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【市況】【↓】日経平均 大引け| 4日続落、円高進行やアジア株安で売り継続 (11月10日)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

日経平均株価
始値  29209.06
高値  29296.88(10:18)
安値  29079.77(14:59)
大引け 29106.78(前日比 -178.68 、 -0.61% )

売買高  11億5329万株 (東証1部概算)
売買代金  2兆5202億円 (東証1部概算)

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■本日のポイント

 1.日経平均は4日続落、欧米株安受け買い手掛かり難続く
 2.前場下げ渋るも後場一段安、一時2万9000円トビ台まで下落
 3.為替の円高進行やアジア株安などが買い手控えムードを助長
 4.日本時間今晩の米CPIを控え、買いポジション低める動き
 5.業種別では海運株が高く、鉄鋼や空運株に売りが目立つ展開

■東京市場概況

 前日の米国市場では、NYダウは前日比112ドル安と3日ぶりに反落した。米長期金利が低下し金融株などが軟調だったほか、景気敏感株などに利益確定売りが向かった。

 東京市場では、リスクオフの流れが意識されるなか、日経平均株価は下値模索の動きを継続。前日の欧米株が安かったこともあり買い気に乏しかった。

 10日の東京市場は、朝方から軟調な地合いで日経平均は前場中ごろに一瞬プラス圏に浮上する場面もあったが、その後は売り直され、後場に入ると一段安に売られた。一時2万9000円トビ台まで水準を切り下げた。前日の欧米株は総じて軟調で、米国株市場では目先高値警戒感から利益確定の動きが表面化し、主要3指数ともに上昇一服となった。相対的に出遅れる東京市場は、下値では押し目買いが観測されるものの上値は重く、外国為替市場で円高が進んだことが買い手控えムードを助長した。取引時間中はアジア株市場が冴えない動きとなったことも影響した。日本時間今晩に予定される10月の米CPI発表を前に、この結果を確認したいとの思惑も買いポジションを低める動きにつながった。業種別では海運が堅調、鉄鋼や空運株に売りが目立った。

 個別では、ソフトバンクグループ<9984>が群を抜く売買代金をこなしたものの株価は反落、マネックスグループ<8698>も安い。レーザーテック<6920>、東京エレクトロン<8035>など半導体製造装置関連も売られた。ソニーグループ<6758>が軟調、キーエンス<6861>も安い。ベイカレント・コンサルティング<6532>が下値を探り、グレイステクノロジー<6541>、東邦亜鉛<5707>はストップ安に売り込まれた。
 半面、日産自動車<7201>が物色人気を集め、ネクソン<3659>も商いを伴い急伸。川崎汽船<9107>などがしっかり。トヨタ自動車<7203>も底堅さを発揮した。ルネサスエレクトロニクス<6723>も堅調。エー・アンド・デイ<7745>、デジタルハーツホールディングス<3676>、ケイアイスター不動産<3465>いずれもストップ高に買われた。ウィルグループ<6089>、芝浦機械<6104>が値を飛ばし、日本電子材料<6855>も大幅高。

 日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄はNTTデータ <9613> 、ネクソン <3659> 、中外薬 <4519> 、KDDI <9433> 、バンナムHD <7832> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約55円。
 日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はSBG <9984> 、東エレク <8035> 、アドテスト <6857> 、ファストリ <9983> 、テルモ <4543> 。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約131円。

 東証33業種のうち上昇は8業種。上昇率の上位5業種は(1)パルプ・紙、(2)海運業、(3)その他製品、(4)電気・ガス業、(5)鉱業。一方、下落率の上位5業種は(1)ゴム製品、(2)空運業、(3)鉄鋼、(4)非鉄金属、(5)卸売業。

■個別材料株

△ケイアイ不 <3465>
 22年3月期業績及び配当予想を上方修正。
△ネクソン <3659>
 第3四半期営業利益の計画上振れを好感。
△デジハHD <3676>
 上期経常が2.5倍増益で着地・7-9月期も2倍増益。
△ウェルス <3772> [東証2]
 4-9月期大幅増収増益を好感。
△光ビジネス <3948> [JQ]
 21年12月期業績及び配当予想を上方修正。
△芝浦機 <6104>
 22年3月期業績予想を上方修正。
△ズーム <6694> [JQ]
 第3四半期営業利益3.6倍や高い進捗率を好感。
△ヨネックス <7906> [東証2]
 22年3月期業績予想及び配当予想を上方修正。
△高島 <8007>
 22年3月期業績及び配当予想の上方修正と自社株買い発表。
△京極運 <9073> [JQ]
 22年3月期上期業績予想の上方修正を好感。

▼エレコム <6750>
 22年3月期業績予想を下方修正。
▼プラッツ <7813> [東証M]
 7-9月期(1Q)経常は37%減益で着地。

 東証1部の値上がり率上位10傑は(1)A&D <7745> 、(2)デジハHD <3676> 、(3)高島 <8007> 、(4)ケイアイ不 <3465> 、(5)ウィルG <6089> 、(6)ネクソン <3659> 、(7)芝浦機 <6104> 、(8)電子材料 <6855> 、(9)大幸薬品 <4574> 、(10)日電波 <6779> 。
 値下がり率上位10傑は(1)グレイス <6541> 、(2)東邦鉛 <5707> 、(3)オークネット <3964> 、(4)三井住友建設 <1821> 、(5)ディーエヌエ <2432> 、(6)住友ゴ <5110> 、(7)ビジョン <9416> 、(8)新電元 <6844> 、(9)新日本電工 <5563> 、(10)エレコム <6750> 。

【大引け】

 日経平均は前日比178.68円(0.61%)安の2万9106.78円。TOPIXは前日比10.81(0.54%)安の2007.96。出来高は概算で11億5329万株。東証1部の値上がり銘柄数は873、値下がり銘柄数は1213となった。日経ジャスダック平均は3982.34円(0.87円安)。

[2021年11月10日]


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