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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):旅行関連、レーザーテク、LIXIL

KNTCT <日足> 「株探」多機能チャートより
■KNTCT <9726>  1,640円  +124 円 (+8.2%)  本日終値
 KNT-CTホールディングス<9726>が大幅高。厚生労働省に新型コロナウイルス対策を助言する専門家組織の会合が20日に開かれ、全国の直近1週間の新規感染者数が4週ぶりに減少したことが報告された。来週29日から最大10連休となる大型連休を控えており、旅行関連株に物色の矛先が向かったようだ。同社のほか、エイチ・アイ・エス<9603>、アドベンチャー<6030>、オープンドア<3926>、旅工房<6548>、エアトリ<6191>などが高い。

■日本電子 <6951>  6,110円  +430 円 (+7.6%)  本日終値  東証プライム 上昇率6位
 日本電子<6951>が急速人気化し一時450円高の6130円まで買われる人気となっていた。同社の株価は年初から大きく売り込まれる展開で、今月18日には5450円の年初来安値をつけていたが、目先売り物が枯れリバウンド狙いの資金が流入している。市場では「前日にオランダの半導体製造装置大手でリソグラフィー(露光装置)に強みを持つASMLホールディング<ASML>の1~3月期決算が発表されたが、売上高、一株利益ともに市場予想を上回ったほか、同社のCEOが来年に向けても強気の見通しを示したことが材料視されている。特に次世代のEUV露光技術を活用した装置に関連して高い商品シェアを誇るレーザーテック<6920>や日電子はASMLの関連有力株に位置づけられ、物色人気が増幅されている」(中堅証券ストラテジスト)という。日電子は電子ビームで回路パターンを描写する電子ビーム描画装置を手掛けており、EUV露光装置向けでも潜在需要が大きいとみられている。

■レーザーテック <6920>  19,230円  +1,140 円 (+6.3%)  本日終値  東証プライム 上昇率9位
 レーザーテック<6920>はプライム市場で群を抜く売買代金をこなしており、株価も前日比1000円超の上昇をみせ1万9000円台を回復している。前日の米国株市場ではハイテク株への売りが目立ち、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も3日ぶり反落した。ただ、半導体製造装置世界トップのアプライド・マテリアルズ<AMAT>は3日続伸と強さをみせている。世界的な半導体設備投資需要の拡大を背景に、半導体製造装置は高水準の需要を捉えており、直近四半期ベースでみたアプライドマテリアルズの売り上げの伸びも顕著となっている。マスクブランクス検査装置で世界シェアを独占するレーザーテックの業績も22年6月期は鈍化が予想されるものの、中期的な成長期待に変化はないとの見方で、1万9000円を下回った水準での押し目買いニーズは強いようだ。

■LIXIL <5938>  2,280円  +129 円 (+6.0%)  本日終値
 LIXIL<5938>が動兆しきりの展開。3連騰で5%を超える上昇をみせ、底値離脱の動きを明示している。水回りなど住宅設備の最大手で製品の付加価値化などが寄与して22年3月期は業績急拡大が予想されている。営業利益は780億円予想と前の期比倍増以上の伸びが見込まれる。原料価格の上昇は懸念されるものの、同社は20日に、戸建て住宅用屋根材の価格を7月1日から引き上げることを発表しており、株価の刺激材料となっている。建材価格の上昇を価格転嫁で吸収することで、収益面へのデメリットが回避されるとの見方が買いを引き寄せている。

■フィナHD <4419>  655円  +24 円 (+3.8%)  本日終値
 Finatextホールディングス<4419>は反発。20日の取引終了後、集計中の22年3月期連結業績について、営業損益が7億8000万円の赤字から5億5000万円の赤字(前の期6億3300万円の赤字)へ、最終損益が10億円の赤字から6億8000万円の赤字(同10億1200万円の赤字)へ上振れて着地したようだと発表しており、これが好感された。売上高は計画通りの26億5400万円(同27億5100万円)で着地する見通し。ただ、損益面に関しては上場関連費用が想定を下回ったほか、広告宣伝費の未消化や採用数の確保に至らなかったことに伴い人件費などの費用も計画を下回ったことが寄与した。なお、21年3月期は16カ月の変則決算だった。

■花王 <4452>  5,235円  +177 円 (+3.5%)  本日終値
 花王<4452>が3連騰、ここにきて機関投資家とみられる継続的な買いが入り、上値指向を強めている。円安進行によるハイテクセクターへの買いに一服感が出るなか、好業績のディフェンシブストックに資金をシフトする動きがみられ、同社もその流れに乗っている。前日取引終了後には資産運用会社のブラックロック・ジャパンは、同社株の保有比率を高めたことを発表、共同保有の形で従来の6.25%から7.27%に引き上げており、直接的にはこれが株価を刺激した。業績も足もと回復基調で22年12月期業績は営業利益段階で1600億円と前期比2ケタ伸長を見込んでおり、買い安心感があることも株価上昇を後押している。

■JFEシステムズ <4832>  2,425円  +74 円 (+3.2%)  本日終値
 JFEシステムズ<4832>は続伸。午前10時ごろ、同社の電子帳票システム「FiBridge(ファイブリッジ)シリーズ」とユニリタ<3800>の帳票作成システム「DURL(デユール)」とのシステム連携を強化したと発表しており、これが好材料視された。今回のシステム連携は、電子帳票システムの脱ホストやレガシーマイグレーションに際し、レガシーシステム帳票に加え、移行後のオープンシステム帳票も一元管理可能な電子帳票システムの構築が目的。これにより、マイグレーションにおける2つの選択肢である「リライト方式」「リビルド方式」を網羅することで、顧客に最適な連携を提案し、業務効率化・コスト削減といった課題解決に貢献するとしている。

■日本電産 <6594>  8,970円  +244 円 (+2.8%)  本日終値
 日本電産<6594>は強調展開となっている。国内企業の決算発表がこれから本格化するが、3月決算銘柄では同社はその先陣を切って本日発表が予定されており、マーケットの注目度は非常に高い。同社は産業用モーターのほか、電気自動車(EV)向け駆動モーターに注力しており、EV関連のシンボルストックの一角としても存在感を示している。米国では日電産に先立って、EV大手テスラ<TSLA>の決算が発表されており、1~3月期の売上高は前年同期比8割強の伸びを示し、一株利益も含め市場コンセンサスも上回る好内容だった。これを受けテスラの株価は時間外取引で上昇しており、日電産の株価にも追い風材料となっている。

■アコム <8572>  348円  +7 円 (+2.1%)  本日終値
 アコム<8572>は3日続伸。20日の取引終了後に22年3月期業績予想の修正を発表。純利益を610億円から557億円(前の期比29.4%減)へ減額したものの、市場予想(470億円程度)をなお上回る水準にあることから、同社株を積極的に売る動きにはつながっていないようだ。利息返還損失引当金の不足額を繰り入れしたことが利益の押し下げ要因。包括信用購入あっせん収益が計画を上回ったことなどから、営業収益については2607億円から2621億円(同1.6%減)へ小幅に引き上げた。なお、期末配当予想の増額も発表し、従来予想比1円増の4円に見直した。これにより、年間配当は7円(前の期6円)となる見込みだ。

■クボタ <6326>  2,318円  +45 円 (+2.0%)  本日終値
 クボタ<6326>は3日続伸。20日の取引終了後、自社株買いを実施すると発表したことが好材料視された。上限を1150万株(発行済み株数の1.0%)、または200億円としており、取得期間は4月21日から12月15日まで。株主還元策の一環として、1株あたりの価値を向上させるためという。

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