【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 米国重要イベント通過により押し目狙いのロングスタンスに
大阪3月限ナイトセッション
日経225先物 28450 -70 (-0.24%)
TOPIX先物 1977.0 -6.0 (-0.30%)
シカゴ先物 28425 -95
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)
17日の米国市場はNYダウ、 S&P500、ナスダックの主要な株価指数が下落。日本のメジャーSQに当たるクアドルプル・ウィッチング(株価指数先物、株価指数オプション、個別株先物、個別株オプション取引の清算日)だったこともあり、テクニカルな売りが膨らんだ。また、米連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事が、来年3月の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げ開始を決定する可能性があるとの見解を示すなど、タカ派発言も売り材料となった。S&P500業種別指数は電気通信サービス、ヘルスケア機器・サービスが上昇する一方で、銀行、商業サービス・用品、家庭用品・パーソナル用品の下落が目立った。
シカゴ日経平均先物(3月限)清算値は日中大阪比95円安の2万8425円で取引を終えた。日経225先物(3月限)のナイトセッションは日中比20円高の2万8540円で始まり、一時2万8630円まで上げ幅を広げた。ただし、米国市場の取引開始後に下落に転じると、その後もじりじりと下値を切り下げて一時2万8340円まで下落幅を広げる場面が見られた。売り一巡後に2万8600円と上昇に転じるも買いは続かず、引けにかけて軟化し、2万8450円で取引を終えた。
本日の日経225先物は、シカゴ先物にサヤ寄せする格好から売り先行で始まろう。米国の下落については、クアドルプル・ウィッチングの影響が大きかったと見られるため、売り一巡後はオプション権利行使価格の2万8375円を支持線に、2万8500円を挟んだ底堅さが意識されてくると見ておきたい。米国の需給イベント通過によって、押し目を拾う動きも出てくるだろう。ただし、先週の日銀の金融政策決定会合ではコロナ禍に対応した緩和策の縮小を決めるなど、各国金融当局がタカ派に転じてきたとの見方により、積極的な上値追いには慎重にならざるを得ない。
また、テクニカル面では切り下がりを見せている25日移動平均線が上値抵抗線として意識される可能性がある。VIX指数は21.57に上昇し、直近のボトム水準に位置しているものの、25日、75日線での攻防を見せていることから、投資家心理を神経質にさせそうだ。さらに、重要イベントが通過したこと、週末は海外市場がクリスマスの祝日で休場となることもあり、海外勢の商いは細ってくると見られる。商いが膨らみづらく、短期筋のショートの動きにはインパクトも出やすいため、荒い値動きには注意する必要がありそうだ。ただし、市場参加者が限られるなか、売り込まれる局面では、その後のカバーも速いとみられることから、押し目を狙ったロングスタンスとしておきたい。
株探ニュース