【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):TIS、ヤクルト、エイベックス
TIS <日足> 「株探」多機能チャートより
マクロミル<3978>が3日続伸。同社は24日、保有する膨大な消費者パネルデータを企業の希望に合わせてシングルソース(同じ対象者)でつなぎ、数分で統合されたデータを生成し、ダッシュボードを自動生成する「MFD(Macromill Fast Data architecture)」を独自開発したと発表。顧客企業が求めるシングルソースデータの生成業務を自動化・高速化することで、顧客企業へのデータ提供時間の大幅な短縮を図る。さらに、「MFD」で自動生成したダッシュボードを顧客企業が手元で多面的に分析することができるよう、マクロミル独自のテンプレートで提供する「PANORAMA(パノラマ)」を開発したとしている。
■イマジカG <6879> 850円 +16 円 (+1.9%) 本日終値
IMAGICA GROUP<6879>が年初来高値を連日更新。24日の取引終了後、東京eスポーツゲート(東京都港区)への出資を決定し、グループのIMAGICA EEXが映像デジタルテクノロジーを活用した新しいライブエンターテインメントビジネスで業務提携したと発表しており、これを好感する買いが入った。東京eスポーツゲートは来年4月オープン予定の日本最大級のesportsパーク「RED° TOKYO TOWER」の開発を手掛けるなど、esportsを軸としたエンタメ領域で多角的に事業を展開している。今回の提携を通じ、同施設のメインアリーナをメタバース(仮想空間)などリアルとバーチャルが融合した新しいライブ・エンターテインメントの発信拠点となることを目指すという。eスポーツテーマパーク事業への進出に期待が高まっているようだ。
■芝浦メカトロニクス <6590> 8,910円 +150 円 (+1.7%) 本日終値
芝浦メカトロニクス<6590>が切り返し上場来高値更新。初の9000円大台に乗せる場面があった。半導体向けエッチング装置やチップボンダーなどで高い商品競争力に定評がある。ロジックファウンドリー向け、メモリー向けいずれもメーカーの生産設備増強の動きが商機拡大につながっており、22年3月期営業利益は前期比44%増益を見込む。半導体関連の高成長企業にしてPERは15倍台で割高感に乏しく、テクニカル的にも11月中旬以降はチャートの陽線の多さが目立ち、機関投資家とみられる継続的な実需買いが入っていることを示唆している。
■TIS <3626> 3,565円 +35 円 (+1.0%) 本日終値
TIS<3626>が反発し、年初来高値を更新。同社は24日取引終了後、UPDATER(東京都世田谷区、旧・みんなの電力)と資本・業務提携を締結し、両社が業界で培った知見と技術力に基づくシステム・サービスの提供によって脱炭素社会の実現を目指すと発表しており、材料視されたようだ。TISがエネルギー業界で培った知見に基づくシステム・サービスの提供力と、UPDATERのブロックチェーン技術による「顔の見える電力」をはじめとした再生可能エネルギー事業におけるシステム・サービス創出力などの融合で、脱炭素社会を実現するソリューション開発・事業に共同で取り組む。今回の協業をきっかけに、企業・団体・個人が環境に配慮した行動を選択できる施策を支援・企画・推進していくとしている。
■ヤクルト本社 <2267> 5,860円 +30 円 (+0.5%) 本日終値
ヤクルト本社<2267>は反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は24日、同社株のレーティングの「オーバーウエイト」を継続した。目標株価は7600円(従来8000円)とした。「原料高を高付加価値化と数量増でカバーできる数少ない食品メーカー」と評価している。日本市場での高付加価値化とグローバル乳製品の販売数量の持続的拡大により、想定される原材料高を吸収し、最高益が続くと予想している。22年3月期の連結営業利益は従来予想の520億円から515億円(前期比17.9%増)に減額したが、23年3月期の同利益は540億円の見込みで2期連続最高益を見込んでいる。
■エイベックス <7860> 1,844円 +8 円 (+0.4%) 本日終値
エイベックス<7860>が続伸し、年初来高値を更新。同社子会社のエイベックス・エンタテイメントは午前11時ごろ、スマートフォンの位置情報と音声コンテンツを組み合わせた音声ARアプリ「SARF(サーフ)」が福岡市の観光ガイドに採用されたと発表。福岡市では博多を訪れる観光客向けに、歴史的に重要な寺社仏閣が多く連なる博多旧市街を周遊してもらうことを目的に「SARF」を導入した。福岡市とエイベックスが連携して制作したオリジナルコンテンツ「博多流(はかたながれ)」を含む3つの街歩きコンテンツをきょうから「SARF」で公開するとし、エイベックス所属でNHK連続テレビ小説「エール」に出演した福岡市出身の俳優である坪根悠仁氏が声優を務めるとしている。
■アルコニックス <3036> 1,305円 -276 円 (-17.5%) 本日終値 東証1部 下落率トップ
アルコニックス<3036>は急落。24日の取引終了後、国内外で434万8000株の公募とオーバーアロットメントによる売り出しに伴う上限65万2000株の第三者割当増資を実施すると発表しており、1株利益の希薄化や需給悪化を懸念した売りが膨らんだようだ。発行価格は12月1日から7日までのいずれかの日に決定する予定。調達資金約76億円は、設備投資資金や傘下のコーポレートベンチャーキャピタルファンドへの投資などに充てるとしている。
■CCT <4371> 8,660円 -1,280 円 (-12.9%) 一時ストップ安 本日終値
コアコンセプト・テクノロジー<4371>が続急落。24日取引終了後、東京証券取引所と日本証券金融が25日売買分から信用取引に関する臨時措置を実施すると発表しており、これが嫌気されたようだ。東証は委託保証金率を現行の30%以上から50%以上に、日証金も同様に貸借取引自己取引分などの増担保金徴収率を現行の30%から50%にそれぞれ引き上げた。
■ANAホールディングス <9202> 2,472.5円 -148 円 (-5.7%) 本日終値
ANAホールディングス<9202>が急落。24日の取引終了後、1500億円のユーロ円建転換社債(CB)型新株予約権付社債を発行すると発表しており、CBの株式転換による1株当たり利益の希薄化を懸念する売りが出た。同債は満期償還日が2031年12月の10年債。転換価格は前日終値を10.02%上回る2883円で決まった。潜在株式による希薄化率は11.06%となる。調達資金は、事業構造改革のための成長投資や22年9月に満期を迎えるユーロ円CBの償還資金、長期債務の返済資金などに充てる。
■ニトリホールディングス <9843> 19,300円 -935 円 (-4.6%) 本日終値
ニトリホールディングス<9843>が続落。24日の取引終了後に発表した11月度(10月21日~11月20日)の月次国内売上高で、既存店売上高が前年同月比6.7%減と7カ月連続で前年実績を下回ったことが嫌気された。テレビCMの効果や気温の低下などにより、季節寝具寝装品の売り上げが好調に推移した。ただ、前年は同13.5%増と好調でハードルが高かったことなどが影響した。なお、全店売上高は同4.0%減だった。
株探ニュース