【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):ウチダエスコ、INC、シーズメン
INC <日足> 「株探」多機能チャートより
ロック・フィールド<2910>は3日ぶりに反落。同社は3日取引終了後、22年4月期第2四半期累計(5~10月)連結営業利益は10億7500万円(前年同期比5.8倍)だったと発表した。通期計画14億6300万円(前期比32.1%増)に対する進捗率は73.5%となったが、上方修正がなかったため、これを嫌気した売りが優勢のようだ。料理・冷凍食品の強化に取り組んだほか、会員サイト「ロック・フィールドメンバーズ」におけるWEB予約商品の拡充やオンラインショップの機能改良を進めた。また、出店する百貨店・駅ビルなど商業施設が推進するモバイルオーダーやデリバリーの導入をはじめ、デジタルを活用した顧客の利便性向上に取り組んだとしている。
■日本駐車場開発 <2353> 133円 -4 円 (-2.9%) 本日終値
日本駐車場開発<2353>は反落。同社は3日取引終了後、22年7月期第1四半期(8~10月)連結営業利益が11億7600万円(前年同期比6.1%増)だったと発表した。上期計画23億円(前年同期比31.4%増)に対する進捗率は51.1%、通期計画45億円(前期比37.9%増)に対しては26.1%と順調に推移しているものの、買いの反応は限定的のようだ。駐車場事業は主要事業エリアがオフィスエリアであることから、緊急事態宣言による影響は軽微であり、新規物件受託も順調に推移した。スキー場事業及びテーマパーク事業は、8月から9月の来場者数は感染者数増加や悪天候の影響により前年同月より減少したものの、10月単月は施設投資やイベント開催を積極的に行ったほか天候にも恵まれ、前年実績を超過したとしている。
■Zホールディングス <4689> 742円 -20.2 円 (-2.7%) 本日終値
Zホールディングス<4689>が反落。同社は3日取引終了後、22年4月に予定されている東証再編に向けて「プライム市場」を選択することを決議し申請書を提出したと発表した。同社の流通株式比率は6月末時点で33.9%と、プライム市場の上場維持基準である35%に達していない。同社は、同基準を充足するために自社株TOBの実施と新株予約権の発行を行うと発表した。この日は、流通株式比率に向けた新株予約権の発行による株式需給悪化を警戒する売りが優勢となったようだ。
■レーザーテック <6920> 28,805円 -770 円 (-2.6%) 本日終値
レーザーテック<6920>など半導体製造装置関連が下値を探る展開となっている。FRBの金融政策が引締め方向に重心を移すことへの警戒感から、日米ともに半導体関連株はここにきて再び売りに押される展開が目立ってきた。レーザーテックは11月19日に3万3300円の最高値をつけた後に調整局面に入り、前週末時点で3万円大台を割り込んでいたが、きょうは一段安で2万9000円台を大きく割り込んだ。前週末の米国株市場でエヌビディア<NVDA>やアドバンストマイクロデバイシズ<AMD>などが売り込まれ、いずれも4.5%近い下げとなったことや、外国為替市場で円高が進んでいることもあって、半導体セクターは足もと買いが手控えられる傾向が強い。
■ポールHD <3657> 942円 -15 円 (-1.6%) 本日終値
ポールトゥウィン・ピットクルーホールディングス<3657>が反落。前週末3日の取引終了後に発表した第3四半期累計(2~10月)連結決算は、売上高243億3400万円(前年同期比26.7%増)、営業利益24億2200万円(同8.6%増)、純利益16億2400万円(同5.8%増)と増収増益となったものの、8~10月期では営業利益は4.7%減となっており、これが嫌気された。ネットサポート事業で、QRコード決済や仮想通貨などのフィンテック関連サービスにおける不正モニタリング、本人確認手続き、アンチマネーロンダリングや振る舞い検知サービスの受注や、AI関連サービスにおけるデータ認識評価、デバッグ・検証事業との営業連携によるゲーム市場向けのカスタマーサポートなどの受注などが増加し業績を牽引した。ただ、M&A関連の一時費用、メディア・コンテンツ事業関連の先行費用が増加したことが、8~10月期の営業減益につながった。なお、22年1月期通期業績予想は、売上高332億2400万円(前期比24.3%増)、営業利益35億3500万円(同9.9%増)、純利益21億5700万円(同1.7%増)の従来見通しを据え置いている。同時に、上限を45万株(発行済み株数の1.19%)、または4億円とする自社株買いを実施すると発表した。取得期間は21年12月14日から22年6月30日で、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行、資本効率の向上及び株主還元策の一環として行うとしている。
■TOKYO BASE <3415> 657円 -10 円 (-1.5%) 本日終値
