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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):原油先Wブル、オープンドア、AGC

原油先Wブル <日足> 「株探」多機能チャートより
■VIX短先物 <1552>  2,677円  +151 円 (+6.0%)  本日終値
 国際のETF VIX短期先物指数<1552>が3日続伸。同ETFは「恐怖指数」と称される米VIX指数とリンクしており、米国市場の波乱時には上昇する特性を持つ。7日の米VIX指数は前日に比べ4.47(13.98%)ポイント高の36.45に上昇した。米欧諸国がロシア産原油の輸入禁止を検討していると伝わり、原油価格が急伸したことが嫌気され、同日のNYダウは797ドル安と急落した。これを受けVIX短先物は値を上げている。

■NEXT 原油ブル <2038>  1,646円  +70 円 (+4.4%)  本日終値
 NEXT NOTES ドバイ原油先物 ダブル・ブル ETN<2038>は強烈な上昇波動を形成、前日は300円高のストップ高に買われる人気となったが、きょうも一段と上値を追う展開となっている。石油価格(ドバイ原油)をもとに算出した指数に連動するETNで、指数の前日比変動率の2倍の値動きを想定したボラティリティの高さを特徴としている。ここ原油市況の高騰が続くなか、個人投資家などをはじめ短期資金による値幅取り狙いの買いが活発化している。ウクライナ情勢が悪化するなか、ロシアに対する経済制裁の影響でロシアからの原油や天然ガスの供給が滞るとの見方が強まっており、WTI原油先物価格は前日に一時1バレル=130ドル台まで急騰した。また、中東産ドバイ原油は前日終値ベースで128ドル80セントをつけるなど、原油価格高騰が止まらない状況にある。

■フューチャー <4722>  1,576円  +63 円 (+4.2%)  本日終値  東証1部 上昇率8位
 フューチャー<4722>が続伸。同社はきょう、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進を担う「プロアクティブ人材」の育成を目的とした戦略的コンサルティングサービスの提供を開始すると発表しており、これが買い手掛かりとなったようだ。このサービスは、「プロアクティブ人材」を育てていくためのプロセスを体系化し、事業課題の要因と解決策を探り、解決に向けたアクションプランを立案したうえで、実行、検証を行うという過程を企業の社員に体験してもらうもの。グループ会社のワイ・ディ・シー協力のもとサービス提供を開始しており、さまざまな業界の企業に展開する予定だとしている。

■デジハHD <3676>  1,576円  +53 円 (+3.5%)  本日終値
 デジタルハーツホールディングス<3676>が5日ぶりに急反発。同社はゲームソフトの不具合検査のほか、セキュリティー対策などを手掛ける。昨年12月に2700円の上場来高値をつけた後、今年2月には1405円と5割近い下落を演じたが、業績は拡大基調にあり足もとでは値頃感からの買いも流入しているようだ。岩井コスモ証券は4日に同社株の投資判断を新規「A」でカバレッジを開始している。目標株価は2300円とした。日本のデジタルトランスフォーメーション(DX)投資の追い風を受けており、M&Aを含めて高い成長が期待できるだろう、と指摘。22年3月期の連結営業利益は前期比44.1%増の27億5000万円と最高益を見込んでおり、会社予想(27億円)を上回って着地すると予想。23年3月期の同利益は31億円を見込んでいる。

■オープンドア <3926>  1,660円  +47 円 (+2.9%)  本日終値
 オープンドア<3926>、アドベンチャー<6030>、エアトリ<6191>など旅行関連の一角が堅調に推移。7日の新型コロナウイルスの国内感染者数が約1カ月半ぶりに4万人を下回ったことで、国内各地に発出されているまん延防止等重点装置の早期解除や国内旅行需要回復への思惑が広がったようだ。東京都は5374人が確認され、4日連続で前の週の同じ曜日の人数を下回ったほか、前週月曜日(2月28日)との比較で6割以下に低下した。

■AGC <5201>  4,280円  +95 円 (+2.3%)  本日終値
 AGC<5201>は3日ぶりに反発。同社は7日、ロシア・ウクライナ情勢による事業への影響を発表。ロシア事業の個別内訳は開示していないものの、欧州事業(21年12月期売上高3980億円)に占めるロシアの割合は、売上高の10%弱としていることから、全社売上高に占める割合は2%程度とみられ、不透明感が和らいだとの見方から買われているようだ。なお、同社はロシアを含む欧州で主に建築・自動車用ガラス事業を展開しており、ロシアで生産する建築・自動車用ガラス製品は主にロシア国内で販売されているという。そのため、現時点で経済制裁などによる影響は発現していないとしている。

■明電舎 <6508>  2,113円  +43 円 (+2.1%)  本日終値
 明電舎<6508>が3日ぶりに反発。きょう付の化学工業日報で「半導体向けを中心に電子機器事業の拡充を図る」と報じられており、これが好材料視された。記事によると、純度100%のオゾン(ピュアオゾン)を用いた常温での成膜技術の応用展開を加速させるほか、半導体製造装置向けに提供している真空コンデンサーのシェア拡大を目指すという。半導体向けの強化で成長力強化が期待できるとの見方が強まっているようだ。

■近鉄エクスプレス <9375>  3,195円  +50 円 (+1.6%)  本日終値
 近鉄エクスプレス<9375>がここ全般波乱相場のなか異彩の上げ足を示している。国際航空貨物輸送の大手で海上貨物も手掛けている。新型コロナウイルスのオミクロン株感染拡大の影響も限定的で、業績は好調に推移。22年3月期業績予想は2度にわたる上方修正を経て売上高が9400億円(前期比54%増)、営業利益を500億円から580億円(同70%増)を見込んでいる。株価はきょうで5連騰と強さを際立たせているが、PERは依然として6倍に過ぎず、割安感が強い。市場では「2月下旬に野村証券が、また直近ではモルガン・スタンレーMUFG証券がいずれも強気の投資判断に加え目標株価の引き上げを行っており、有事リスクが意識されるなかにあって好調な業績が素直に評価されている数少ない銘柄」(中堅証券ストラテジスト)としている。

■エクサウィザーズ <4259>  693円  +10 円 (+1.5%)  本日終値
 エクサウィザーズ<4259>が3日ぶりに反発。この日、介護記録AIアプリ「CareWiz ハナスト」が、パラマウントベッドホールディングス<7817>傘下のパラマウントベッドの「見守り支援システム」と連携したと発表しており、これが好材料視された。「ハナスト」と「見守り支援システム」が連携することで、体動センサーのさまざまな情報をハナストのアプリで受け取ることが可能となり、情報を受け取ったスタッフはハナストのアプリ画面で業務を遂行しながら確認できるようになる。これによって、スタッフが逐一、利用者の居室に出向いて状況を確認する回数を削減でき、スタッフの効率的な行動につながるとしている。

■ニチバン <4218>  1,779円  +23 円 (+1.3%)  本日終値
 ニチバン<4218>は小幅続伸。同社はきょう午後2時に、大阪府藤井寺市に所在する旧大阪工場跡地を23年3月末に譲渡し、23年3月期に譲渡益約16億円を固定資産売却益として特別利益に計上する予定であると発表した。経営資源の有効活用による資産効率化を図るため。なお、当該土地は土壌汚染対策法及び大阪府生活環境の保全等に関する条例の定める基準値を超える土壌汚染物質が存在すると確認されているとし、現在は土壌汚染の状況が基準値以下となっていることを地下水のモニタリング調査で継続的に確認中。同調査完了後、23年3月に「要措置解除」を大阪府に申請する方針とした。

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