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【材料】タイソンフーズが決算受け逆行高 コスト高の顧客への転嫁が奏功=米国株個別

 きょうの米株式市場は全面安の様相の中で食肉加工のタイソンフーズ<TSN>が小幅ながらも逆行高。取引開始前に1-3月期決算(第2四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。販売量は豚肉を中心に減少したものの、平均販売価格の伸びが予想を上回り相殺した。ガイダンスも公表しており、通期の売上高を従来から上方修正している。

 同社は、家畜と飼料のコスト高を顧客に転嫁し、第2四半期の業績を押し上げた。米国の一部では干ばつで牧草地が荒廃していることから、牛の頭数が整理され、今後数年間は供給が減少するとも語った。同社は、「今後、家畜をめぐる競争が激しくなることが予想される」とも述べた。

 また、同社は米証券取引委員会(SEC)に提出した報告書の中で、ニューヨーク州司法省の消費者詐欺・保護局から、牛肉、豚肉、鶏肉製品の販売、価格、生産コストに関する情報を求める召喚状を4月21日付けで受け取ったことを明らかにした。現在、召喚状を精査しているところだとしている。

(1-3月・第2四半期)
・1株利益(調整後):2.29ドル(予想:1.90ドル)
・売上高:131.2億ドル(予想:128.5億ドル)
・販売量:-1.5%
  牛肉:+0.6%(予想:-2.0%)
  豚肉:-4.8%(予想:-0.5%)
  鶏肉:+0.6%(予想:+3.9%) 
  加工肉:-5.3%(予想:-4.4%
  海外・その他:+5.1%(予想 +5.0%)
・営業利益率(調整後):8.9%(予想:8.0%)
・平均販売価格:17.6%上昇(予想:10.9%上昇)

(通期見通し)
・売上高:520~540億ドル(従来:490~510億ドルの上限)(予想:518億ドル)

(NY時間13:51)
タイソン・フーズ<TSN> 92.44(+1.62 +1.78%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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