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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(3):レーザーテク、フロンテオ、大日本住友

レーザーテク <日足> 「株探」多機能チャートより
■レーザーテック <6920>  25,390円  +520 円 (+2.1%)  本日終値
 レーザーテック<6920>が全般下げ相場に逆行し買い優勢の展開。株価は今月20日に戻り高値2万7400円をつけてから決算発表をにらみ再び調整に入っていたが、決算発表前日となるきょうは、発表前に買い直す動きが観測された。同社は半導体マスクブランクス検査装置で世界シェア100%というグローバルニッチトップの象徴株として、株式市場でも注目度が高い。次世代製品であるEUV露光装置に対応した商品も独占供給しているが、同社製品の需要先であるオランダの露光装置大手ASMLホールディング<ASML>の動向に影響を受けやすい。そのASMLは20日に決算を発表し、10~12月期の売上高見通しが市場の期待に届かなかったことで翌日にいったんは売り込まれたものの、「高水準の成長が継続していることに変わりなく、その後は株価も戻している」(中堅証券アナリスト)ことから、レーザーテックに対する過度な不安心理は後退したようだ。

■インフォマート <2492>  1,111円  +18 円 (+1.7%)  本日終値
 インフォマート<2492>が反発。同社は午前11時に、請求書の受け取りから入力、支払い、計上までを自動化するソリューション「invox(インボックス)」を提供するDeepwork(東京都新宿区)に出資したと発表しており、材料視された。コロナ禍でテレワークが普及・拡大し、22年1月に改正される「電子帳簿保存法」や23年開始の「インボイス制度」(適格請求書等保存方式)などにより、企業の経理業務のデジタル化、電子インボイスのニーズは急増している。その中でバックオフィス業務のデジタル化、請求処理のデジタルトランスフォーメーション(DX)に取り組む企業を支援するために、今回の出資に至ったとしている。

■FRONTEO <2158>  2,602円  +22 円 (+0.9%)  本日終値
 FRONTEO<2158>が3日続伸し、年初来高値を更新。同社は27日取引終了後、韓国子会社であるFRONTEO Koreaが、不正の証拠を見つけ出すデジタルフォレンジックと内部不正調査・監査ソリューション事業の強化を目的に、韓国のITサービス企業コンテンツブリッジ(ソウル市)と業務提携を締結したと発表しており、材料視された。業務提携により、コンテンツブリッジはFRONTEOが独自開発した内部不正調査・監査ソリューション「Lit i View XAMINER」並びにメール&チャット監査システム「Communication Meter ver.2.0」の販売、技術・サービスサポート、ユーザー向け研修、プラットフォームの構築などを行う。また、主要企業・政府機関などを対象に、不正行為の予防・調査などに関するセミナーの共催なども予定しているとしている。

■大日本住友製薬 <4506>  1,649円  -300 円 (-15.4%)  本日終値  東証1部 下落率トップ
 大日本住友製薬<4506>が大幅続落となっており、一時は前日比17.2%安の1613円まで下落。同社は27日取引終了後に、22年3月期第2四半期(4~9月)連結営業利益が475億7200万円(前年同期比0.1%増)だったと発表したが、通期計画610億円(前期比14.4%減)に対する進捗率が77.99%であるにもかかわらず、上方修正がなかったことから失望売りが出たもよう。精神神経領域における大塚製薬(東京都千代田区)との共同開発・販売提携に伴う一時金を収益計上した北米セグメントに加え、中国セグメントで増収となったが、日本、海外その他セグメントでは減収だったとしている。

■大同特殊鋼 <5471>  4,315円  -495 円 (-10.3%)  本日終値  東証1部 下落率2位
 大同特殊鋼<5471>が大幅続落。同社は午前11時に、22年3月期連結業績予想について、売上高は5000億円から5200億円(前期比26.0%増)へ上方修正したものの、営業利益を350億円から310億円(同3.1倍)へ、純利益を235億円から220億円(同4.9倍)へ下方修正しており、これが嫌気された。主要需要先である自動車関連の受注が半導体不足に加え、東南アジアでのサプライチェーン寸断によって足元では調整局面となっている。また、鉄スクラップや各種資材価格、原油などのエネルギーコストの上昇も、利益面でのリスク要因として認識されるためとしている。あわせて発表した22年3月期第2四半期(4~9月)連結営業利益は191億5600万円(前年同期は35億3100万円の赤字)だった。なお、30%を目安とする配当性向にもとづき、年間配当予想を150円から160円(前期は35円)へ増額している。

