【市況】【↑】日経平均 大引け| 反発、米株高を受けてリスク選好の動きが優勢 (11月4日)
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
日経平均株価
始値 29859.74
高値 29880.81(09:05)
安値 29718.78(13:53)
大引け 29794.37(前日比 +273.47 、 +0.93% )
売買高 14億8277万株 (東証1部概算)
売買代金 3兆6854億円 (東証1部概算)
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■本日のポイント
1.日経株平均は反発、米株高受けリスク選好も戻り売りで上値限定的
2.米株市場はNYダウなど主要3指数が最高値街道、日本株に出遅れ感
3.FOMCの結果は織り込み済みで日米株市場への波乱要因とはならず
4.注目のトヨタ決算は通期見通し増額でポジティブも消化難で売買交錯
5.日経平均3万円大台接近場面では戻り売り圧力強まり、後場伸び悩み
■東京市場概況
前日の米国市場では、NYダウは前日比104ドル高と5日続伸し、連日で過去最高値を更新した。FRBの量的緩和縮小の開始も、利上げには慎重な姿勢を示したことが好感された。
東京市場では、前日の米株高を受けてリスクを取る動きが優勢となり、日経平均株価は反発したが、買い一巡後は上値の重さも意識された。
4日の東京市場は、朝方からリスク選好ムードが漂っていた。前日の東京市場は休場だったが、米国株市場ではNYダウ、ナスダック総合指数、S&P500指数が揃って最高値更新を続けており、相対的に出遅れ感の強い日本株を買い戻す動きが強まった。注目されたFOMCはFRBがテーパリングの開始を決定したものの、利上げには慎重な姿勢を崩さなかったことで、市場に安心感が広がった。ただ、買い一巡後は日経平均の上値の重さも顕在化した。主要企業の決算発表が本格化するなか、好決算でも市場コンセンサスに届かないケースでは売られる銘柄も少なくなく、警戒ムードも漂う。注目のトヨタは好決算発表も売り買いが交錯した。全般は日経平均が3万円大台に近づくと戻り売り圧力が強まる傾向がある。東証1部の売買代金は3兆6000億円台と活況だった。
個別では、売買代金上位のレーザーテック<6920>が上値を追ったほか、東京エレクトロン<8035>も上昇。キーエンス<6861>は4700円あまりの大幅高で高値引けとなった。富士フイルムホールディングス<4901>が活況高となり、村田製作所<6981>も買いが優勢だった。日立製作所<6501>も堅調。JALUX<2729>がストップ高に買われ、デクセリアルズ<4980>は続急騰、日本ユニシス<8056>も物色人気を集めた。なお、トヨタ自動車<7203>は小幅ながらプラス圏を確保。
半面、売買代金トップとなった日本郵船<9101>は後場値を崩し大幅安。任天堂<7974>が下落し、花王<4452>も大きく売られた。三菱商事<8058>も冴えない。三井海洋開発<6269>が値下がり率トップに売られたほか、三井E&Sホールディングス<7003>も急落。コニカミノルタ<4902>も大幅安。このほか、ヤマハ<7951>、レノバ<9519>、ブイキューブ<3681>なども売りの目立つ展開だった。
日経平均へのプラス寄与度上位5銘柄は東エレク <8035> 、キーエンス <6861> 、テルモ <4543> 、ダイキン <6367> 、富士フイルム <4901> 。5銘柄の指数押し上げ効果は合計で約100円。
日経平均へのマイナス寄与度上位5銘柄はヤマハ <7951> 、SBG <9984> 、花王 <4452> 、ネクソン <3659> 、任天堂 <7974> 。5銘柄の指数押し下げ効果は合計で約58円。
東証33業種のうち上昇は27業種。上昇率の上位5業種は(1)繊維製品、(2)電気機器、(3)倉庫運輸関連、(4)機械、(5)ガラス土石製品。一方、下落率の上位5業種は(1)海運業、(2)鉱業、(3)その他製品、(4)水産・農林業、(5)その他金融業。
■個別材料株
△東レ <3402>
上期業績は計画上振れ。
△ダイニック <3551>
4-9月期経常利益予想を上方修正。
△富士フイルム <4901>
22年3月期業績及び配当予想を上方修正。
△デクセリ <4980>
岩井コスモ証券が目標株価を3430円に引き上げ。
△IDEC <6652>
22年3月期業績及び配当予想を上方修正。
△ウシオ電 <6925>
22年3月期利益予想を上方修正。
△日電子 <6951>
上期業績予想を大幅増額。
△東京精 <7729>
22年3月期業績予想と年間配当計画を上方修正
△ユニシス <8056>
上期税引き前は2ケタ増益を達成。
△三井倉HD <9302>
22年3月期業績予想を上方修正。
▼三井海洋 <6269>
21年12月期純利益予想を一転赤字に下方修正。
▼ヤマハ <7951>
今期税引き前を15%下方修正。
東証1部の値上がり率上位10傑は(1)JALUX <2729> 、(2)デクセリ <4980> 、(3)キトー <6409> 、(4)エーアイテイ <9381> 、(5)中京銀 <8530> 、(6)山田コンサル <4792> 、(7)ホーチキ <6745> 、(8)ユニシス <8056> 、(9)プロネクサス <7893> 、(10)鶴見製 <6351> 。
値下がり率上位10傑は(1)三井海洋 <6269> 、(2)三井E&S <7003> 、(3)理想科学 <6413> 、(4)船井総研HD <9757> 、(5)サインポスト <3996> 、(6)川崎汽 <9107> 、(7)コニカミノル <4902> 、(8)都築電 <8157> 、(9)ヤマハ <7951> 、(10)郵船 <9101> 。
【大引け】
日経平均は前日比273.47円(0.93%)高の2万9794.37円。TOPIXは前日比23.89(1.18%)高の2055.56。出来高は概算で14億8277万株。東証1部の値上がり銘柄数は1571、値下がり銘柄数は551となった。日経ジャスダック平均は4015.80円(12.78円高)。
[2021年11月4日]
株探ニュース