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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 ヘッジ対応の通過後は、冷静に押し目狙いのロングでの対応を想定


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 26290 -570 (-2.12%)
TOPIX先物 1847.0 -34.5 (-1.83%)
シカゴ日経平均先物 26295 -565
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 18日の米国市場はNYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が大幅に下落。小売り大手のターゲット<TGT>やウォルマート<WMT>の決算が予想以上の悪化となるなか、これを嫌気した売りがコストコ・ホールセール<COST>など小売企業全体に広がった。米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締めが加速するなかで、インフレに伴うコスト増が企業収益を圧迫するとの見方が強まるなか、幅広い銘柄が売られる格好となり、アップル<AAPL>やマイクロソフト<MSFT>といった大型テック株の下げも目立った。S&P500業種別指数はすべてのセクターが下落し、食品・生活必需品小売、小売、自動車・同部品、家庭用品・パーソナル用品、耐久消費財・アパレルの下げが目立った。

 シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は日中大阪比565円安の2万6295円で取引を終えた。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比変わらずの2万6860円で始まり、その後は2万6930円まで買われる場面があった。ただし、米国市場の取引開始後に下落に転じると、終盤にかけて下げ幅を広げて一時2万6240円まで売られ、2万6290円で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、ギャップダウンで始まることになりそうだ。米国市場が小売決算の予想以上の悪化を背景に、ほぼ全面安の展開だったこともあり、この影響により朝方はインデックスに絡んだ商いが集中することになる。小売以外でもエヌビディア<NVDA>がゲーム向け半導体が減速するとの見方から下落するなど、インフレの消費活動に与える影響への懸念が広がったようだ。日経225先物は直近で1000円を超える上昇を見せていたほか、節目の2万7000円回復で、いったんは達成感が意識されやすい水準だったとはいえ、センチメントを冷ます格好になろう。

 まずは売り一巡後の底堅さを見極めることになろう。日中はグローベックスの米株先物の動きを睨みながらの展開になるだろうが、2万6000円に接近する局面では半値押しの水準となることから、押し目狙いのロングも意識されやすい。また、朝方はインデックス売買による影響で指数インパクトの大きい値がさ株が重荷となる可能性があるため、NT倍率は低下を見せてくるとみられるが、消費関連への懸念が強まるなか、次第にTOPIX型は弱い動きに向かいそうだ。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で一時14.32倍に達し、昨年1月下旬以来の水準まで上昇したこともあり、いったんはNTロングの巻き戻しが入りやすいところである。ただし、14.20倍辺りに位置する25日移動平均線に接近する局面では、改めてNTロングでのスプレッド狙いの動きが意識されてくる可能性があると見ておきたい。

 また、VIX指数は30.96に上昇した。再び30.00を上回り、リスク回避姿勢を強める格好ではあるが、前日までの低下で支持線として意識されていた75日線を下回ってきていたため、VIX指数についてもいったん反発が予想されていた水準だろう。なお、バンク・オブ・アメリカによるファンドマネージャー調査によれば、投資家は同時テロのあった2001年9月以来の水準まで現金保有比率を引き上げているようである。楽観視はできないものの、セリングクライマックスは近いとの見方も意識されてくることから、ヘッジ対応が通過した後は、冷静に押し目狙いのロングでの対応を想定しておきたい。

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