■ファナック <6954>  22,250円  -2,110 円 (-8.7%)  本日終値  東証1部 下落率8位
 ファナック<6954>が大幅安。株価は、一時前日に比べ8%超下落。27日取引終了後、22年3月期連結業績予想の下方修正を発表したことが嫌気された。売上高は7276億円から7089億円(前期比28.6%増)に見直したほか、営業利益は1944億円から1775億円(同57.8%増)、純利益は1560億円から1508億円(同60.4%増)に修正した。ファクトリーオートメーション(FA)やロボット、ロボマシンの各分野で、旺盛な需要が見込めるものの、半導体などの部品不足により不透明な状況が続くことから業績を見直した。

■富士通 <6702>  19,985円  -1,770 円 (-8.1%)  本日終値
 富士通<6702>が大幅続落。同社が27日取引終了後に発表した第2四半期(7~9月)の連結営業利益は、477億4400万円(前年同期比19.4%増)となったが、市場では同期は570億円前後の利益が予想されていただけに、決算内容を嫌気する売りが膨らんだ。テクノロジーソリューション事業が半導体不足などの影響で利益が伸び悩んだことが響いたとみられている。この決算に対して、アナリストからはネガティブとみる声が出た。

■日立物流 <9086>  4,580円  -250 円 (-5.2%)  本日終値
 27日に決算を発表。「上期税引き前が28%減益で着地・7-9月期も43%減益」が嫌気された。
 日立物流 <9086> が10月27日大引け後(15:00)に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。22年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結税引き前利益は前年同期比28.4%減の150億円に減り、通期計画の315億円に対する進捗率は47.8%となり、5年平均の47.7%とほぼ同水準だった。
  ⇒⇒日立物流の詳しい業績推移表を見る

■トクヤマ <4043>  1,921円  -75 円 (-3.8%)  本日終値
 トクヤマ<4043>が続落し、年初来安値を更新。同社は午前9時に、22年3月期連結業績予想について、売上高を2710億円から2930億円(前期比3.1%減)へ上方修正した一方で、原燃料価格の動向などを踏まえて営業利益を260億円から220億円(同28.9%減)へ下方修正しており、嫌気された。あわせて発表した22年3月期第2四半期(4~9月)連結営業利益は116億6500万円(前年同期比9.9%減)だった。半導体関連製品の販売は堅調に推移したものの、原燃料コストの増加が響いたとしている。

■住友化学 <4005>  555円  -20 円 (-3.5%)  本日終値
 住友化学<4005>が反落。同社は27日取引終了後、22年3月期連結売上高が2兆6100億円から2兆7100億円(前期比18.5%増)へ、営業利益が1800億円から2250億円(同64.1%増)へ、純利益が1000億円から1400億円(同3.0倍)へ、年間配当が20円から24円(前期は15円)へ、当初の会社計画を上回りそうだと発表したが、営業利益は下期に伸びが鈍化する見通しとなっており、これが嫌気されたようだ。あわせて発表した22年3月期第2四半期(4~9月)連結営業利益は1442億7200万円(前年同期比2.9倍)で、今回の修正後の通期計画に対する進捗率は64.1%となる。なお、通期計画の上方修正は主に、上半期における石油化学での製品市況上昇に伴う交易条件の改善や、情報電子化学などにおける堅調な出荷が理由としている。

●ストップ高銘柄
 INCLUSIVE <7078>  1,351円  +300 円 (+28.5%) ストップ高   本日終値
 インテM <7072>  3,755円  +700 円 (+22.9%) ストップ高   本日終値
 京極運輸商事 <9073>  878円  +150 円 (+20.6%) ストップ高   本日終値
 グローバルウェイ <3936>  9,090円  +1,500 円 (+19.8%) ストップ高   本日終値
 ブロードメディア <4347>  1,001円  +150 円 (+17.6%) ストップ高   本日終値
 など、7銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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