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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 買い一巡後はこう着も、2万9000円が目先的なターゲットとして意識される可能性も


大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 28640 +140 (+0.49%)
TOPIX先物 1974.0 +6.5 (+0.33%)
シカゴ先物 28635 +135
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 21日の米国市場はNYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が上昇。米食品医薬品局(FDA)がファイザー<PFE>とメルク<MRK>の新型コロナウイルス経口薬について、早ければ今週中に承認するとの関係者の話が報じられ、直近の大幅な下落に対する自律反発狙いの買いが優勢となった。

 レジャー関連などを中心に押し目買いが入ったほか、予想を上回る見通しを発表したマイクロン・テクノロジー<MU>が10%を超える上昇をみせ、他の半導体株を牽引する格好となった。S&P500業種別指数は耐久消費財・アパレル、消費者サービス、自動車・同部品が上昇する一方で、医薬品・バイオテクノロジー、食品・飲料・タバコ、公益事業が下落。

 シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は日中大阪比135円高の2万8635円で取引を終えた。日経225先物(3月限)のナイトセッションは日中比20円高の2万8520円で始まり、その後は利食い優勢となり2万8360円まで下押す場面も見られた。ただし、売り一巡後は2万8400円を挟んで保ち合い、米国市場の取引開始後にプラスに転じると2万8660円まで上げ幅を広げ、2万8640円で取引を終えた。

 本日の日経225先物は、シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。昨日の段階でマイクロン・テクノロジーの時間外の強い値動きで半導体株の上昇は織り込まれているものの、NYダウ、ナスダックが反発して75日移動平均線を突破したほか、S&P500は75日線を支持線とした理想的なリバウンドを見せており、リスク選好の流れに向かいやすい。商いは膨らみづらい需給状況のため買い一巡後はこう着となりそうだが、VIX指数が21.01に低下し25日線を下回ってきたことも安心感につながる。そのほか、新型コロナ経口薬の承認を控えているほか、バイデン政権の税制・支出法案成立への期待などもあって、ショート筋は仕掛けづらくなるだろう。

 昨日の日経225先物は5日線水準を回復し、前日の下落部分をほぼ吸収する格好となったが、ナイトセッションでは5日線を突破し25日線を捉えてきた。25日線水準では強弱感が対立しやすいものの、同線を突破すると75日線水準である2万9000円が目先的なターゲットとして意識されてくる可能性がある。そのため、買い一巡後にこう着感が強まる局面では、押し目狙いのスタンスになる。また、NT倍率は先物中心限月で14.48倍に上昇し、25日、75日線を明確に突破した。市場参加者が限られるなかで大きくポジションを傾けづらい中、NTロングによるスプレッド狙いの動きも強まりそうだ。

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