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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):アドテスト、カプコン、郵船

アドテスト <日足> 「株探」多機能チャートより
■トーメンデバイス <2737>  6,410円  +320 円 (+5.3%)  本日終値
 トーメンデバイス<2737>が大幅反発。27日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、売上高を4000億円から4400億円(前期比45.5%増)へ、営業利益を77億6000万円から94億円(同88.1%増)へ、純利益を50億円から61億円(同77.0%増)へ上方修正し、あわせて期末一括配当予想を240円から280円(前期170円)へ引き上げたことが好感された。コンシューマー向けテレビの需要減速やコロナ禍での巣ごもり需要の一服感はあったものの、データセンターストレージ向けを中心にDRAMやNANDフラッシュ製品の需要が想定よりも強かったことが要因という。なお、第3四半期累計(4~12月)決算は、売上高3436億8900万円(前年同期比52.5%増)、営業利益89億4000万円(同2.6倍)、純利益58億2000万円(同2.2倍)だった。

■ヒューリック <3003>  1,073円  +53 円 (+5.2%)  本日終値
 ヒューリック<3003>は後場上げ幅拡大。同社はきょう午前11時30分に、22年12月期連結業績予想を営業利益1230億円、純利益750億円と開示した。「収益認識に関する会計基準」適用のため、前年との比較は記載されていない。また、売上高は販売用不動産の売買動向によって大きく変動するとして非開示とした。年間配当予想は40円(前期は39円)とされ、好感されたもよう。21年12月期連結営業利益は1145億700万円(前の期比13.8%増)だった。物件の竣工、取得による不動産賃貸収入の増加及び販売用不動産の売上総利益が増加したためとしている。

■アドバンテスト <6857>  9,170円  +360 円 (+4.1%)  本日終値
 アドバンテスト<6857>が反発。27日の取引終了後、22年3月期の連結業績予想について、売上高を4000億円から4100億円(前期比31.1%増)へ、営業利益を1050億円から1150億円(同62.6%増)へ、純利益を787億5000万円から863億円(同23.7%増)へ上方修正したことが好感された。半導体市場の成長と半導体の高性能化が続くなか、試験装置に対する需要拡大も継続しており、APU(CPUとGPUの機能を一つのチップに集積した統合プロセッサ)やHPC(高性能コンピューティング)などの先端プロセス品における需要の伸びが見込めるほか、自動車向けや産業機器・ディスプレー関連などでも旺盛な需要が継続する見通し。また、ハイエンドSoCの数量増や更なる高性能化を背景にシステムレベルテスト事業が想定を超えて伸長していることなども寄与する。なお、第3四半期累計(4~12月)決算は、売上高3000億6700万円(前年同期比35.1%増)、営業利益810億4200万円(同75.5%増)、純利益608億9300万円(同66.7%増)だった。

■カプコン <9697>  2,736円  +103 円 (+3.9%)  本日終値
 カプコン<9697>が反発。岩井コスモ証券は27日、同社株の投資判断「A」と目標株価4000円を継続した。同社が26日に発表した第3四半期累計(21年4~12月)の連結営業利益は前年同期比43.9%増の350億9600万円と好調だった。新ゲームソフト「バイオハザード ヴィレッジ」などの販売が伸びた。同証券では22年3月通期の同利益は会社予想420億円(前期比21.4%増)に対して450億円への増額修正が見込めるとみている。23年3月期も家庭用ゲームソフトの大型新作の投入で同利益は550億円への増益を予想。同社が研究開発を進めるメタバースへの取り組みにも注目している。

■日本郵船 <9101>  8,300円  +290 円 (+3.6%)  本日終値
 日本郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>など大手をはじめ海運株が軒並み高。業種別値上がり率でトップとなった。前日の米国株市場では取引後半になって値を消し、ハイテク株への売り圧力が改めて浮き彫りとなるなか、ナスダック総合株価指数は一段と下値を探る展開となった。一方で景気敏感株の一角には買い戻しの動きも観測された。金利上昇局面では高PERのグロース株には逆風が強いが、株価指標の割安なバリュー株は相対的に有利とみられている。海運セクターは大手3社のPERがいずれも前日時点で2倍を下回る超割安圏にあり、配当利回りも高いことで押し目買いの対象としてマークされやすい。ただ、バルチック海運指数は今月7日から直近26日まで14日連続で下落するなど、海運市況の停滞感は警戒材料となっており、上値を買い進む動きも限定的となっている。

