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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):王子HD、ニコン、サイステップ

王子HD <日足> 「株探」多機能チャートより
■王子ホールディングス <3861>  623円  +8 円 (+1.3%)  本日終値
 王子ホールディングス<3861>が約2カ月ぶりに年初来高値を更新したほか、日本製紙<3863>、大王製紙<3880>など製紙株が軒並み強い動きをみせている。原料価格の値上がりに折からの円安も加わり、製紙業界はコスト上昇圧力に晒されているが、これを製品価格の値上げで吸収する動きが顕著となっており、株価はこれを評価して王子HDを筆頭に各社とも上値指向にある。昨年来段ボール原紙の値上げが浸透、直近では菓子箱や化粧品の箱などに使われる白板紙の値上げも製紙メーカーにとって追い風材料となっている。

■ニコン <7731>  1,494円  +14 円 (+1.0%)  本日終値
 ニコン<7731>が3日続伸で年初来高値。同社の海外売上比率は高く、足もとの急激な円安は買い要因とみられているほか、旧世代を含む半導体製造装置の露光装置への需要増が伝えられており、業績拡大期待が膨らんでいる。オランダの半導体製造装置大手、ASMLホールディングADR<ASML>が20日に発表した決算が市場予想を上回ったことも好感された。大規模な自社株買いを実施することも公表しており、需給引き締まりが期待されるなか、株価は上昇基調を強めている。

■堺化学工業 <4078>  1,877円  +13 円 (+0.7%)  本日終値
 堺化学工業<4078>は小幅に3日続伸。午前10時30分ごろ、バリウム製品を6月1日の納入分からキロ当たり20~100円値上げすると発表。原料鉱石の主要調達先である中国での環境対策費、人件費などの上昇に伴う主原料鉱石や中間体価格の高騰や、その他各種原料価格の上昇が続くなか、円安の影響も加わった。需要家へ安定供給するためには採算悪化を食い止めることが必要と判断し価格是正を行うという。

■ソフトバンクグループ <9984>  5,579円  -48 円 (-0.9%)  本日終値
 ソフトバンクグループ<9984>は売り買いが錯綜する展開。今月に入ってから5000円台半ばから後半で強弱観を対立させ、もみ合いが続いているが目先は方向感が見えにくい状況にある。前日の米国株市場ではハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数が反落しており、米ハイテク株に積極投資する同社にとっては向かい風となっている。また、同社が出資する中国配車大手のディディが業績悪を嫌気され米国株市場(ADR)で売られる展開となっており、18日に急落した後、前日に改めて売り直されていることで含み益の減少が嫌気されるが、一方で株式需給面から自社株買いに対する期待が下値を支えている。

■サイバーステップ <3810>  514円  +80 円 (+18.4%) ストップ高   本日終値
 サイバーステップ<3810>はストップ高。同社はオンラインゲーム大手で格闘ゲームやクレーンゲームなどで強みを発揮している。前日にオンラインクレーンゲーム「ネットキャッチャー ネッチ」を運営するネッチの全株式を取得し子会社化することを発表、取得額については非開示だが、この買収を契機に業容拡大への期待が高まるとみた買いを呼び込んだ。株価は前日に商いを急増させストップ高に買われる人気となっていた。きょうも買収発表を受け、上値を見込んだ投機資金の攻勢が継続している。

■大黒屋ホールディングス <6993>  56円  +6 円 (+12.0%)  本日終値
 大黒屋ホールディングス<6993>が商い伴い急伸。20日の取引終了後、連結子会社の大黒屋が旅行大手JTB(東京都品川区)と業務提携したと発表しており、今後の業容拡大を期待した買いが入ったようだ。今回の提携では、中古ブランド品を旅行体験に変える「たんす資産かたづけ旅」サービスの概念実証の取り組みを行う。大黒屋が顧客の中古ブランド品を引き取り、JTBがその商品の査定額相当分のJTBトラベルポイントを顧客に付与・提供するというもので、20日からJTBトラベルメンバーの一部会員向けに試験的にサービス提供を始めている。

■オプティマスグループ <9268>  961円  +81 円 (+9.2%)  本日終値
 オプティマスグループ<9268>は4連騰し年初来高値を更新。20日の取引終了後、集計中の22年3月期連結業績について、売上高が430億円から455億7000万円(前の期比82.9%増)へ、営業利益が28億円から30億7000万円(同3.6倍)へ、純利益が24億円から25億4000万円(同2.7倍)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。グループで進めてきた既存事業の一層の収益力強化策が奏功し、主軸であるニュージーランド向け中古自動車輸出のロックダウンによる取扱数量の減少を他国向け輸出でカバーするとともに、ニュージーランド市場でのシェアアップにより商量を確保したことが要因。更に、旺盛な需要による価格上昇と円安が売上高及び利益を押し上げたとしている。また、業績上振れに伴い、70円を予定していた期末配当を85円にするとあわせて発表した。年間配当は140円となる。

■マイネット <3928>  555円  +43 円 (+8.4%) 一時ストップ高   本日終値  東証プライム 上昇率2位
 マイネット<3928>が一時ストップ高。20日の取引終了後、Web3領域における初のサービスとしてNFT販売を開始すると発表。販売第1弾として、自社IPである「ファルキューレの紋章」に登場するキャラクターの限定イラストを販売するという。同社は4月にWeb3戦略室を立ち上げており、Web3領域での積極的なビジネス展開を図っていく方針を示している。

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