【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):リミックス、コマツ、ソニーG
リミックス <日足> 「株探」多機能チャートより
リミックスポイント<3825>は上げ幅を拡大し、昨年来高値を更新。同社はきょう午前10時30分に、22年3月期連結業績予想について、売上高を214億1000万円から273億8700万円(前期比2.1倍)へ、営業利益を26億500万円から63億2000万円(前期は28億8800万円の赤字)へ、純利益を21億4200万円から50億6000万円(同29億7400万円の赤字)へ上方修正すると発表した。金融関連事業を行うビットポイントジャパンが日本国内の暗号資産交換業者として初めて、トロン(TRX)、エイダ(ADA)、ジャスミー(JMY)などの取り扱いを開始し、新規口座開設が増加した。これにより、販売所取引の取引量が当初の予想を大きく上回ったとしている。
■マルマエ <6264> 3,395円 +315 円 (+10.2%) 本日終値 東証1部 上昇率2位
マルマエ<6264>が300円を超える上昇で上場来高値に買われる人気となった。同社は精密部品加工を手掛け、半導体製造装置向けを主力としており、世界的な半導体市場拡大を背景に収益環境の追い風が意識されている。半導体関連銘柄も主力株から中小型株へと物色資金がシフトする動きがここにきて強まっており、時価総額で500億円未満の同社株もその流れに乗った形だ。21年9~11月期業績は営業利益が前年同期比3倍の5億9500万円と急拡大しており、その成長力にも注目が集まっている。
■コマツ <6301> 2,893.5円 +154.5 円 (+5.6%) 本日終値
コマツ<6301>や日立建機<6305>など建設機械株が高い。前日の米国株市場では、米長期金利の上昇を受けてハイテク株が売られる一方、新型コロナウイルスのオミクロン株に対する懸念が後退したことから景気敏感株を中心に買われる展開となった。このなか、米建機大手キャタピラー<CAT>が5%超の大幅高となっており、東京市場でもこれに追随する形でコマツをはじめとする建機株に買いが流入したようだ。
■日揮ホールディングス <1963> 1,030円 +38 円 (+3.8%) 本日終値
日揮ホールディングス<1963>が続伸。きょう付の日本経済新聞朝刊で「岩谷産業や日揮ホールディングス(HD)などは2025年度にも、家庭や工場から廃棄されたプラスチックごみを燃やして水素を製造する技術を実用化する」と報じられており、これが好材料視された。岩谷産業<8088>は5日続伸。記事によると、ごみを燃焼して生まれる合成ガスから水素のみを取り出して販売するとあり、リサイクルが難しい不純物を含むごみからも水素を製造することで、廃プラスチックの有効活用につなげるという。豊田通商<8015>と共同で実証実験に向けた調査を始めたともあることから、豊田通商も続伸している。
■ソニーグループ <6758> 15,520円 +550 円 (+3.7%) 本日終値
ソニーグループ<6758>が大幅続伸。米ラスベガスで開催されている世界最大級の家電見本市「CES 2022」においてこの日、22年春に新会社「ソニーモビリティ」を設立し、電気自動車(EV)の市場投入を本格的に検討すると発表しており、これが好感された。同社は「CES 2020」で、モビリティ進化への貢献を目指した取り組み「VISION-S」を発表し、ブースに試作車を展示したが、「CES 2022」では、新たなフォームファクターとしてSUVタイプの試作車両「VISION-S 02」を発表・展示している。同車両はプロトタイプ「VISION-S 01」と共通のEV/クラウドプラットフォームを採用し、広い室内空間を用いたエンターテインメント体験や7人乗車のバリエーションなどを通じて、価値観が多様化する社会でのさまざまなライフスタイルへの対応を推進しているが、これらのモビリティ体験の進化や提案を今後更に加速させるために新会社を設立するとしている。
■日本郵政 <6178> 953.4円 +29.7 円 (+3.2%) 本日終値
日本郵政<6178>が5日続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が4日付で投資判断を「ニュートラル」から「オーバーウエート」とし、目標株価を1100円から1270円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、グループ全体での不祥事が絶えず、ガバナンス面では課題が大きいことを踏まえて「ニュートラル」としていたが、ゆうちょ銀行株の売却代金での自己株取得期待や配当水準が魅力であることや、割安感が増していることから、投資判断を引き上げたという。
■楽天グループ <4755> 1,197円 +35 円 (+3.0%) 本日終値
楽天グループ<4755>は続伸。同社は4日取引終了後、21年度の国内EC流通総額(取扱高)が5兆円を突破したと発表した。市場、トラベル(宿泊流通)、ブックス、ゴルフ、チケット、ファッション、ドリームビジネス、ビューティ、デリバリー、楽天24(ダイレクト)、オートビジネス、ラクマ、Rebates、楽天西友ネットスーパーなどの流通額の21年1月から12月までの合計(速報値)。コロナ禍における巣ごもり需要を背景に大幅成長となった前年度からは伸びが一巡しているものの、増加が続いた。次の目標として10兆円突破を目指すとしている。
■石油資源開発 <1662> 2,647円 +73 円 (+2.8%) 本日終値
石油関連株が高い。石油資源開発<1662>が続伸し、昨年12月10日につけた2618円の高値を更新したほか、INPEX<1605>やENEOSホールディングス<5020>、出光興産<5019>も値を上げた。4日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の2月限が前日比0.91ドル高の1バレル=76.99ドルと上昇した。同日に開催されたサウジアラビアなど石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどから成る「OPECプラス」の会合では、2月も従来通り日量40万バレルを増産することを決定した。これを受け、需給面での不安が後退したことから原油相場は上昇した。
■三菱重工業 <7011> 2,840.5円 +75.5 円 (+2.7%) 本日終値
三菱重工業<7011>が続伸。きょう付の日本経済新聞朝刊で、「防衛省はミサイル防衛の立て直しに乗り出す」と報じており、なかで「レールガンと呼ぶ技術を20年代後半に実用化する計画だ」とあることから、防衛省の将来レールガンに関する動向調査などに携わる同社が関連銘柄として思惑視されたようだ。
■三菱UFJ <8306> 663.7円 +17 円 (+2.6%) 本日終値
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>が堅調なほか、第一生命ホールディングス<8750>も強さを発揮。両銘柄とも前日に大きく株価水準を切り上げたことで目先筋の利益確定売りも出ているが、それを吸収して頑強な値動きを示している。ここ米長期金利の上昇傾向が目立ってきた。前日の米10年債利回りは一時1.68%台に上昇、終値ベースでも1.65%台で着地した。これは昨年11月下旬以来の高い水準となる。金利高を背景に米国株市場ではゴールドマン・サックス<GS>が3%超の上昇をみせたほか、バンカメ<BAC>は4%近い上昇を示すなど金融株への投資資金の流入が顕著となった。東京市場でもこれに追随する形で、米国事業を展開するメガバンクや大手生保は運用環境の改善を好感する買いを引き寄せている。
株探ニュース