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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 日経225先物はナイトセッションで抵抗線を突破し、ショートカバーの動きを強めてくる可能性


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 26840 +210 (+0.78%)
TOPIX先物 1880.0 +17.0 (+0.91%)
シカゴ日経平均先物 26825 +195
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 17日の米国市場はNYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が上昇。中国・上海市が6月に都市封鎖(ロックダウン)を解除する方針を示したのを受けて、上海指数、ハンセン指数が強い動きだったほか、朝方発表された4月の米小売売上高が前月比0.9%増と堅調な伸びを示したことから、景気減速懸念がやや後退し消費関連株や景気敏感株などが買われた。また、長期金利は上昇したものの、アナリストが投資判断を引き上げたアドバンスト・マイクロ・デバイシズ<AMD>が8%を超える上昇で他の半導体株に買いが波及するなど、ハイテク株を買い直す動きも強まった。S&P500業種別指数は、半導体・同製造装置、自動車・同部品、銀行が上昇する一方で、食品・生活必需品小売、食品・飲料・タバコが下落。

 シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、日中大阪比195円高の2万6825円で取引を終えた。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比20円高の2万6650円で始まり、その後はレンジを切り上げ2万6800円辺りでのレンジ推移を継続。米国市場の取引開始後に一時2万6640円と日中終値水準まで軟化する局面も見られたが、終盤にかけて切り返しを見せると2万6870円まで買われ、2万6840円で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、買い先行で始まることになりそうだ。ナイトセッションにおいて、テクニカル面で上値抵抗線として意識されていた25日、75日移動平均線を上回ってきた。直近のリバウンド局面で上値を抑えられた水準をクリアしてきたことで、改めてショートカバーの動きを強めてくる可能性がありそうだ。

 また、注目されていたパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長のスピーチでは、インフレ低下を確認するまで取り組みを続けていくとの見解を示し、0.5%の利上げも選択肢になると発言。これを受けて長期金利は上昇したが、金利上昇を嫌気する動きとはならず、ハイテク株を買い戻す動きが継続しており、急速な株安からのリバウンド機運は高まっていた。

 そのほか、前日に25日線を割り込んできたVIX指数は26.10に低下し、75日線を下回ってきており、リスク選好の動きとなった。5月4日につけた24.94を下回ってくるようだと、一段と買い戻しの動きを強めてくる可能性があるため、積極的にはショートポジションを取りづらくさせる。一方で押し目狙いのロングが強まるとともに、押し目狙いの水準を徐々に切り上げてくる動きもありそうだ。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.29倍に上昇した。朝方は14.19倍に低下する場面も見られたが、同水準に位置する25日線が支持線として機能する格好からの切り返す動きを見せていた。心理的な抵抗線である14.30倍に接近してきたことで、いったんはNTロングの巻き戻しの動きは想定しておきたいところ。ただし、14.30倍を明確に突破してくるようだと、改めてNTロングのポジションに向わせる可能性はあるだろう。

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