TOKYO BASE<3415>は反落。前週末3日の取引終了後に発表した11月度の月次売上速報で、既存店売上高は前年同月比1.8%減と4カ月連続で前年実績を下回ったことが嫌気された。中旬以降の気温の低下による秋冬物が好調に推移し実店舗が同7.2%増となったものの、ECは同18.0%減と2ケタ減となったことが響いた。なお、全社売上高は同7.9%増だった。
■アインホールディングス <9627> 6,150円 -40 円 (-0.7%) 本日終値
アインホールディングス<9627>は3日ぶりの大幅反落となり年初来安値を更新。同社は3日取引終了後、22年4月期第2四半期累計(5~10月)連結営業利益が57億7600万円(前年同期比47.1%増)だったと発表した。ただ、通期計画150億円(前期比37.2%増)に対する進捗率は38.5%にとどまった。上期のファーマシー事業は既存店の処方せん枚数が回復し、前期に出店した店舗が堅調に推移した。一方で、リテール事業におけるコスメ&ドラッグストア事業は新型コロナウイルス感染症の影響により、引き続き厳しい市場環境が続いているとした。
■三菱UFJ <8306> 622.6円 -0.6 円 (-0.1%) 本日終値
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクが軟調な値動き。足もとで米国債を買う動きが活発化しており、米10年債利回りは前週末終値ベースで1.35%台まで急低下した。これは9月22日以来約2カ月半ぶりの低水準。これを受けて米国株式市場ではゴールドマン・サックス<GS>やJPモルガン<JPM>、バンカメ<BAC>、シティグループ<C>など金融セクター大手への売りが顕著となった。東京市場でもこれに追随して、メガバンクには米国での運用環境悪化を懸念した売りが出やすい。
■ウチダエスコ <4699> 2,660円 +500 円 (+23.2%) ストップ高 本日終値
ウチダエスコ<4699>はストップ高。内田洋行<8057>が前週末3日の取引終了後、子会社である同社の完全子会社化を目指してTOBを実施すると発表しており、TOB価格4130円にサヤ寄せする格好となった。内田洋は現在、直接・間接合わせてウチダエスコ株式の44.00%を所有しているが、ICT事業を基盤とする両社が同一の経営計画をもとに事業計画を推進する密接な関係性を構築し、迅速かつ柔軟な経営判断を可能とすることで、両社の持続的成長を図るのが狙い。買付予定数は232万8235株(下限112万9800株、上限設定なし)で、買付期間は21年12月6日から22年1月24日まで。TOB成立後、ウチダエスコは所定の手続きを経て上場廃止となる予定で、これを受けて東京証券取引所は12月3日付でウチダエスコ株式を監理銘柄(確認中)に指定している。
■INCLUSIVE <7078> 2,813円 +500 円 (+21.6%) ストップ高 本日終値
INCLUSIVE<7078>は連日のストップ高。同社はメディア企業のネットサービス運営支援を手掛けるが、ロケット開発ベンチャーのインターステラテクノロジズ(北海道大樹町)との資本提携を手掛かりに10月下旬から急速人気化した経緯がある。ここ急騰の反動で軟調展開が続いていたものの、足もと同社株に対する物色人気が再び高まりをみせている。直近、東京証券取引所が6日から信用取引の臨時措置(委託保証金率を70%以上とする)を解除することを発表しており、これが投資資金の再流入を誘う契機になったようだ。
■シーズメン <3083> 991円 +150 円 (+17.8%) ストップ高 本日終値
シーズメン<3083>がストップ高。同社は3日、ファッションブランドのメタバース参入支援を行う「ポリゴンテーラーインポート(POLYGON TAILOR IMPORT)」事業を開始すると発表しており、今後の展開を期待した買いが膨らんだようだ。ファッションブランドが現実に展開する商品をアバター用に変換するほか、メタバース内での商品展開やブース出店などを行うことができるという。この事業の開始にあたって同社のメタバース戦略を統括する職に、業務提携を行っている外神田商事(東京都千代田区)の代表である喜田一成氏が就任した。あわせて、喜田氏と同氏が代表取締役を務めるスケブ(東京都千代田区)がシーズメンに資本参加したことも明らかにした。
●ストップ高銘柄
グローバルウェイ <3936> 656円 +100 円 (+18.0%) ストップ高 本日終値
リボミック <4591> 733円 +100 円 (+15.8%) ストップ高 本日終値
AI inside <4488> 7,700円 +1,000 円 (+14.9%) ストップ高 本日終値
など、6銘柄
●ストップ安銘柄
コムシード <3739> 319円 -80 円 (-20.1%) ストップ安 本日終値
トミタ電機 <6898> 2,004円 -500 円 (-20.0%) ストップ安 本日終値
アミタホールディングス <2195> 6,150円 -1,500 円 (-19.6%) ストップ安 本日終値
以上、3銘柄
株探ニュース