【特集】「人工知能」が6位、DX推進の原動力として再脚光<注目テーマ>
TOPIX <日足> 「株探」多機能チャートより
1 メタバース
2 半導体
3 リチウムイオン電池
4 全固体電池
5 電気自動車関連
6 人工知能
7 半導体製造装置
8 デジタルトランスフォーメーション
9 脱炭素
10 TOPIXコア30
みんかぶと株探が集計する「人気テーマランキング」で、「人工知能」が6位にランクインしている。
菅義偉前首相の置き土産となったデジタル庁が今年9月から始動しているが、デジタル分野の機能強化を政策テーマとし、国民のデジタル格差も解消することを目標としている。一方、民間企業でも中長期的視野で業務効率化に向けたデジタルトランスフォーメーション(DX)投資を推進する流れが強まっている。
特に昨年以降は新型コロナウイルスの影響もあって、経営合理化に向け、アナログ的に処理していた既存の業務をデジタル化する動きが活発化している。そうしたなか、DX推進の重要なカギを握るのが人工知能(AI)であり、株式市場でも折に触れて関連銘柄に物色の矛先が向いている。
岸田文雄首相は就任後最初の記者会見で政策骨子として「分配なくして成長なし」を謳い、株式市場にはあまりフレンドリーではないイメージを与えたが、「新しい資本主義実現会議」の緊急提言には成長戦略についても入念に記されている。そのなかで科学技術立国の推進に向け、デジタル、グリーン、AI、量子、バイオ、宇宙など先端科学技術の研究開発・実証に大胆な投資を行うことを明示しており、AIや量子などの革新的な技術について経済安全保障強化の観点から早急に育成する方針を掲げる。AIやビッグデータを取り扱うデータサイエンティストの育成なども人材ビジネスにおける新たな潮流として意識されており、株価面で見直し機運に乗る銘柄も出てきた。
また、日本国内で安倍政権時代から国策として推進する「スーパーシティ」構想は、AIやビッグデータを活用して先端技術を融合させた街づくりを目指すことがコンセプトであり、これも今後官主導の重要政策のひとつとして光が当たる機会が増えそうだ。
関連銘柄ではAI関連の象徴株でデータマイニングに強いブレインパッド<3655>、データサイエンティストの育成で先駆するALBERT<3906>、人工知能「KIBIT」を擁するFRONTEO<2158>のほか、ホットリンク<3680>、ユーザーローカル<3984>、HPCシステムズ<6597>、クロス・マーケティンググループ<3675>、サイオス<3744>、シンプレクス・ホールディングス<4373>、メンバーズ<2130>、PKSHA Technology<3993>、イー・ガーディアン<6050>などが挙げられる。
出所:MINKABU PRESS