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【市況】1日の米国市場ダイジェスト:NYダウ176ドル安、根強い景気後退懸念

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:NYダウ176ドル安、根強い景気後退懸念

米国株式市場は続落。ダウ平均は 176.89ドル安の32813.23ドル、ナスダックは86.93ポイント安の11994.46で取引を終了した。寄り付きは上昇。前日引け後に市場予想を上回る四半期決算を発表したセールスフォースが大幅高となり相場を押し上げ、また他のハイテク株にも買いが波及した。5月ISM製造業景況指数が予想外の上昇となったことで長期金利が上昇。さらに原油価格が再び上昇したことで連邦準備制度理事会(FRB)による積極的な利上げへの警戒感が再び意識され、下げに転じた。取引終盤に向けて下げ幅を縮小させたが、下落のまま取引を終えた。セクター別では、エネルギーが上昇。一方、自動車・自動車部品や食品・生活必需品小売り、銀行などが大きく下げた。

企業向けソフトウェアの開発に従事するセールスフォース(CRM)は前日引け後に発表した四半期決算が市場予想を上回ったほか、通期の利益見通しを上方修正したことを受け上昇。女性用アパレルブランドのヴィクトリアズ・シークレット(VSCO)も四半期決算が市場予想を上回る内容で上昇した。JPモルガン・チェースのダイモンCEOが経済の「ハリケーン」に備えよと警告したことを受け、特殊化学品メーカーのアルべマール(ALB)や肥料メーカーのモザイク(MOS)といった景気敏感株が大きく下落。デルタ航空(DAL)は今期の売上高見通しを上方修正し、新型コロナの流行前の水準に戻るとの見通しを示したが、株は売られた。メタ・プラットフォームズ(FB)はシェリル・サンドバーグCOOが退任すると伝わり下落した。

連邦準備制度理事会(FRB)は新型コロナ禍で9兆ドル規模に膨らんだバランスシートの圧縮を開始。ランオフのペースは月間で当初、米国債や住宅ローン担保証券(MBS)など計475億ドルに上限を設定している。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:米業況・雇用指標受けた一段の金利上昇でドル買い

1日のニューヨーク外為市場でドル・円は、129円21銭まで下落後、130円19銭まで上昇し、130円15銭で引けた。米10年債利回りが2.83%台に低下する動きにともないドル売りが先行。その後、米国の5月ISM製造業景況指数が低下予想に反して上昇し、4月JOLT求人件数も予想を上回り、3月分が上方修正されたことを受けて、10年債利回りが2.94%台まで上げドル買いが強まった。

ユーロ・ドルは1.0730ドルまで上昇後、1.0627ドルまで下落し、1.0650ドルで引けた。ユーロ・円は138円85銭から138円20銭まで下落した。

ポンド・ドルは1.2600ドルまで上昇後、1.2459ドルまで下落。ドル・スイスフランは0.9596フランまで下落後、0.9659フランまで上昇した。


■NY原油:小幅高で115.26ドル、需給ひっ迫の懸念残る

NY原油先物7月限は小幅高(NYMEX原油7月限終値:115.26 ↑0.59)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物7月限は、前営業日比+0.59ドルの115.26ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは114.58ドル-117.87ドル。原油増産の思惑は消えていないことから、アジア市場で114.58ドルまで下げたが、需給ひっ迫の懸念も残されており、ニューヨーク市場の序盤で117.87ドルまで買われている。通常取引終了後の時間外取引では株安を嫌気して伸び悩み、主に114ドル台で推移した。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 36.67ドル -0.53ドル(-1.42%)
モルガン・スタンレー(MS) 85.00ドル -1.14ドル(-1.32%)
ゴールドマン・サックス(GS)321.85ドル -5.00ドル(-1.53%)
インテル(INTC) 44.11ドル -0.31ドル(-0.70%)
アップル(AAPL) 148.71ドル -0.13ドル(-0.09%)
アルファベット(GOOG) 2282.74ドル +1.96ドル(+0.09%)
フェイスブック(FB) 188.64ドル -5.00ドル(-2.58%)
キャタピラー(CAT) 217.57ドル +1.72ドル(+0.80%)
アルコア(AA) 62.41ドル +0.69ドル(+1.12%)
ウォルマート(WMT) 125.45ドル -3.18ドル(-2.47%)
《ST》

 提供:フィスコ

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