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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 米半導体株物色の流れからNTロングによるスプレッド狙いの動きが意識される


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 29720 -100 (-0.33%)
TOPIX先物 2050.0 -7.5 (-0.36%)
シカゴ先物 29775 -45
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 4日の米国市場はNYダウが下落する一方、 S&P500ナスダックは上昇。米長期金利の低下を受けて金融株が利益確定の売りに押され、NYダウの重荷となった。半面、エヌビディア<NVDA>はアナリストの投資判断引き上げを受けて12%を超える上昇となるなど半導体株が買われており、ナスダックは9営業日続伸。S&P500業種別指数は半導体・同製造装置、小売、自動車・同部品が上昇する一方で、銀行、保険、不動産が下落。

 シカゴ日経平均先物清算値は日中大阪比45円安の2万9775円で取引を終えた。日経225先物のナイトセッションは日中比10円高の2万9830円で始まり、一時2万9860円まで上昇した。その後、軟化し下げに転じると、米国市場の取引開始後には2万9590円まで下落する場面があった。ただし、取引半ば以降は持ち直し、引けにかけて下落幅を縮め、2万9720円で取引を終えた。

 本日はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、利食い先行の展開になりそうだ。ただし、米長期金利低下を背景に半導体株が買われているほか、金融緩和が当面続くとの見方がNYダウを下支えしており、短期的な利益確定の売りといった見方であろう。そのため、利食い先行ながらも売り込む流れにはならず、オプション権利行使価格の2万9750円水準での底堅さが期待できそうだ。

 また、VIX指数は15.44と前日の15.10から上昇したものの、依然としてボトム圏での推移であり、積極的にショートを仕掛けてくる動きも考えづら。米雇用統計を控えて様子見ムードが強まりやすいだろうが、政策期待を背景に押し目買い意欲は強く、下値の堅さが意識されそうだ。短期的な売り仕掛けに対しては、その後のリバウンドを狙ったロング対応になろう。

 昨日のNT倍率は先物中心限月で14.61倍に上昇した後に、14.49倍に低下した。9月の戻り高値水準までの上昇を経て、いったんは押し戻される水準であった。ただし、10月以降の緩やかな上昇トレンドを形成している。ナスダックやSOX指数の強い動きを受けて指数インパクトの大きい値がさハイテク株への波及が期待されるなか、NTロングによるスプレッド狙いの動きを意識しておきたい。

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