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【市況】株価指数先物【寄り前コメント】 売り先行も75日移動平均線水準での底固めを想定


大阪12月限ナイトセッション
日経225先物 28470 -30 (-0.10%)
TOPIX先物 1992.0 -3.0 (-0.15%)
シカゴ先物 28475 -25
(注:ナイトセッション、CMEは大阪の日中終値比)

 11日の米国市場はNYダウ S&P500ナスダックの主要な株価指数が下落。買い先行で始まり、NYダウの上げ幅は一時200ドルを超える場面がみられた。ただし、原油先物相場の上昇を背景とした金利先高観は根強く、買い一巡後は持ち高調整の売りに押され下落に転じた。また、ゴールドマン・サックス・グループ<GS>が、2021年と22年の米成長率見通しを引き下げたことも重荷となったほか、為替と債券市場がコロンバス・デーの祝日で休場だったことから市場参加者も限られていた。S&P500業種別指数は自動車・同部品、不動産、家庭用品・パーソナル用品が上昇する一方で、電気通信サービス、銀行、公益事業が下落。

 シカゴ日経平均先物清算値は日中大阪比25円安の2万8475円で取引を終えている。日経225先物のナイトセッションは日中比20円高の2万8520円で始まり、米国市場の取引開始後には2万8780円まで上値を切り上げた。ただし、買い一巡後は米国市場の軟化を受けて下落に転じ、2万8470円とナイトセッションの安値圏で取引を終えた。

 本日はシカゴ先物にサヤ寄せする格好から、やや売り先行で始まることになろう。ただし、ゴールドマン・サックスによる成長率見通しの引き下げについては前日の段階で伝わっていたため、売りが強まることはなさそうだ。また、コロンバス・デーの祝日で参加者が限られていた影響が大きかったことから、東京市場では売り一巡後の底堅さは意識されよう。

 とはいえ、NYダウは一時200ドル高をみせた後に250ドル安で終えるなど、方向感に乏しい。また、BofAはサプライチェーン問題の悪化を理由に、米国の22年業績見通しについて慎重姿勢を示しており、本格化する決算を控えて様子見ムードが強まる可能性がありそうだ。なお、VIX指数は75日線が支持線として機能する格好で20.00に上昇しており、5日、25日線水準の攻防だった。

 日経225先物は昨日の上昇で上値抵抗として意識されていた75日移動平均線を突破。まずは同線が位置する2万8370円水準での底堅さを見極めたいところである。国内では直近の下落局面で需給調整は一巡しているとみられるため、改めて政策期待が高まるなかで押し目買い意欲は強そうだ。

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