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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:VIX短先物、オープンH、トヨタ

トヨタ <日足> 「株探」多機能チャートより
■VIX短先物 <1552>  2,650円  +359 円 (+15.7%)  11:30現在
 国際のETF VIX短期先物指数<1552>が大幅高。同ETFは「恐怖指数」と称される米VIX指数とリンクしており、米国市場の波乱時には上昇する特性を持つ。18日の米VIX指数は前日に比べ4.86(18.62%)ポイント高の30.96に急上昇した。米小売大手、ターゲット<TGT>の決算が市場予想を下回ったことが嫌気され、同日のNYダウは1164ドル安と急落し、今年最大の下げ幅を記録した。インフレが企業業績を圧迫するとの見方が強まるなか、ナスダック指数も急落。この米株安を受け、VIX短先物は値を上げている。

■オープンハウスグループ <3288>  5,010円  +75 円 (+1.5%)  11:30現在
 オープンハウスグループ<3288>が続伸。18日の取引終了後、上限を304万株または150億240万円とする自社株を19日朝の東京証券取引所の自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)で取得すると発表しており、これが好感されているようだ。同社は13日に上限750万株(発行済み株式総数の5.94%)または300億円を上限とする自社株取得を発表し、取得方法の一つにToSTNeT-3による買い付けを挙げていた。

■日経レバ <1570>  12,960円  -660 円 (-4.9%)  11:30現在
 NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信<1570>が5%超の下落で1万3000円大台を割り込んだ。同銘柄は日経平均に連動するETFで価格変動率が2倍に設定されており、きょうは全体急落相場に連動して大きく下値を試す展開となっている。売買代金は全市場を通じてトップ。前日の米国株が波乱の展開となったことで、東京市場もその余波を受けリスク回避ムード一色に染まっており、日経レバの商いも膨らんでいる。一方、日経平均と逆方向に連動するNEXT FUNDS 日経平均ダブルインバース・インデックス連動型上場投信<1357>も投資家の物色対象として売買代金上位に顔を出している。こちらは日経平均の値動きに対しマイナス2倍に動く仕組みで基本設定されている。きょうは75日移動平均線とのマイナスカイ離を一気に解消した。

■トヨタ自動車 <7203>  1,986円  -58 円 (-2.8%)  11:30現在
 トヨタ自動車<7203>が一時70円を超える下げをみせ、マドを開けて2000円台を割り込んだ。同社は外国為替市場でのドル高・円安を背景に4月中旬から下旬にかけて株価水準を切り上げたものの、決算発表に前後して売り直される展開を強いられていた。きょうは米株安に連動したリスク回避目的の売りを浴び、フシ目となっていた大台を下回ったことで、追随売りを誘発している。株価が2000円台を下回ったのは3月18日ザラ場以来約2カ月ぶりとなる。ドル・円相場がここにきて円高方向に押し戻されていることも風向きを悪くしている。もっとも為替は足もとで1ドル=128円台の推移であり、これに対し同社の今期想定為替レートは1ドル=115円と非常に厳しくみていることから、今期業績面では依然として上振れ余地も内包している。

■レーザーテック <6920>  17,390円  -505 円 (-2.8%)  11:30現在
 レーザーテック<6920>、東京エレクトロン<8035>など半導体製造装置の主力銘柄やSUMCO<3436>、信越化学工業<4063>といったシリコンウエハー大手など半導体関連全般への売り圧力がにわかに強まっている。前日の米国株市場では企業の業績先行きに対する懸念から幅広く売りがかさんだが、グロース株への売りが顕著で半導体セクターにも大きく下げる銘柄が相次いだ。フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は5%を超える急落となり、前日の上昇分をすべて吐き出す格好となった。東京市場でもこの影響を受け、半導体関連は荒い値動きを余儀なくされている。特にレーザーテックと東エレクは前日まで4連騰をみせていただけに、きょうは目先筋の利食い急ぎの動きで大幅反落が回避しにくい状況にある。

■ソフトバンクグループ <9984>  5,015円  -122 円 (-2.4%)  11:30現在
 ソフトバンクグループ<9984>はウリ気配スタートとなり5日ぶり急反落、寄り付きから売り物がかさみ再びフシ目の5000円大台を割り込んだ。前日の米国株市場が波乱安の展開となり、ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は566ポイント安と前日の上昇幅を大きく上回る下げ幅を記録、下落率も4.7%安に達した。ナスダック市場と株価連動性の高い同社株には向かい風が強い。同社は22年3月期は過去最大の最終赤字を計上したが、今期も現状は投資環境の改善が見込みにくい状況が続いている。市場関係者も「短期的には自社株買いへの期待が同社の株価を下支えするが、万が一連続で大幅最終赤字となった場合を想定すると、機関投資家はそのリスクを被りにくい。金利上昇局面では同社株の保有ポジションを下げざるを得ないだろう」(中堅証券アナリスト)という声も出ている。

■三菱UFJ <8306>  711.3円  -15.7 円 (-2.2%)  11:30現在
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクが売り優勢となっているほか、第一生命ホールディングス<8750>、T&Dホールディングス<8795>など大手生保は相対的にきつい下げとなっている。米国株市場ではここにきて、足もと企業業績の先行きに対する不安からリスク回避の動きが目立っている。経済が減速するとの思惑を背景に米国債が買われ、米10年債利回りは前日取引終了時点で2.89%まで水準を切り下げた。また、超長期債の30年債の利回りは0.1%以上の下げで3%台は維持しているものの、再び2%台が視野に入る状況にある。前日の米株市場ではゴールドマン・サックス<GS>、JPモルガン<JPM>など大手金融株が売られており、東京市場にもこの流れが波及している。

