半導体マスクブランクス検査装置でシェアを独占するが、PERが80倍前後と割高感があり、米長期金利の上昇局面では逆風が強まる傾向がある。

■トヨタ自動車 <7203>  2,189円  -8.5 円 (-0.4%)  11:30現在
 トヨタ自動車<7203>、ホンダ<7267>など自動車株は強弱観対立のなか前日終値近辺で売り買いを交錯させている。前日の欧米株市場がほぼ全面安商状だったことで、全体相場はリスクがとりにくい環境となっているものの総じて頑強な値動き。前日に発表された5月の米ISM製造業景況感指数が市場コンセンサスを上回ったことで米長期金利が上昇し、外国為替市場ではドルを買う動きを誘発した。足もと1ドル=130円台まで円安が進行しており、東京株式市場では輸出セクターの株価に追い風材料となっている。特に為替感応度の高い自動車株は、輸出採算改善への期待が強い。また、大手自動車メーカー各社は、トヨタを筆頭に今期の想定為替レートを厳しめに設定しており、実勢との差が大きいだけに収益増額修正に向けた思惑も高まりやすい。

■キャンバス <4575>  220円  +34 円 (+18.3%) 一時ストップ高   11:30現在
 キャンバス<4575>が商い伴い急伸。一時50円高はストップ高となる236円まで上昇した。1日の取引終了後、抗がん剤候補化合物「CBP501」の臨床第2相試験の月間進捗状況を発表。順調な進捗状況にあることを明らかにしており、これを好感した買いが入っているようだ。5月中旬にステージ1登録予定数の半数18人に到達し、その後も順調に被験者登録が進んでいるほか、臨床試験実施施設数も当初予定の20施設に達し新規開設を完了したという。会社側では、臨床試験の予定が前倒しになることはきわめて異例としており、これまでのCBP501のデータの有望性などから臨床試験現場が積極的に組み入れを進めていることが伺えるとしている。5月中旬までに組み入れられた被験者のデータが出揃う8~9月メドに更に詳細な報告を行う見通し。

■イナリサーチ <2176>  734円  +100 円 (+15.8%) ストップ高買い気配   11:30現在
 イナリサーチ<2176>がストップ高の734円水準でカイ気配となっている。新日本科学<2395>が1日の取引終了後、同社の完全子会社化を目的にTOBを実施すると発表しており、TOB価格900円にサヤ寄せする格好となっている。前臨床事業(非臨床事業)を行うイナリサーチを完全子会社化することで、新日本科学グループにおけるCRO(医薬品開発業務受託)事業の更なる強化を図るのが狙い。買付予定数は299万8800株(下限199万9200株・上限設定なし)、買付期間は6月2日から7月13日まで。TOB成立後、イナリサーチは所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、これを受けて東京証券取引所は6月1日付でイナリサーチ株式を監理銘柄(確認中)に指定している。

■セキュア <4264>  1,118円  +150 円 (+15.5%) ストップ高   11:30現在
 セキュア<4264>がストップ高の1118円に買われている。同社は1日、ヤフー(東京都千代田区)への導入事例を公開。セキュアの「SECURE AC(BioStar2)」を用いた顔認証による入退室管理システムで更に強化されたセキュリティーを確保したとしており、導入事例の順調な積み上がりが好材料視されているようだ。

●ストップ高銘柄
 日水製薬 <4550>  1,439円  +300 円 (+26.3%) ストップ高買い気配   11:30現在
 東京通信 <7359>  1,013円  +150 円 (+17.4%) ストップ高買い気配   11:30現在
 など、4銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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