【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):BASE、サイボウズ、リクルート
BASE <日足> 「株探」多機能チャートより
BASE<4477>が大幅安で5日続落。きょう付の日本経済新聞朝刊で「電子商取引(EC)サイトの構築を支援するフランスのユニコーン(企業価値10億ドル以上の未上場企業)が日本市場に参入する。約40カ国に進出するミラクルはこのほど日本法人を本格的に稼働させた」と報じられたことを受けて、同様にECサイトの構築支援事業を手掛ける同社に競争激化を警戒する売りが出ているようだ。
■サイボウズ <4776> 978円 -49 円 (-4.8%) 本日終値
サイボウズ<4776>は大幅安で7日続落、年初来安値を連日更新。24日の取引終了後に発表した4月度の月次連結業績で、営業利益が前年同月比3.0%増の1億7900万円となり、3カ月ぶりに前年実績を上回ったが、物足りないとの見方から売られたようだ。なお、売上高は同15.4%増の17億4900万円だった。
■リクルート <6098> 4,457円 -143 円 (-3.1%) 本日終値
リクルートホールディングス<6098>の下げがここ連日で目立っている。求人検索サービス「Indeed」が米国で急成長するなどHRテクノロジー事業の牽引で業績は絶好調に推移している。22年3月期営業利益は前の期比2.3倍の3789億2900万円と高変化を示し、23年3月期については利益予想非開示ながら、売上高にあたる売上収益が前期比15%増の3兆3000億円と2ケタ成長を見込むなど、飛ぶ鳥を落とす勢いにある。ただ、株式需給面では上値にシコリを抱え、戻り売り圧力も強い。ここにきて米景気の減速が顕著となっており、一部の外資系証券から投資判断引き下げの動きなども出始めていることから、足もと売り急ぎの動きを誘発している。
■大東建託 <1878> 10,860円 -130 円 (-1.2%) 本日終値
大東建託<1878>が続落し、年初来安値を更新した。同社は24日取引終了後に、子会社で不適切な会計処理があったと発表。社内調査で子会社の未払い金及び未払い費用の過大計上(22年3月末時点で約5億6900万円)のほか、子会社の広告宣伝費などの不適切な支払い(同約1億6200万円)などが明らかになったという。現在判明している範囲での連結業績への影響は限定的だが、今後の調査により不適切な会計処理の範囲と影響額が変わる可能性があるとしている。
■博報堂DY <2433> 1,260円 -14 円 (-1.1%) 本日終値
博報堂DYホールディングス<2433>は朝高後、値を消す展開。25日付の日本経済新聞は、同社は「巨大な仮想空間『メタバース』向けの広告販売事業に参入する」と伝えた。傘下のデジタル・アドバタイジング・コンソーシアム(DAC)が1日約5000万人が訪れる米オンラインゲーム「Roblox(ロブロックス)」の仮想空間内の広告枠を販売するという。この報道を受け、同社株は値を上げて売買を開始したが、全体相場が軟調に推移するなか買い一巡後は売りに押されている。
■小野薬品工業 <4528> 3,504円 -6 円 (-0.2%) 本日終値
小野薬品工業<4528>はしっかり。SMBC日興証券は24日、同社株の投資評価「2」を継続するとともに目標株価を2800円から3100円に引き上げた。主力のがん免疫薬「オプジーボ」の23年3月期の売上高ガイダンスは1550億円と同証券の予想(1440億円)を上回った。想定以上のオプジーボ(胃がん、肺がん)の高い市場浸透率が期待できることから、同証券の予想も上方修正している。23年3月期の為替前提が1ドル110円であり、同社はロイヤルティーを米ドルで受領していることから、業績のアップサイドが見込めるとみており、第2四半期以降での上方修正の可能性も指摘している。
■メディネット <2370> 62円 +10 円 (+19.2%) 本日終値
メディネット<2370>が4日続伸。24日の取引終了後、九州大学と共同研究を進めている慢性心不全の治療を目的とした再生医療等製品に関して、医師主導第2b相臨床試験が同大で開始されたと発表しており、これが好感された。なお、同件による22年9月期業績への影響は軽微としている。
■スポーツフィールド <7080> 1,598円 +219 円 (+15.9%) 本日終値
スポーツフィールド<7080>が急騰。24日の取引終了後、6月30日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表しており、これが好材料視された。投資単位当たりの金額を引き下げてより投資しやすい環境を整えることにより、株式の流動性向上及び投資家層の拡大を図ることを目的としている。効力発生日は7月1日。
■QDレーザ <6613> 532円 +72 円 (+15.7%) 一時ストップ高 本日終値
QDレーザ<6613>が一時ストップ高。きょう付の化学工業日報で、「量子ドットレーザーに対応したエピタキシャルウエハーとファウンドリーサービスの市場開拓を進める」と報じられており、これが好材料視された。記事によると、ガリウムヒ素(GaAs)基板に波長1120~1310ナノメートルの量子ドットを形成し、レーザー素子、光学増幅素子(ゲインチップ)を3インチウエハーやチップ、デバイスで提供するという。車載LiDARや光インターコネクトなどの分野への応用を図るもようだ。
■さいか屋 <8254> 304円 +32 円 (+11.8%) 一時ストップ高 本日終値
さいか屋<8254>が急騰。新型コロナウイルスの影響もあって厳しい収益環境を強いられていたが、ここにきて改善色をみせている。24日に発表した3、4月の営業損益は概算値で1411万円の黒字(前年同期は5079万8000円の赤字)だった。業績回復傾向にあることで、これを手掛かり材料に投資資金が攻勢をかけている。同社株は値ごろ感があり、今月11日に急動意し、商い急増のなかでストップ高に買われ市場の注目を集めた経緯がある。それだけに、インバウンド関連の一角として人気素地が意識されている。
株探ニュース