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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 2万6000円割れでいったんショートカバーも、しばらくは戻り売りを狙ったショートスタンスに


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 26010 -380 (-1.43%)
TOPIX先物 1855.0 -26.5 (-1.40%)
シカゴ日経平均先物 25980 -410
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 9日の米国市場はNYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落し、いずれも年初来安値を更新した。米連邦準備理事会(FRB)による積極的な金融引き締めを警戒した持ち高調整の動きとなった。また、長期金利が2018年11月以来の水準に上昇したほか、中国の上海市では新型コロナウイルス感染拡大を抑制するための都市封鎖は解除のめどが立たず、サプライチェーンの混乱は続くとの見方も投資家心理を慎重にさせた。さらに、11日に4月の米消費者物価指数(CPI)の発表を控えていることも重荷となった。S&P500業種別は食品・生活必需品小売、食品・飲料・タバコ、家庭用品・パーソナル用品が小幅に上昇した一方で、自動車・同部品、エネルギー、半導体・同製造装置の弱さが目立った。

 シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は日中大阪比410円安の2万5980円で取引を終えた。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比30円高の2万6420円で始まり、2万6460円まで買われた後に下げに転じ、その後は下落幅を広げる展開だった。米国市場の取引開始後に、いったんは2万6000円まで売られたことで、下げ渋る動きも見られた。ただし、終盤にかけて一時2万5930円と4月27日につけた直近安値の2万5970円を下回る場面もあり、2万6010円で取引を終えた。

 日経225先物はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、連日でギャップダウンから始まることになりそうだ。直近安値を割り込んだものの、2万6000円割れでショートカバーが入ってくる可能性もあるだろう。いったんはニュートラルに傾けるなか、次の展開待ちといったスタンスになりそうだ。ただし、ナイトセッションの安値を割り込んでくるようだと、ロングポジションのヘッジ対応の動きが前日のように加速する可能性がある。このため、戻りの局面においてもリバウンド狙いのロングよりも、しばらくは戻り売りを狙ったショートスタンスになるだろう。

 VIX指数は34.75に上昇し、一時35.48まで上げている。引き続き35.00を超える局面では上値の重さが意識される格好だが、CPI待ちのなかでは動きづらいところだ。昨日のNT倍率は先物中心限月で14.02倍に低下し、一時13.99倍と3月半ば以来の14.00倍を割り込んだ。節目の14.00倍まで低下したことで、NTショートのクローズに伴う巻き戻しが入る可能性はあるが、3月16日の安値13.85倍が意識されてきており、戻りの局面では改めてNTショートのポジションを組成する動きに向かわせることになりそうだ。

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