■ペルセウス <4882>  447円  +80 円 (+21.8%) ストップ高   11:30現在
 ペルセウスプロテオミクス<4882>がストップ高。18日の取引終了後、富山大学と富山県との間で新型コロナウイルス感染症に対する「スーパー中和抗体(開発コード:UT28K)」についての共同研究に関する覚書を締結したと発表しており、これが材料視されているようだ。スーパー中和抗体とは、富山大学が昨年取得し命名したヒト型・モノクローナル中和抗体のことで、新型コロナの既存の変異株や今後出現すると考えられる新たな変異株の感染を防ぐ治療薬となり得ることが確認されているという。会社側では、この中和抗体の一刻も早い事業化に向けて富山大学の事業パートナーとして選定され、今回契約の締結に至ったとしている。

■Jテック・C <3446>  1,880円  +84 円 (+4.7%)  11:30現在  東証プライム 上昇率5位
 ジェイテックコーポレーション<3446>は全体波乱相場の間隙を縫って続伸。超高精度X線集光ミラーを手掛けているが、これはナノレベルでも先端を行く超ハイスペック商品で、理化学研究所向けを中心に研究機関が主要顧客となっている。ただ、今後は市場急拡大が予想されているEUV露光装置の次世代機向けでも需要獲得が期待されている。業績面では22年6月期は営業損益が1億9400万円の黒字を会社側は見込んでいるが、23年6月期以降はX線集光ミラーが牽引する形で収益の大幅な伸びも期待されている。直近では、東邦鋼機製作所(三重県四日市市)との共同開発で、次世代パワー半導体材料として注目されるSiCやGaNなどの化合物材料の表面加工で有力視されるCARE加工技術の実用化を推進していく計画を発表しており、株価の刺激材料となっている。

■テンダ <4198>  1,655円  +26 円 (+1.6%)  11:30現在
 テンダ<4198>が続伸。18日の取引終了後、三友テクノロジー(東京都新宿区)の全株式を取得し子会社化すると発表しており、これが好感されているようだ。三友テクノロジーは専門性の高いPOSレジスターソリューションや画像認識、識別ソリューションの特化技術、データ解析・AI開発のプログラミング言語の対応力に強みを持つソフトウェア受託開発企業。IT・DX(デジタルトランスフォーメーション)エンジニア確保によるエンジニアリング機能の強化や専門領域における顧客基盤の獲得などにつなげる方針だ。

■オキサイド <6521>  5,630円  +80 円 (+1.4%)  11:30現在
 オキサイド<6521>が続伸。全体急落相場のなか反落スタートとなったがすぐにプラス圏へ切り返している。18日の取引終了後、横浜国立大学発のスタートアップ企業であるLQUOM(神奈川県横浜市)と、長距離量子通信機器の実用化に向けた研究開発を目的に資本業務提携すると発表。これが好材料視されている。両社は世の中の喫緊の課題であるセキュリティーが保証された通信方式の中で最有力方式である長距離量子通信において、それぞれの有する知見に基づき、構成機器である量子もつれ光源、量子中継器及びこれらを統合した通信システムの構築に関する研究・開発を行うという。資本面では同社がLQUOMの株式約3%を取得する予定だ。

■TYK <5363>  284円  -28 円 (-9.0%)  11:30現在
 TYK<5363>が大幅安で5日ぶり反落。18日の取引終了後に23年3月期業績予想を発表し、売上高を前期比0.4%増の260億円、営業利益を同4.6%増の32億3500万円とした。前期が大幅増収増益だったこともあり、今期が小幅な成長にとどまる見通しとなったことが嫌気されているようだ。同時に発表した22年3月期決算は、売上高が前の期比13.1%増の259億700万円、営業利益が同48.3%増の30億9200万円だった。鉄鋼業界の復調に伴い耐火物需要が増加したことが業績を押し上げた。

■ファインデックス <3649>  600円  -14 円 (-2.3%)  11:30現在
 ファインデックス<3649>はしっかり。18日の取引終了後、第2四半期累計(1~6月)連結業績予想について、売上高を19億5300万円から22億5300万円(前年同期比6.3%減)へ、営業利益を1億3600万円から4億400万円(同17.2%減)へ、純利益を8200万円から2億7300万円(同19.7%減)へ上方修正したことが好感されている。上期において、医療情報システム事業で直販・代販案件の追加獲得や、下期以降に予定していた導入の前倒しにより売上高・利益は計画を上回る見通し。なお、22年12月期通期業績予想は、売上高49億3700万円(前期比0.6%減)、営業利益10億8500万円(同17.8%増)、純利益7億1600万円(同12.6%増)の従来見通しを据え置いている。

■愛三工業 <7283>  708円  -26 円 (-3.5%)  11:30現在
 18日に発表した「北米子会社で資金流出事案が発生」が売り材料。

■うかい <7621>  3,080円  +40 円 (+1.3%)  11:30現在
 18日に決算を発表。「今期最終は黒字浮上へ」が好感された。
 うかい <7621> [東証S] が5月18日大引け後(15:00)に決算を発表。22年3月期の最終損益(非連結)は8.6億円の赤字(前の期は16.7億円の赤字)に赤字幅が縮小し、従来予想の10.6億円の赤字を上回って着地。23年3月期は3億円の黒字に浮上する見通しとなった。
  ⇒⇒うかいの詳しい業績推移表を見る

●ストップ高銘柄
 光陽社 <7946>  1,488円  +300 円 (+25.3%) ストップ高   11:30現在
 東京通信 <7359>  746円  +100 円 (+15.5%) ストップ高   11:30現在
 など、3銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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