■ニチコン <6996>  1,169円  +40 円 (+3.5%)  本日終値
 ニチコン<6996>が反発。同社は27日、ハンファQセルズジャパン(東京都港区)と、自家消費型・住宅用太陽光発電システム市場における戦略的パートナーシップを締結したと発表しており、これが好感された。今回の戦略的パートナーシップは、Qセルズの持つ世界トップクラスの高効率・高品質でかつ日本の住宅屋根にフィットした小型太陽電池モジュールやITシステムに関する知見と、ニチコンが開発した電気自動車(EV)を大容量蓄電システムとして活用できるトライブリッド蓄電システム「T3シリーズ」を組み合わせることで、来たる自家消費型市場で求められる太陽光発電システムをいち早く商品化するのが狙い。新システムは4月以降に出荷開始予定で、両社のセールスネットワークを活用した連携営業も実施するとしている。

■トヨタ自動車 <7203>  2,237円  +74 円 (+3.4%)  本日終値
 トヨタ自動車<7203>が70円を超える上昇で6日ぶりリバウンドに転じたほか、ホンダ<7267>、日産自動車<7201>など自動車株が総じて反発に転じた。米長期金利に先高期待が強まるなか、外国為替市場ではドル買い・円売りの動きを誘発、足もと1ドル=115円台半ばの推移と円安が進行している。円安は輸出セクターに有利だが、その中でも自動車セクターは為替感応度がとりわけ高く、輸出採算向上期待を拠りどころに同関連株を買い戻す動きが顕著となっている。PERやPBRに割安感がありバリュー株の範疇に含まれるほか、ここトヨタをはじめ大手各社は電気自動車(EV)への前向きな取り組みがクローズアップされ、株価が刺激されやすい面もある。

■弁護士ドットコム <6027>  4,200円  +130 円 (+3.2%)  本日終値
 弁護士ドットコム<6027>はカイ気配スタート。同社は27日取引終了後、22年3月期第3四半期累計(4~12月)単独営業利益は8億3300万円(前年同期比3.7倍)となり、過去最高を更新したと発表した。通期の利益見通しは市場環境の急速な変化に対応した機動的な投資判断が必要との観点から、引き続き非開示とした。第3四半期(10~12月)はクラウドサインを中心として、各サービスが堅調だったとしている。

■コネクシオ <9422>  1,363円  +40 円 (+3.0%)  本日終値
 コネクシオ<9422>が4日ぶり反発。同社は27日取引終了後、22年3月期単独業績予想について、売上高を1900億円から1850億円(前期比2.0%減)へ、営業利益を97億円から80億円(同25.1%減)へ、純利益を66億円から57億円(同24.4%減)へ下方修正すると発表したが、株価は前日まで3日続落となっていたため、材料出尽くし感が広がったようだ。あわせて発表した22年3月期第3四半期累計(4~12月)単独営業利益は53億5800万円(前年同期比33.2%減)だった。上期の業績は期初想定通りに推移したものの、第3四半期(10~12月)の業界環境が厳しく、キャリア代理店ビジネス収益の悪化により利益が大幅に減少したため、通期見通しを下方修正するとした。

■三菱商事 <8058>  3,895円  +102 円 (+2.7%)  本日終値
 三菱商事<8058>、三井物産<8031>、伊藤忠商事<8001>、丸紅<8002>、住友商事<8053>など総合商社株の上げ足が目立っている。WTI原油先物価格は前日こそ反落したもののここ上昇基調が続いており、26日には終値で1バレル=87ドル台をつけるなど2014年10月以来の高値水準にある。資源分野への投資事業を手掛ける総合商社は、原油高を背景に収益環境には追い風が吹く。そうしたなか、来週2月3日に各社の決算発表が集中(住友商は4日)しており、好決算期待の買いを呼び込んだ。きょうは全体相場の反発に伴うインデックス買いも入ったもようだが、前日は日経平均が急落する中にあっても総合商社の株価は相対的に底堅さを発揮していた。

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