【市況】注目銘柄ダイジェスト（前場）:日本ハウスHD、日電波、システム　ディなど

アイホン<6718>:1988円（-246円）
大幅反落。筆頭株主のイチカワなど既存株主の売出実施を発表している。88万3800株の売出、13万2500株のオーバーアロットメントによる売出を実施する。株式の分布状況の改善及び流動性の向上、コーポレートガバナンス強化による株主価値の向上を目的としている。売出株数は最大で発行済み株式数の5.6％となる。1日出来高が5万株に届かない日も多く、短期的な需給悪化への警戒感が強まる形のようだ。


日本ハウスHD<1873>:414円（+66円）
大幅反発で一時ストップ高。前日に業績予想の上方修正を発表、21年10月期営業利益は従来予想の18.6億円から27億円、前期比66.7％増にまで引き上げている。住宅事業における完成工事高の増加、経費削減などが背景。年間配当金も従来計画の6円から13円に引き上げ、前期比8円の増配となる。また、発行済み株式数の12.97％に当たる596万4842株の自己株消却を発表、将来的な希薄化懸念も後退する形に。


CTC<4739>:3790円（+100円）
大幅反発。クレディ・スイス証券では投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に格上げ、目標株価も3800円から4800円にまで引き上げている。非通信向け受注が回復局面に入り、これまでの株価抑制要因であった5G受注減少リスクは後退と捉えている。今後の株価は非通信事業の成長性を織り込む局面に入るとの見方。23年3月期営業利益は従来予想比35億円増となる593億円にまで増額修正している。


日水<1332>:548円（-41円）
大幅反落。SMBC日興証券では投資判断を「1」から「2」に格下げ、目標株価も750円から650円に引き下げている。22年3月期営業利益は過去最高を更新する見込みだが、好材料はいったん出尽くした感と捉えているもよう。23年3月期は水産相場の上昇効果が剥落し、海外食品もコスト高などの影響を受け、利益成長は踊り場になるとみている。23年3月期営業利益は前期比8.2％減益の225億円を予想。


日電波<6779>:1680円（+189円）
大幅反発で上昇率トップ。三菱UFJモルガン・スタンレー証券では投資判断「オーバーウェイト」継続で、目標株価を1200円から2200円に引き上げている。水晶デバイスの需要及び価格前提を見直したことで業績予想を上方修正、22年3月期営業利益は従来予想の38億円から53億円、前期比86.4％増に、23年3月期は42億円から60億円に引き上げ。今後は成長戦略に視点が移っていくともみているようだ。


システム　ディ<3804>:1404円（+151円）
大幅に3日続伸。地方公共団体向けに提供している公会計システム「PPP Ver.5 新統一基準対応版」が、全国1788自治体の過半数を超える899自治体に採用されたと発表している。同システムは複式簿記データなどから手軽に統一的な基準に対応した財務書類を作成できるという。また、公立小中高校向け校務支援システム「School Engine」が22年4月から北海道、愛知県、新潟県の公立高校（計約500校）に導入されることが決まった。


バーチャレク<6193>:1313円（+26円）
大幅に反発。グループのバーチャレクス・コンサルティング（東京都港区）がクラウドコールセンター「Amazon Connect」をトライアル環境で事前に検証できるPoC（概念実証）支援サービスの提供を開始したと発表している。同社はアマゾンウェブサービス（AWS）のセレクトコンサルティングパートナー。Amazon Connectはオペレーターの業務を効率化し、コールセンター運営の簡素化を可能にするためのソリューション。


メタリアル<6182>:1287円（+86円）
大幅に3日続伸。新たに株主優待制度を導入すると発表している。「メタバース無料体験」と題し、VR世界旅行サービス「どこでもドアTrip」の体験付きでVR機器を無償レンタルする。「どこでもドア Trip SelfHost コース」1カ月分（月額3000円相当）のほか、VRゴーグルの1週間レンタル、VR案内人サービスが付く。株式への投資魅力を高めて株主を増やすとともに、事業・サービスに対する理解を深めることが目的。
《ST》

　提供：フィスコ