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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 期末の需給イベント通過で底堅い展開を想定、押し目狙いのロングスタンス


大阪6月限ナイトセッション
日経225先物 27690 +30 (+0.10%)
TOPIX先物 1945.5 +4.0 (+0.20%)
シカゴ日経平均先物 27795 +135
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 1日の米国市場はNYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。注目された3月の雇用統計では非農業部門雇用者数が前月比43万1000人増と予想は下回ったものの、失業率が市場予想以上に低下したほか、平均時給が予想以上に増えたことから、堅調な雇用が消費を支えるとの見方により消費関連株が買われた。一方で、債券市場では2年債が10年債利回りを上回る逆イールド(長短金利の逆転)が発生。利ざや縮小の観測から金融株の一角が売られたほか、半導体株もさえない値動きだった。S&P500業種別指数は不動産、電気通信サービス、食品・飲料・タバコが上昇する半面、運輸、半導体・同製造装置、銀行は下落。

 シカゴ日経平均先物(6月限)清算値は、日中大阪比135円高の2万7795円で取引を終えた。日経225先物(6月限)のナイトセッションは日中比70円高の2万7730円で始まり、その後は2万7870円まで買われた。米国市場の取引開始後には利食いに押される格好から一時2万7580円と下落に転じる場面も見られたものの、終盤にかけて持ち直すと2万7690円で取引を終えた。

 日経225先物は、シカゴ先物にサヤ寄せする格好でやや買い先行で始まろう。米国市場では前日の月末と四半期末によるリバランスが通過したことから底堅い動きを見せており、東京市場においても同様に需給イベントの通過によって落ち着いた動きを見せてくることが見込まれる。期末の需給面での影響が大きかった分、今後は新年度入りに伴う資金流入が意識されてくることによって、下値の堅さが意識されやすいだろう。

 ただし、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が続くなか、停戦協議では双方に歩み寄りは見られておらず、上値の重荷となるだろう。また、6日には3月に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨が公表される。これを受けた米国市場の動向なども気掛かりとなり、積極的な上値追いの動きは期待しづらい面もある。下値の堅さは意識されるものの、全体としてはこう着感の強い相場展開になりそうだ。

 VIX指数は19.63に低下した。再び20.00を下回ってきたことで、リスク選好の動きに向かいやすく、短期的な売り仕掛けの動きに対しては押し目狙いのロングスタンスは継続。また、先週のNT倍率は1カ月ぶりに14.30倍を回復するなど、リバウンドの動きだった。週末こそ低下したものの、支持線として意識される75日移動平均線が14.22倍辺りに位置しているため、同線を上回って推移が続くようであれば、こう着感の強い相場展開のなかでNTロングでのスプレッド狙いの動きも意識されそうだ。

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