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【市況】【↓】日経平均 大引け| 3日続落、欧米株安やインフレ懸念で2万5000円割れ (3月8日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  24974.35
高値  25291.33(10:17)
安値  24767.33(14:59)
大引け 24790.95(前日比 -430.46 、 -1.71% )

売買高  18億7340万株 (東証1部概算)
売買代金  4兆0768億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は大幅安で3日続落、2万5000円台割れ
 2.前場は買い戻しでプラス転換も、その後売り直される
 3.資源や非鉄関連株も大口の利益確定売りで値を下げる
 4.売買代金首位の郵船が大幅安、メガバンクも売られる
 5.全体の8割が下落、売買代金は4兆円を超える大商い

■東京市場概況

 前日の米国市場は、NYダウは前週末比797ドル安と3日続落した。原油価格の上昇を受けインフレ懸念が高まったことが警戒され幅広い銘柄で売りが優勢となった。

 東京市場では引き続きリスク回避の売り圧力が強く、日経平均株価は下値模索の動き。後場も次第安の展開で大幅安となり、2万5000円台を割り込んだ。

 ロシアのウクライナ侵攻やインフレ懸念を背景に世界的な株安の連鎖が止まらない状況となっている。本日の東京市場は、前日の欧米株安を受けて売り先行で始まったが、途中では半導体関連などハイテク株への買い戻しが入り、日経平均は下げ幅を縮めプラス転換する場面もあった。しかし、買い戻しが一巡すると、再び売り直される展開となり、後場に入るとリスクオフの流れが急速に強まった。ハイテク株も総じて値を消し、前日まで買われていた資源開発関連や非鉄関連株も大口の売りを浴びる状況に。日経平均は430円あまりの下げでフシ目の2万5000円台を割り込んでの着地となった。全体の8割を超える銘柄が下落。東証1部の売買代金は4兆円を超える大商いとなった。

 個別では、売買代金トップの日本郵船<9101>が大幅安。前引け時点では高かったレーザーテック<6920>や東京エレクトロン<8035>など半導体主力株も安くなった。ソフトバンクグループ<9984>が下落、三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>などメガバンクも安い。日本航空<9201>が売りに押され、住友金属鉱山<5713>も大きく値を下げた。大紀アルミニウム工業所<5702>が値下がり率トップに売り込まれ、日本コークス工業<3315>、OATアグリオ<4979>、三菱製鋼<5632>なども大幅安。
 半面、キーエンス<6861>が高く、ソニーグループ<6758>もしっかり。信越化学工業<4063>も上昇した。低位株の日本アジア投資<8518>やホクシン<7897>が値を飛ばした。また、メドピア<6095>、グリムス<3150>、eBASE<3835>などが大幅高。マネックスグループ<8698>も商いを伴い上値を追った。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はダイキン <6367> 、ファナック <6954> 、信越化 <4063> 、中外薬 <4519> 、テルモ <4543> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約33円。
 日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はファストリ <9983> 、SBG <9984> 、塩野義 <4507> 、TDK <6762> 、資生堂 <4911> 。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約166円。

 東証33業種のすべての業種が下落。下落率の小さかった上位5業種は(1)精密機器、(2)電気機器、(3)倉庫運輸関連、(4)サービス業、(5)医薬品。一方、下落率の大きかった5業種は(1)石油石炭製品、(2)鉄鋼、(3)海運業、(4)鉱業、(5)非鉄金属。

■個別材料株

△アスカネット <2438> [東証M]
 フォトブック事業堅調で22年4月期業績予想を上方修正。
△ソケッツ <3634> [東証2]
 クッキーレス感性ターゲティング広告のトライアル開始。
△モルフォ <3653> [東証M]
 「らくらくスマートフォン」に同社技術が採用。
△デジハHD <3676>
 DX投資拡大が追い風で値頃感からの買い。
△ステムリム <4599> [東証M]
 レダセムチドの炎症性腸疾患を適応症とした米国特許を取得。
△AGC <5201>
 ロシア売上高2%程度で不透明感和らぐ。
△ホクシン <7897>
 ロシアのウクライナ侵攻に絡みウッドショックの思惑。
△ラストワンM <9252> [東証M]
 アパート・マンション賃貸仲介のアップルと業務提携。
△スマバ <9417>
 「クルマツナグプラットフォーム」がアルコールチェック義務化に対応。
△ワットマン <9927> [JQ]
 配当予想の増額修正と1株から2株への株式分割を好感。

▼INPEX <1605>
 資源関連には利食い売りが集まる展開へ。
▼セリア <2782>
 2月既存店売上高4ヵ月連続で前年下回る。


 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)アジア投資 <8518> 、(2)ランド <8918> 、(3)ホクシン <7897> 、(4)メドピア <6095> 、(5)グリムス <3150> 、(6)eBASE <3835> 、(7)マネパG <8732> 、(8)フューチャー <4722> 、(9)ウッドワン <7898> 、(10)Sansan <4443> 。
 値下がり率上位10傑は(1)大紀ア <5702> 、(2)OATアグリ <4979> 、(3)菱製鋼 <5632> 、(4)日本コークス <3315> 、(5)東邦鉛 <5707> 、(6)マーキュリア <7347> 、(7)日野自 <7205> 、(8)冶金工 <5480> 、(9)共英製鋼 <5440> 、(10)三井松島HD <1518> 。

【大引け】

 日経平均は前日比430.46円(1.71%)安の2万4790.95円。TOPIXは前日比34.17(1.90%)安の1759.86。出来高は概算で18億7340万株。東証1部の値上がり銘柄数は346、値下がり銘柄数は1788となった。日経ジャスダック平均は3450.41円(42.94円安)。

[2022年3月8日]


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