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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~FOMC通過後のアク抜けを想定した押し目狙いのスタンスに~

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

13日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:FOMC通過後のアク抜けを想定した押し目狙いのスタンスに
■三井ハイテ、3Q営業利益 407.0%増 95.52億円、コンセンサス上回る
■前場の注目材料:後発薬中心、3100品目品薄、薬メーカー不祥事続く


■FOMC通過後のアク抜けを想定した押し目狙いのスタンスに

13日の日本株市場は、底堅い相場展開になりそうだ。10日の米国市場ではNYダウが216ドル高だった。注目された11月消費者物価指数(CPI)は39年ぶりの伸びを記録したことを受けて、いったん売られる局面も見られた。ただし、概ね予想の範囲内との見方から買い優勢の展開となったほか、疾病管理予防センター(CDC)が初期の調査で、オミクロン株によるワクチン接種完了者に対する影響は緩やかとの結果を発表したことも安心感に繋がった。シカゴ日経225先物清算値は大阪比180円高の28560円。円相場は1ドル113円30銭台で推移している。

シカゴ先物にサヤ寄せする格好から買い先行で始まろう。今週は連邦準備制度理事会(FRB)が14日、15日に本年最後となる連邦公開市場委員会(FOMC)を開催する予定であり、すでにパウエル議長が言及しているとおり、インフレが「一過性」との文言が削除される公算。高インフレが2022年まで続く可能性があるとの判断に基づき、この会合で資産購入規模縮小の加速を協議する計画だ。

そのためFOMC通過までは方向感を掴みづらくさせる可能性がある。もっとも、11月消費者物価指数(CPI)の結果を受けて相当織り込まれたと考えられ、FOMC通過後のアク抜けを想定した押し目買い意欲は高まりそうである。シカゴ先物にサヤ寄せする格好から28500円水準が支持線として意識されやすいほか、12月のSQ値である28523.30円も心理的なサポートとなることも考えられる。商いは膨らみづらい需給状況ではあるものの、短期的に売り仕掛けてくる局面においては押し目狙いのスタンスになりそうだ。

物色の流れとしてはアップルが上場来高値を更新するなど大型テック株の一角が買われていることや米長期金利の低下を背景に、ハイテク株には買いが入りやすく、日経平均を下支えする可能性はある。また、個人主体の売買は活発化しやすく、IPOラッシュを迎えるなかでIPOの好調が続くようだと、センチメント改善に繋がる。利食い資金などが還流することから、足元で大きく売られていた銘柄などへは値ごろ感からの物色も意識されてくる可能性はありそうだ。


■三井ハイテ、3Q営業利益 407.0%増 95.52億円、コンセンサス上回る

三井ハイテ<6966>が発表した第3四半期業績は、営業利益が前年同期比407.0%増の96.52億円だった。コンセンサス(80億円程度)を上回る。あわせて22年1月期の業績予想の修正を発表しており、営業利益は116億円から130億円に上方修正している。


■前場の注目材料

・NYダウは上昇(35970.99、+216.30)
・ナスダック総合指数は上昇(15630.60、+113.23)
・シカゴ日経先物は上昇(28560、大阪比+180)
・SOX指数は上昇(3914.67、+35.15)
・VIX指数は低下(18.69、-2.89)
・米原油先物は上昇(71.67、+0.73)
・米長期金利は低下
・米国景気の拡大
・日銀は金融緩和を長期化
・株価急落時の日銀ETF買い


・後発薬中心、3100品目品薄、薬メーカー不祥事続く
・先端技術、人権弾圧への悪用阻止、米豪など輸出管理枠組み
・困窮者給付金100億円超、10月末時点、想定半数どまり
・北京五輪、閣僚派遣見送り、政府調整
・経済安保「司令塔」新設、半導体確保を主導


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・08:50 12月調査日銀短観・大企業製造業業況判断DI(予想:+19、9月:+18)
・08:50 12月調査日銀短観・大企業非製造業業況判断DI(予想:+5、9月:+2)
・08:50 12月調査日銀短観・大企業全産業設備投資(前年度比予想:+9.8%、9月:+10.1%)
・08:50 10月機械受注(船舶・電力除く民需)(前月比予想:+1.8%、9月:0.0%)

<海外>
・特になし
《ST》

 提供:フィスコ

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