【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(2):SUMCO、日水、イーレックス
SUMCO <日足> 「株探」多機能チャートより
アルフレッサ ホールディングス<2784>が3日ぶり大幅反発。同社は4日取引終了後、株主還元の充実および資本効率向上のため、1100万株(発行済み株式総数に対する割合5.20%)もしくは150億円を上限とする自己株取得枠を設定すると発表しており、材料視された。取得期間は21年11月5日から22年3月24日まで。あわせて22年3月期連結業績予想について、売上高を2兆5050億円から2兆5780億円へ上方修正するものの、営業利益を283億円から219億円へ、純利益を207億円から170億円へ下方修正すると発表した。4月に実施された薬価の中間年改定後の販売価格交渉が難航し、予想以上に売上総利益率が低下する見込みであるため。なお、会計基準の変更のため、前期比の増減は記載されていない。22年3月期第2四半期累計(4~9月)連結営業利益は91億1700万円だった。
■SUMCO <3436> 2,418円 +158 円 (+7.0%) 本日終値
SUMCO<3436>は急伸。4日の取引終了後に未定としていた21年12月期連結業績予想を発表しており、売上高3329億円(前期比14.3%増)、営業利益505億円(同33.3%増)、純利益359億円(同40.8%増)と大幅な増収増益を見込み、同じく未定としていた期末配当予想を19円実施すると発表したことが好感された。第4四半期において半導体ウエハー需給の更なる逼迫が見込まれるなか、技術開発推進による製品の差別化とともに人工知能(AI)の深耕による生産性改善を図るとしている。なお、年間配当予想は36円となり、前期実績に対しては9円の増配となる予定だ。同時に発表した第3四半期累計(1~9月)決算は、売上高2444億6300万円(前年同期比11.8%増)、営業利益365億3300万円(同22.6%増)、純利益269億7900万円(同33.5%増)だった。
■ゼリア新薬工業 <4559> 2,141円 +131 円 (+6.5%) 本日終値
ゼリア新薬工業<4559>が急伸。同社は4日取引終了後、80万株(発行済み株式総数に対する割合1.77%)もしくは18億円を上限とする自己株式の取得枠を設定すると発表しており、材料視された。取得期間は21年11月5日から22年5月13日までで、環境変化に対応した機動的な資本政策の遂行のためとしている。あわせて発表した22年3月期第2四半期累計(4~9月)連結営業利益は26億7200万円(前年同期比67.2%増)だった。22年3月期連結営業利益53億円(前期比52.5%増)に対する進捗率は50.4%だった。
■SRAホールディングス <3817> 3,000円 +177 円 (+6.3%) 本日終値
4日に決算を発表。「上期経常が23%増益で着地・7-9月期も24%増益」が好感された。
SRAホールディングス <3817> が11月4日大引け後(16:00)に決算を発表。22年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比22.7%増の26.2億円に伸び、通期計画の47.6億円に対する進捗率は55.1%に達し、5年平均の39.9%も上回った。
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■KHネオケム <4189> 3,220円 +170 円 (+5.6%) 本日終値
KHネオケム<4189>が続急伸し年初来高値を更新。4日の取引終了後、21年12月期の連結業績予想について、売上高を1120億円から1160億円(前期比50.0%増)へ、営業利益を155億円から185億円(同3.3倍)へ、純利益を110億円から130億円(同3.2倍)へ上方修正し、あわせて35円を予定していた期末配当予想を45円に引き上げたことが好感された。基礎化学品の溶剤や可塑剤原料、機能性材料の冷凍機油原料などで需要回復により販売数量が増加したことに加えて、ナフサ価格の上昇や需給バランスのタイト化などにより一部製品の海外市況が高騰するなか、販売価格の見直しを行ったことなどが寄与する。なお、年間配当は75円(前期60円)を予定している。第3四半期累計(1~9月)決算は、売上高837億7800万円(前年同期比52.5%増)、営業利益139億9800万円(同4.0倍)、純利益100億7700万円(同4.3倍)だった。
■あらた <2733> 4,290円 +225 円 (+5.5%) 本日終値
4日に決算を発表。「今期経常を7%上方修正・最高益予想を上乗せ、配当も16円増額」が好感された。
あらた <2733> が11月4日大引け後(15:00)に決算を発表。22年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比13.6%増の75.6億円に伸び、従来の3.9%減益予想から一転して増益で着地。業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の105円→121円(前期は95円)に増額修正した。
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■Sansan <4443> 13,850円 +660 円 (+5.0%) 本日終値
Sansan<4443>が反発し年初来高値を更新。この日、建設機械・重機レンタル業界大手のアクティオ(東京都中央区)が、同社の法人向けクラウド名刺管理サービス「Sansan」の「反社チェックオプション」を導入したと発表しており、これが好材料視された。アクティオでは19年から「Sansan」を全社で導入していたが、コンプライアンスチェックの1次スクリーニングの早期化と、営業生産性の向上を目的に反社チェックオプションの導入を決めたという。今回の導入により、アクティオでは網羅的なリスク検知が可能なコンプライアンス体制を構築したとしている。
■フジHD <4676> 1,263円 +60 円 (+5.0%) 本日終値
フジ・メディア・ホールディングス<4676>が大幅高で続伸。同社は4日取引終了後に、22年3月期通期の連結業績予想を修正。営業利益の見通しを前期比69.0%増の275億円(従来予想は216億円)に引き上げたことが好感されたようだ。売上高の見通しも同ほぼ横ばいの5201億円(従来予想は5097億円)に上方修正。広告市場がコロナ禍から回復傾向にあるほか、不動産市況も堅調なことを背景に、足もとでメディア・コンテンツ事業や都市開発・観光事業が堅調なことが主な要因だとしている。
■日本水産 <1332> 661円 +26 円 (+4.1%) 本日終値
日本水産<1332>が後場急伸し、一時前日比5.5%高となる670円まで上昇した。同社は午後1時に、22年3月期連結業績予想について、売上高を6420億円から6730億円(前期比9.4%増)へ、営業利益を200億円から245億円(同36.1%増)へ、純利益を150億円から170億円(同18.1%増)へ、中間配当の増配により年間配当予想を9円50銭から11円へ上方修正しており、好感された。あわせて発表した22年3月期第2四半期累計(4~9月)連結営業利益は138億6600万円(前年同期比2.0倍)だった。上期は新型コロナウイルスの影響を大きく受けた前期の反動需要もあり、海外の水産・食品事業に加え、国内水産事業が好調に推移した。国内養殖事業やチルド事業における体質強化も進みつつあることから、通期見通しを上方修正するとしている。
■イーレックス <9517> 2,624円 +102 円 (+4.0%) 本日終値
イーレックス<9517>は3日ぶりに反発。4日の取引終了後、韓国サムスン物産と非効率石炭火力発電へのバイオマス燃料供給事業などに関する業務提携に向けた検討を開始することで覚書を締結したと発表しており、これが好材料視された。今回の合意により、両社が得意とする事業領域を有効活用することで、非効率石炭火力のバイオマス燃料供給事業のサービスの提供、大型バイオマス発電所への燃料供給を中心に再生可能エネルギー事業分野におけるその他の新規プロジェクトの検討を協議するという。なお、同件による22年3月期業績への影響は軽微としている。
株探ニュース