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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 利食い優勢も、センチメント改善で押し目狙いのロングスタンスを継続


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 27220 -40 (-0.14%)
TOPIX先物 1911.0 +2.0 (+0.10%)
シカゴ日経平均先物 27180 -80
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 31日の米国市場は、NYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。欧州連合(EU)がロシア産石油の禁輸で合意したことを受けて、需給の引き締まりから原油先物相場は一時119ドル後半まで上昇する場面が見られ、インフレ懸念から売りが先行した。NYダウは一時450ドル安程度まで売られたが、その後は原油先物相場が下落に転じたほか、月末の年金のリバランスに伴う買い需要などへの思惑から上昇に転じる場面もあった。ただし、前週の大幅な上昇によって利益確定の売りも出やすい地合いのため下落で終えた。S&P500業種別指数は、耐久消費財・アパレル、小売、メディアが上昇した一方で、エネルギー、素材、医薬品・バイオテクノロジーが下落。

 シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、日中大阪比80円安の2万7180円で終えた。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比50円安の2万7210円で始まり、開始直後に切り返すと一時2万7340円まで買われた。ただし、米国市場の取引開始後は再び下げに転じ、2万7140円~2万7320円辺りでの保ち合いとなった。狭いレンジで推移するなか、2万7220円で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好で、やや利食い優勢で始まろう。もっとも、米国でも前週の大幅な上昇に対する反動は想定されていたと見られ、EUがロシア産石油の禁輸で合意した影響も織り込み済みといったところだろう。そのため、ショートを仕掛けてくる向きは限られ、売り一巡後の底堅さを見極めることになりそうだ。

 また、NYダウは7営業日ぶりに反落したものの、25日移動平均線を上回って推移し、5日線の切り上がりにより25日線とのゴールデンクロスを示現。ナスダックも25日線を上回っており、1万2000ポイントの節目はキープしている。直近のリバウンドに対する反動安にとどまっているため、センチメントは悪化していないだろう。VIX指数は一時28.35に上昇する場面も見られたが、結局は26.19に低下して75日線を下回って終えた。

 日経225先物は5日線が2万7060円辺りに位置しており、同水準に接近する場面もありそうだが、2万7000円水準での底堅さにより、ショートカバーに向かわせそうだ。売り先行ながら、水準としてはオプション権利行使価格の2万7250円を中心とした上下の権利行使価格2万7125円~2万7375円辺りでのレンジ推移を想定。2万7125円を下回り2万7000円に接近する局面では押し目狙いのロング対応と見ておきたい。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で一時14.29倍に上昇し、3月下旬以降の上値抵抗線である14.30倍に接近してきた。いったんはNTロングの巻き戻しが想定されやすいところ。ただし、25日線が位置する14.20倍近辺に低下する局面では、その後の切り返しを想定したNTロングの組成を考えておきたい。

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