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【市況】富田隆弥の【CHART CLUB】 「突っ込み安値を探る3月」

株式評論家 富田隆弥

◆2月24日、ウクライナにロシア軍が侵攻した。懸念していたことが現実となり、世界の株式市場は同時株安の様相を強め、「リスクオフ」姿勢が鮮明となった。昨年まで歴史的な金融相場を演じてきた米国の株式市場だが、1月に続く今回の下落でチャートは「陰転」を確定させた。今すぐではないにせよ、これはマネーバブルの後遺症が先行き懸念されることを意味する。

◆カギを握る米国市場では、2月23日時点でNYダウが安値3万3084ドル、ナスダックは安値1万3032ポイントと、ともに5日続落で1月24日に付けた安値(NYダウ3万3150ドル、ナスダック1万3094ポイント)を割り込み、年初からのチャートが二段下げに突入した。

◆同様に、日経平均株価は2月24日に2万5775円の安値を付け、1月27日に付けた安値2万6044円を割り込み、年初からのチャートが二段下げに突入した。当面の下値メドを探ると、1月5日高値2万9388円→1月27日安値2万6044円→2月10日戻り高値2万7880円で計算するN波は「2万4536円」、V波は「2万4208円」となる。コロナ前の2018~19年に描いた三尊天井の高値が「2万4448円」であることや、月足チャートの60カ月移動平均線「2万4000円近辺(3月推定)」などから、概ね「2万4000~2万4500円」となる。

◆そして、3月はタイムスケジュールが忙しい。最大の焦点は3月15-16日に開催されるFOMC(連邦公開市場委員会)だが、その前に2-3日のパウエルFRB議長の議会証言、4日の米雇用統計や11日の日本のメジャーSQ(先物・オプション清算日)などもポイントとなる。3月相場は、世界の株式市場がどこで止まるかが、まず焦点になる。

(2月24日 記、毎週土曜日に更新)

情報提供:富田隆弥のチャートクラブ

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