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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 米CPI待ちでこう着も、いったんショートのヘッジを外す動きから底堅い値動きに期待


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 26060 -210 (-0.79%)
TOPIX先物 1853.0 -14.0 (-0.74%)
シカゴ日経平均先物 26110 -160
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 10日の米国市場はNYダウが下落する一方で、 S&P500ナスダックは上昇。米長期金利が3%を下回って推移したことで、金利の上昇一服を背景に売り込まれていたハイテク株を買い戻す動きが優勢となった。ただし、11日の4月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控えて金融引き締めへの警戒感は根強く、NYダウは朝方に500ドルを超える上昇を見せたが、中盤には一時350ドル下げるなど不安定な相場展開だった。世界経済が景気後退入りするとの懸念が根強く、ウクライナ情勢の不透明感に加えて中国ロックダウンの影響などから積極的な売買は手控えられた。S&P500業種別指数は半導体・同製造装置、テクノロジー・ハード・機器、自動車・同部品が上昇した半面、不動産、耐久消費財・アパレル、銀行が下落。

 シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、日中大阪比160円安の2万6110円で取引を終えた。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比20円高の2万6290円で始まり、米国市場の取引開始後に2万6330円まで買われた。ただし、その後は米国市場の動きに連動する格好で下げに転じると、一時2万5920円まで売られる場面もあった。終盤にかけて持ち直し、いったんは2万6200円水準まで下落幅を縮めたもののプラスに転じることはできず、2万6060円で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、売り先行で始まることになりそうだ。米CPIを受けた米国市場の反応を見極めたいとする模様眺めムードが強まりやすいだろう。もっとも、金利上昇が一服したことでハイテク株は買い直されており、SOX指数構成銘柄は小幅ながら概ね堅調だった。CPIの発表を前にショートポジションをいったんニュートラルに戻す動きも入る可能性があり、売り一巡後は底堅さが見られてきそうだ。そのため、2万6000円水準での底固めを想定し、スキャルピング中心の売買ながらも2万6000円を下回る局面では、押し目狙いのロングでのスタンスになろう。

 VIX指数は32.99に低下した。一時34.84まで上昇する場面も見られたが、引き続き35.00接近では上値を抑えられる格好である。依然として直近の高値圏に位置しているほか、テクニカル面では25日、75日移動平均線とのゴールデンクロス示現により、トレンドは上向きである。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.07倍に上昇した。一時13.98倍に低下した後は、NTショートの巻き戻しの動きだったようだ。本日はナスダック、SOX指数の上昇の動きのほか、ソニーグループ <6758> [東証P]の決算反応なども注目されやすく、NT倍率はやや上昇が意識されよう。もっとも、切り下がる5日線に上値を抑えられる形でのトレンドであるため、NTロングによるスプレッド狙いの動きは限られそうだ。

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